平成12年版 通信白書

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第1章 特集 ITがひらく21世紀

(2)モバイルイントラネット

携帯電話を利用して、社内外を問わない情報共有を実現

 モバイル通信の普及は、ビジネスの現場に大きな変化をもたらしている。
 営業担当をはじめとする外勤社員との連絡用に、携帯電話・PHS等を支給する企業は多い。しかし、情報通信技術の進歩により、今やモバイル機器は、通常の通話はもちろん、文字通信(ショートメッセージサービス、電子メール)、情報サービスへのアクセスといった機能を有し、特にインターネットへのアクセスの実現は、新しいモバイルワークの可能性を広げた。
 コンパックコンピュータの「Bizport(ビズポート)」は、NTTドコモグループのiモード対応の携帯電話と社内イントラネットを結び、外出中の社員を含む社員全員の情報共有、いわば「ポケットの中のイントラネット」の実現を目標に開発された。これにより、外出先から社員がイントラネットにアクセスして、社内のメールアカウントに到着している受信メールを読んで返信することや、予定表の表示・入力、社内設備の空き時間検索・予約等が可能になり、社内にいるのと同様の情報共有環境が確保される(図表1))。
 同社によれば、「Bizport(ビズポート)」は、既存のiモード対応の携帯電話を端末に使用しているため、端末側に特別なアプリケーションのセットアップは必要なく、導入が容易である一方、Bizportパッケージにはプロキシソフトウェアも含まれるため、新規にインターネット・イントラネット環境を構築する際のファイアウォールとしてBizportサーバーを利用することも可能で、セキュリティにも配慮されているという。
 一方、沖電気工業の「Ct stage V3.0」も、iモード対応の携帯電話を利用して、社内の専用サーバーにアクセスし、留守中に届いた電子メールの未読一覧を表示し、任意のメールを読むことができる。さらに、ボイスメール(留守中に音声で蓄積された伝言)についても、iモード対応の携帯電話を操作して、外出先等から未読メールを再生することができる(図表2))。

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