I　申入れ件数

　　　本年度申入れ　　　　　　　　３８件　（前年度　３９件）
　　　　うち各省庁共通事項　　　　１１件　（　〃　　１２件）
　　　　　各省庁個別事項　　　　　２７件　（　〃　　２７件）

II　主な申入れ事項

１　共通事項

　地方分権推進計画において定められた、国庫補助負担金の整理合理化及び運用・関与の 改革並びに地方一般財源の充実確保を基本的な方向とする国と地方の財政関係についての 見直しを着実に推進するとともに、以下の事項等について所要の措置を要請。

　　 ○ 国庫補助負担金等の整理合理化の推進
　　 ○ 国庫補助負担金等の事務手続きの簡素合理化等
　　 ○ 地方公共団体における効率的な行財政運営への協力

２　個別事項

新 介護保険制度の円滑な実施（厚生省）

　介護保険制度については、安定した財政運営と円滑な事務が遂行できるよう、地方公共 団体の意見を十分尊重し、介護サービス基盤の整備、要介護認定、被保険者管理事務等の 適正・円滑な実施等に向けて適切かつ十分な準備措置を講じられたいこと。
　特に、介護サービス基盤の整備については、当面、新ゴールドプランの着実な推進を図 るため、国庫補助負担金の所要額の確保するとともに、介護保険制度の施行に伴う必要な 整備水準、整備手法等の在り方について速やかに検討し、明らかにされたいこと。
　また、ホームヘルパー等マンパワーの確保について、養成施設の拡充、就労の促進、処 遇の改善等十分な対策を講じられたいこと。

新 特定家庭用機器廃棄物の収集及びリサイクルの推進（厚生省、通商産業省）

　特定家庭用機器再商品化法の施行に当たっては、小売業者及び製造業者等による収 集及びリサイクルが円滑に実施されるような体制の確立と国民への普及啓発に努め、不法 投棄事案の増加や指定引取場所の不足等により地方公共団体の廃棄物処理行政に新たな負 担が生ずることのないようにされたいこと。

新 日常生活に不可欠な交通の維持方策（運輸省）

　交通事業に係る需給調整規制廃止後における日常生活に不可欠な交通の維持方策を検討 するに当たっては、行政と民間の役割分担、国と地方の役割分担等を明確にした上で適切 な措置を講じられたいこと。

（参　考）

過去５年の申入れ事項の中で改善が図られた主なもの

○　国等が設置する施設に対する地方公共団体の負担の適正化

・国等が地方公共団体から無償借上げしている各種施設敷地等を順次有償化

○　外国人医療費未払問題の改善

・救急救命センターにおける外国人に係る救急医療費措置分について財政支援事業の 新設

○　都市公園等整備事業における補助制度の改善

・国庫補助対象率の撤廃等

○　地下鉄建設事業に係る国庫補助制度の改善等

・地下鉄建設事業に係る国庫補助の繰延べ措置の解消

・ニュータウン鉄道建設事業に係る補助金についての分割交付方式から一括交付方式 への改正

○　小規模中学校における免許外教科担任解消対策

・非常勤講師配置調査研究補助事業について、３分の１補助から定額（実質２分の１ ）補助に引上げ

○　廃棄物処理施設整備事業

・国庫補助対象を原則として１日の処理能力１００トン以上の施設に重点化を図ると ともに、定率補助方式に復元

○　国有林野事業の改革について

・国有林野事業の改革に関する２法案において、国有林の地方公共団体への移管、管 理経営委託は行われないこととされた。

○　中部圏における新たな拠点空港の整備について

・平成１０年度予算編成過程において事業スキームが決定され、第１４２回通常国会 において「中部国際空港の設置及び管理に関する法律」が成立した。