よくある質問

そもそも何?

そもそも「公設設備の民間移行」とは何ですか。

自治体が保有する光ファイバケーブル及び関連設備を、民間の電気通信事業者に譲渡し、公設から民設へ移行することをいいます。本書では「民間移行」とも呼びます。

ここでいう「公設設備」とは具体的に何を指しますか。

自治体が保有する設備で、事業者のブロードバンドサービス提供業務に関わる光ファイバケーブル及びその附帯設備(附帯する電気通信回線設備、つり線、自治体柱(自営柱)、管路設備等)を指します。

「公設公営」「公設民営」「民設民営」とはそれぞれ何ですか。

公設公営:自治体が設備を整備・保有し自ら運営。
公設民営:自治体が保有する設備を民間事業者が借りて運営(IRU等)。
民設民営:民間が設備を保有し運営。民間移行は公設公営・公設民営から民設民営へ移行することを指します。

なぜ必要?

なぜ今、民間移行を進める必要があるのですか。

設備の維持管理に伴う財政負担と、職員減少等による人的負担が深刻化しているためです。人口減少が進むと、これらの負担を理由にサービス継続が困難になり、住民の重要な通信手段が失われるおそれがあります。
民間移行を行うことで、①自治体が整備費・維持管理費を負担し続ける必要がなくなる、➁事業者のノウハウやスケールメリットによる安価で効率的な整備・運用、➂被災時の柔軟・迅速な復旧、➃他事業者との連携も含む柔軟なサービス提供、の4点等が挙げられます。

負担金を支払っても民間移行するメリットはありますか。

費用面では、①維持管理の実務負担がなくなる、②将来の設備更新負担がなくなる、などのメリットがあるため、長期的な費用比較を行うとメリットがあります。また、長期的に住民へ安定したサービスを提供するという観点では、③専門事業者による効率的な運営、④災害時の迅速な復旧、などのメリットもあり、長期的な視点で検討することが重要となります。

民間移行後、自治体は維持管理費を負担する必要がありますか。

原則として、自治体は維持管理費を負担する必要はありません。ただし、不採算地域での継続的なサービス提供のため、自治体が一定期間補助金を交付する事例もあります。

どう進める?

民間移行はどのような手順で進めますか。

民間移行のガイドライン(p.6~8)では12の工程が示されています。①地方公共団体と事業者間で基本条件の協議・確認→②守秘義務協定の締結→③事業者への情報提供、事業者による採算性判断→④ 追加条件の協議・事業者の選定→⑤地方議会審議→⑥地方公共団体と事業者の間で覚書締結→⑦占用許可等に関する第三者協議→⑧譲渡に向けた事前準備→⑨地方議会審議(最終条件の合意)→⑩設備譲渡の仮契約締結→⑪財産処分手続→⑫設備譲渡契約の締結、という流れです。
また、民間移行に要する期間については、協議開始から契約締結まで1〜3年程度が一般的です。設備の規模、財産処分手続の有無、議会日程などにより変動します。移行を希望するタイミングから逆算して余裕をもったスケジュールで進めることが推奨されます。

事業者選定は公募と随意契約のどちらが適切ですか。

現在の運用事業者がいる場合は随意契約が一般的です。運用事業者がいない場合や競争性を確保したい場合は公募が適切です。自治体の契約規則に従う必要があります。

随意契約とする場合の理由付けは何ですか。

①現に設備を運用・熟知している事業者である、②サービスの継続性確保に不可欠、③他に引き受け手がいない、などが随意契約の理由として挙げられます。

譲渡先の候補となり得る事業者との協議の進め方で工夫すべき点は何ですか。

①定期的な協議の場の設定、②議事録の作成・共有、③キーパーソン(決裁権者)の参加、④第三者(総合通信局等)の関与、⑤スケジュールの明確化と進捗管理、などが重要です。

事業者が協議に応じない場合はどうすればよいですか。

ガイドラインでは事業者に「移行の申出に対し協議に応じる努力義務」があるとされています。応じない場合は、近隣の総合通信局に相談し、他の事業者の紹介や仲介を依頼できます。

お金は?

高度無線環境整備推進事業とは何ですか。

条件不利地域における光ファイバ整備を支援する国庫補助事業です。民間移行に伴う高度化整備の補助メニューもあります。事業実施マニュアル等について、以下のURL内で確認できます。
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/broadband/index.html

高度無線環境整備推進事業では、民間移行に関連してどのような補助が受けられますか。

民間移行に伴う高度化整備の補助メニューがあり、自治体・民間事業者・第3セクターが申請主体となれます。この補助メニューは当初、光ファイバ等の公設設備を民間事業者に譲渡した後、民間事業者が高度化整備を実施する場合に補助するものとして創設されましたが、現在は、民間事業者に公設設備を譲渡することを前提として、自治体が公設のまま高度化整備を実施する場合も補助対象としています。補助率は事業主体や要件により異なりますが、3/4や2/3等となります。詳細な補助要件等については事業実施マニュアル等をご確認ください。

高度無線環境整備推進事業では、補助金の申請時期はいつですか。

例年、前年度の第4四半期に次年度事業実施に向けた公募を開始します。(例:令和9年度事業であれば、令和8年度の第4四半期に公募を開始。)また、各年度予算額の範囲内で複数回公募を実施する場合があります。具体的な日程については、今後の総務省・各総合通信局の報道発表や、以下に記載のURLにおいてご確認ください。
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/broadband/index.html

高度無線環境整備推進事業では、補助金と他の財源は併用できますか。

国庫補助金同士の二重取得は不可ですが、整備する地域における自治体の関連部署等と調整することで、国庫補助金の補助裏に、自治体補助金や地方債・特別交付税措置を活用することが可能です。

高度無線環境整備推進事業では、設備の一部だけを更新する場合も補助対象ですか。

設備の一部だけを更新する場合も補助対象になりますが、民間移行に伴う高度化整備が前提ですので、民間事業者に譲渡する設備のみが補助対象となり、譲渡しない設備については補助対象外となることに留意が必要です。

誰に相談?

民間移行に関する相談窓口はどこですか。

各地域の総合通信局が相談窓口です。北海道、東北、関東、信越、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州、沖縄の各総合通信局です。①制度・手続の説明、②先行事例の情報提供、③補助金申請の相談、➃財産処分手続の相談、などの支援が受けられます。早い段階での相談が推奨されます。