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8 公共施設の状況

　地方公共団体は、住民の生活や福祉の向上を図り、個性豊かで魅力ある地域づくりを推進するため、道路や公営住宅等の公共施設の整備に努めている。これら主要な公共施設の整備状況は、次のとおりである。なお、本編の記載は公共施設状況調査を基としている。

（1）道路［第104表］

　平成21年4月1日現在における地方道の実延長は114万3,922km（対前年同期比0.2％増）、面積は8,273.5km²（同0.5％増）となっている。また、これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、実延長は3.9％増、面積は8.8％増となっている。

　これを主要地方道（道路法第56条の規定に基づき国土交通大臣の指定する都道府県道）、一般都道府県道（主要地方道以外の都道府県道）及び市町村道別にみると、主要地方道の実延長は5万6,733km（対前年同期比0.5％減）、面積は856.8km²（同0.5％増）、一般都道府県道の実延長は7万741km（同0.3％減）、面積は908.0km²（同0.8％増）、市町村道の実延長は101万6,448km（同0.3％増）、面積は6,508.7km²（同0.5％増）となっている。

　また、これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、主要地方道の実延長は0.4％増、面積は10.1％増、一般都道府県道の実延長は1.4％増、面積は9.8％増、市町村道の実延長は4.3％増、面積は8.5％増となっている。

（2）公営住宅等［第105表］

　平成20年度末現在における公営住宅等（公営住宅法（昭和26年法律第193号）に基づく公営住宅、住宅地区改良法（昭和35年法律第84号）に基づく改良住宅及び地方公共団体が独自に建設する単独住宅）の総戸数は241万5,257戸であり、前年度末と比べると2,801戸減少（0.1％減）している。

　この状況を10年前（平成10年度）と比べると、4万6,305戸増加（2.0％増）している。

　公営住宅等のうち公営住宅の戸数は217万7,805戸であり、前年度と比べると2,058戸減少（0.1％減）、10年前（平成10年度）と比べると2万9,155戸増加（1.4％増）している。また、公営住宅等総戸数に占める公営住宅の割合は90.2％（前年度90.1％）となっている。

　なお、公営住宅等の総戸数の推移は、第88図のとおりである。

第88図　公営住宅等の総戸数の推移

（3）公園［第106表］

　平成20年度末現在における都市公園等（地方公共団体等が都市計画区域内において設置し、管理している施設で、公園としての実態を備え、一般の利用に供しているものを含む。なお、児童遊園は除く。）の数は11万9,162箇所（対前年度末比2.3％増）で、その面積は1,259.2km²（同1.6％増）となっている。

　また、これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、都市公園等の箇所数は2万7,789箇所増加（30.4％増）しているとともに、その面積も259.7km²増加（26.0％増）している。

　都市公園等を設置者別にみると、市町村が設置したものが11万8,161箇所（対前年度比2.3％増）、1,006.1km²（同1.7％増）で、総箇所数の99.2％、総面積の79.9％を占めている。

　また、その他の公園（都市計画区域外に設置されている街区公園、運動公園等の公園。なお、自然公園は除く。）の数は6,426箇所（対前年度末比4.2％増）で、その面積は186.9km²（同1.1％増）となっている。このうち市町村立の公園の数は6,171箇所（同4.7％増）で、その面積は133.2km²（同1.1％増）となっている。

　なお、公園の面積の推移は、第89図のとおりである。

第89図　公園の面積の推移

（4）下水処理施設［第107表～第108表］

　汚水（し尿及び生活雑排水）及び雨水を処理する施設としては、公共下水道（特定環境保全公共下水道を含む。以下、この項において同じ。）、農業集落排水施設、漁業集落排水施設等があり、また、汚水を処理する施設としては、合併処理浄化槽等がある。これらの下水処理施設については、財政措置の充実が図られていることもあり、近年の環境保全意識の向上とともに、各地域の実態に即した整備が進められている。

　これらの下水処理施設の中でも中心的な施設である公共下水道についてみると、平成20年度末における現在排水人口（供用開始している排水区域内の人口）は、9,398万9千人で、前年度末と比べると1.4％増となっている。

　また、これを10年前（平成10年度）と比べると、2,011万6千人増加（27.2％増）している。

　次に、農業集落排水施設及び漁業集落排水施設についてみると、平成20年度末における現在排水人口（うち汚水に係るもの）は、それぞれ359万4千人、16万9千人で、前年度と比べると1.3％増、1.9％増となっている。これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、それぞれ88.8％増、162.9％増となっている。

　また、平成20年度末におけるコミュニティ・プラントの処理人口は28万9千人（対前年度末比3.6％減）、合併処理浄化槽の処理人口は1,175万人（同1.1％増）となっている。これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、コミュニティ・プラントの処理人口は17万4千人減少（37.6％減）、合併処理浄化槽の処理人口は358万9千人増加（44.0％増）している。

　なお、し尿については、上記の下水処理施設による処理のほか、し尿処理施設処理、下水道マンホール投入等による収集処理及び単独浄化槽等による自家処理が行われている。平成20年度末のし尿処理施設処理人口は1,221万6千人（対前年度比5.8％減）、し尿処理施設年間総収集量は1,048万3千kl （対前年度比5.5％減）となっている。これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、し尿処理施設処理人口は1,232万4千人減少（50.2％減）、し尿処理施設年間総収集量は763万3千kl 減少（42.1％減）している。下水処理施設等による処理の増加により、し尿処理施設処理人口、年間総収集量はともに年々減少している。

　なお、下水処理人口の推移は、第90図のとおりである。

第90図　下水処理人口の推移

（5）ごみ処理施設［第108表］

　ごみの処理は、焼却処理、埋立処理、高速堆肥化処理等の収集処理のほか、自家処理により行われている。平成20年度末における収集処理人口は1億2,914万9千人（対前年度末比0.0％増）で、その年間総収集量は4,431万t（同4.4％減）となっている。

　また、これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、収集処理人口は194万8千人増加（1.5％増）し、年間総収集量は654万1千t減少（12.9％減）している。

　なお、ごみ処理施設における年間総収集量の推移は、第91図のとおりである。

第91図　ごみ処理施設における年間総収集量の推移

（6）保育所［第109表］

　平成20年10月1日現在における公立の保育所数（季節保育所を除く。）は1万2,264箇所（対前年度比2.4％減）、延面積は855万5千m²（同1.3％減）となっている。

　また、これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は2,345箇所減少（16.1％減）、延面積は26万8千m²減少（3.0％減）している。

（7）高齢者福祉施設［第110表］

　平成20年10月1日現在における公立老人ホーム数は1,011箇所で、前年同期と比べると43箇所減少（4.1％減）している。

　また、この状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は230箇所減少（18.5％減）している。

　老人ホームの箇所数を種類別にみると、居宅において養護を受けることが困難な65歳以上の者を養護する養護老人ホームは老人ホーム総数の44.8％（対前年同期比0.8ポイント低下）、常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難な65歳以上の者を養護する特別養護老人ホームは45.5％（同0.8ポイント上昇）、無料又は低額な料金で老人に食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与する軽費老人ホームは9.7％（同9.7％）を占めている。

　なお、公立の老人ホームの状況は、第92図のとおりである。

第92図　公立の老人ホームの状況

（8）教育施設［第111表］

ア高等学校

　平成21年5月1日現在における公立高等学校数は3,846校で、前年同期と比べると60校減少（1.5％減）している。

　また、この状況を10年前（平成10年度）と比べると、302校減少（7.3％減）している。

イ中等教育学校

　一つの学校において一体的に中高一貫教育を行う中等教育学校は、平成21年5月1日現在において25校で、前年同期と比べると4校増加している。

（9）文化及び体育施設［第112表］

ア文化施設

　平成20年度末現在の公立の文化施設の状況は、次のとおりである。

　県民会館、市民会館及び公会堂は3,236箇所（対前年度末比1.4％増）で、延面積は1,356万4千m²（同0.9％増）となっている。また、これらの状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は348箇所増加（12.0％増）、延面積は183万m²増加（15.6％増）している。

　図書館は3,120館（対前年度末比0.6％増）となっている。この状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は607館増加（24.2％増）している。博物館（美術館、動物園、水族館等を含む。）は786館（対前年度末比1.6％増）となっている。この状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は194館増加（32.8％増）している。

イ体育施設

　平成20年度末現在の公立の体育施設の状況は、次のとおりである。

　体育館は6,368箇所（対前年度末比0.3％増）となっている。この状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は552箇所増加（9.5％増）している。

　陸上競技場は1,078箇所（対前年度末比0.6％減）となっている。この状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は32箇所減少（2.9％減）している。

　野球場は4,139箇所（対前年度末比0.1％減）となっている。この状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は78箇所増加（1.9％増）している。

　プールは4,177箇所（対前年度末比1.7％減）となっている。この状況を10年前（平成10年度）と比べると、箇所数は450箇所減少（9.7％減）している。