ピックアップ!ふるさと納税

香川県 高松市 文化芸術のもつ創造性を、まちづくりにもっと。

高松城旧東之丸 艮櫓の写真<市街にひときわ映える、高松城旧東之丸 艮櫓(うしとらやぐら)>

美しい数多くの島と波静かな瀬戸内海を臨む高松市。
古くから交通の要衝であったことから、長い歴史の中で、先人たちは国内外の多くの人々と交流し、
様々なエッセンスを柔軟に取り入れつつ、文化芸術を育んできました。
そして今、創造性や寛容性など高松らしい文化芸術の持つ力こそが、
まちづくりを進める上での原動力と考えて、まちの魅力の発信に力を入れています。

【市長からのメッセージ】

高松市は、「世界の宝石」とも称される多島美を誇る瀬戸内海に面した、人口約42万人を有する香川県の県庁所在地です。
昭和63年の瀬戸大橋開通までは、高松と岡山県玉野市の宇野とを結ぶ宇高連絡船(うこうれんらくせん)の発着地として、正に名実ともに四国の玄関口として発展し、現在におきましても四国の中枢管理都市として発展を続けているところです。
市内には、源平の古戦場として名高い「屋島(やしま)」を始め、ミシュランの観光ガイドで最高評価の3つ星に選定された国の特別名勝「栗林公園(りつりんこうえん)」や、堀に海水を引き込んだ日本三大水城(みずしろ)の一つ高松城跡で、庭園美が堪能できる「玉藻公園(たまもこうえん)」などがございます。
さらに、全国に誇れる特産品として、国の伝統的工芸品にも指定されている香川漆器や、国内外から高い評価を得ている庵治石(あじいし)、また、全国シェアの8割を誇る松盆栽がございます。今や盆栽は、海外でも人気の高い園芸趣味の一つとなっており、平成23年には、アジア太平洋盆栽水石(すいせき)大会が、11回目にして初めて日本で、しかも松盆栽のふるさと高松で開催されたところでございます。
皆様から頂きました寄附金は、「高松城跡(玉藻公園)」「障がい者アートリンク」や、「瀬戸内国際芸術祭」「高松国際ピアノコンクール」等の国際的イベントの他、「創造性豊かな海園・田園・人間都市」の実現に向けた事業推進を図るための貴重な財源として活用させていただきます。
どうぞ、温かい御支援をお願いします。

ふるさと納税の状況

高松市では、市民一人ひとりが主役となる文化芸術の振興に取り組むとともに、文化芸術を通したまちづくりの推進に力を入れています。ふるさと納税についても、人々に生きる喜びや誇りを与え、心豊かな暮らしを築く基盤となる文化芸術に有効に活かせないかと考えました。そこで、これまで具体的な事業を選べなかった「ふるさと高松応援基金(ふるさと納税)」を見直し、より寄附者の意向に沿った事業を選べるように対象事業を分かりやすく項目分けするなど、内容の充実を図っています。ふるさと納税で集まった寄附金については、高松市が目指す都市像「文化の風かおり 光かがやく 瀬戸の都・高松」の実現に向け、各種事業・施策に活用されることになります。現在、ふるさと納税の寄附メニューは、高松を元気にする7つのコースおよび個別の事業から選択することができます。市民や高松市出身者のみならず、誰もが文化や芸術に広く親しむことができる環境を整えるために、高松市は一丸となって努めています。

ふるさと納税寄附メニュー(平成27年度対象事業)
教育の充実、文化・スポーツの活性化に関する事業
  • ◎高松第一高等学校校舎等改築事業
  • ◎高松国際ピアノコンクール推進事業
  • ◎瀬戸内国際芸術祭推進事業
自然と調和のとれた安全で安心な環境整備に関する事業
  • ◎防災ラジオ普及事業
  • ◎動物愛護・管理事業
子育て支援、保健・医療・福祉の充実に関する事業
  • ◎障がい者アートリンク事業
  • ◎高齢者居場所づくり事業
観光・産業の振興、雇用の創出、
魅力ある都市の創造に関する事業
  • ◎屋島活性化推進事業
  • ◎高松城跡(玉藻公園)を活かした観光振興事業
交通ネットワークの充実、計画的な土地利用の推進、
美しい都市景観の形成に関する事業
  • ◎瓦町駅ビル利活用事業
  • ◎美しいまちづくり推進事業
市民参画の推進、地方分権に対応する
体制づくりに関する事業
  • ◎ゆめづくり推進事業
  • ◎協働企画提案事業
その他市長が必要と認める事業
  • ◎市長が判断した事業の財源として活用します。

歴史を物語る場所は、まちの魅力を見つける場所へ。
「高松城跡(玉藻公園)を活かした観光振興事業」

安土桃山時代に、豊臣秀吉から讃岐一国を与えられた生駒親正(いこまちかまさ)が築城した日本三大水城のひとつ、高松城。当時の高松城は、城壁が瀬戸内海に直接面し、外堀の舟入に軍船が出入りできるようになっていました。いま見られる遺構は、江戸初期に水戸徳川家の松平頼重(まつだいらよりしげ)が高松藩主となり改修されたものです。明治17年には、老朽化を理由に天守は解体。平成19年から平成25年にかけて、天守台の解体、そして補強・積み直し工事が行われました。現在の高松城跡は、旧松平家高松別邸の披雲閣(ひうんかく)が国の重要文化財に、城跡が国の史跡に指定されているなど歴史あふれる玉藻公園として利用されています。高松市では、ふるさと納税で集まった寄附金を「高松城跡(玉藻公園)を活かした観光振興事業」に充てています。今年度は玉藻公園の開園60周年にあたり、伝統工芸を集めたワークショップなど、四季を通じて園内で様々なイベントを催しています。また、新たな試みとして、天守をVR(バーチャルリアリティ)技術によって復元するプロモーションを計画中です。例えば、天守台にスマートフォンやタブレットをかざすと天守がディスプレイに現れるといった体験を通して、城を中心に築かれてきた高松のまちの魅力を再発見してもらいます。かつては、四国の城でも最大規模を誇ったという高松城天守。昨今、地元ではシンボルである高松城天守復元の機運が高まっています。新・旧の文化が融合した新たな魅力ある観光資源の掘り起こしに尽力する高松市のまちづくりに、期待が膨らみます。

  • かつて天守がそびえ立っていた天守台。文献によると、天守は13間半(約26.6m)の高さがあったとされています。
  • 石垣をのぼると、発掘調査された天守台の地下1階を見ることができます。
  • 天守台から、海水を引き入れた堀を一望できます。
  • ライトアップも美しい、披雲閣(旧松平家高松別邸)。
    市民に親しまれる文化財として、様々なイベントに活用されています。

関わりあい、共鳴しあい、社会へ踏み出す。
「障がい者アートリンク事業」

高松市と姉妹都市であるアメリカのフロリダ州セントピーターズバーグ市内でアートリンクを行うNPO法人「クリエイティブクレイ」。彼らと交流を続ける岡山市のNPO法人「ハートアートリンク」に高松市が委託し「障がい者アートリンク事業」は実施されています。アートリンクとは、アートを通したコミュニケーションから、人と社会のつながりを考える活動です。ここでいう障がい者アートリンクとは、想像性の芽をもつ障がいのある人や子どもなどが、アーティストとペアになり、継続的に芸術活動に携わっていく活動です。このようなペアで行う共同制作は、他ではあまり見られない企画です。事業スタッフいわく、障がいのある人の表現にかける姿勢、例えば、線を描くにしても色を塗るにしても、根気強く、妥協することなくキャンバスに向かう姿勢を目の当たりにして、アーティストが驚かされているそうです。障がいのある人の表現に、アーティストの感性が合わさることで、見る人に驚きを与える創造性豊かな作品が仕上がっていきます。初めて出会う人たちが織りなす作品を通して、家族や関係者が個性を再発見する機会にもなっています。
今後、事業が目指すのは、アーティストと継続的な関わりによって障がいのある人が才能を伸ばし、芸術の担い手として社会に参画し、自立していくことです。ふるさと納税による寄附金は、障がいのある人の一層の社会参加を促すための、人材確保や育成のサポート、創作活動のスペースや作品を展示する場所などの環境整備に活かされます。

NPO法人 ハートアートリンク代表理事 田野さんの写真「アートを通して、人と人とのつながり方、
そして、障がいの捉え方を考えていく」
NPO法人 ハートアートリンク代表理事 田野さん

障がい者アートリンク事業では、障がいのある人、高齢者にも日常的にアートにふれてもらうため、障害福祉サービス事業所等へアーティストを派遣しています。文化芸術の持つ創造性を生かしたまちづくりを展開する高松市。日々、アートにふれる意味、アートがもたらす可能性を探っています。ふるさと納税が活用されることで、さらに地域に根ざした活動の充実を図っていきます。

「社会福祉法人 銀星の家」の皆さんの写真「障害者支援施設 銀星の家」の皆さん。
ご自身の作品を前に、ものづくりの楽しさを語っていただきました。

「障がい者アートリンク事業」で生み出された作品こだわりのタッチ、自分にしか出せない色づかい。
表現したい気持ちが、自信や挑戦につながっています。

取材を振り返って

ここ数年、高松市へ移住される方が増えてきているそうです。市内では当たり前のように、世代間や異文化、障がいのある人との交流に、文化芸術が架け橋を担っています。きっと、そのような文化芸術の身近さに魅力を感じ、移住される方も珍しくないのではないでしょうか。今回取材した、高松城跡では地域交流をはじめ、天守復元にVR(バーチャルリアリティ)を用いるといった、今の時代にあった観光資源の掘り起こしを。そして、障がい者アートリンクでは、障がいのある人とアーティストによる芸術活動を通して、創造性豊かな文化芸術への取組をうかがい知ることができました。新しいものや良い考え方を積極的に取り入れることで、市民一人ひとりが文化芸術に親しむだけでなく、暮らしの中で文化芸術の担い手にもなっているように感じました。まちづくり、人づくりに使われるふるさと納税の意義を再確認しました。

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