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報道資料

平成21年4月22日
九州総合通信局

「八女市ブロードバンド基盤整備及び利活用促進化実施計画策定のための調査研究会」の報告書
〜中山間地域における無線を利用した低廉なブロードバンド整備〜

 
 九州総合通信局[局長:武井 俊幸(たけい としゆき)]は、昨年8月から本年2月にかけて「八女市ブロードバンド基盤整備及び利活用促進化実施計画策定のための調査研究会」[座長:赤岩 芳彦(あかいわ よしひこ)九州大学教授]を開催し、福岡県八女市をモデルに中山間地域におけるブロードバンド整備の促進方策を検討してきましたが、このたび報告書がとりまとめられました。

 福岡県のブロードバンド世帯カバー率は、99.5%(平成20年9月末現在)となりましたが、残り0.5%、約1万世帯はまだブロードバンドが未整備です。これらの世帯の多くは中山間地域にあり、かつ高齢化が著しい地区です。
このため、(1)ブロードバンドの利用ニーズが見込めず、(2)事業採算性も厳しいなどの理由から民間参入は望めない状況にあります。また、自治体によるインフラ整備も、財政難により進みにくい状況にあります。

 こうしたことから、本調査研究会では、(1)無線を利用した低廉なブロードバンド整備手法と(2)高齢者のブロードバンド利用ニーズを検証するため、無線LAN及び通信衛星による実験ネットワークを八女市上陽町に構築し、地域住民の参加も得て実証実験を行いました。
  今回実証実験を行った八女市上陽町上横山地区は、65歳以上の独居高齢者及び高齢者のみの世帯を合わせた世帯数が地区全体の41%にのぼり、特に高齢化が著しい地域です。

 その結果、無線LAN技術の利用により、通信速度10Mbps程度のブロードバンドを短期間(2週間程度)で、安価に(光ファイバの1割弱の整備コスト)構築できることが確認できました。
  また、3ヶ月におよぶ住民参加の実証実験やパソコン体験講座開催の結果、中山間地域の高齢者が多い地区であっても、(1)ブロードバンド利用環境が整い、(2)マウスのみ等の簡易な操作で、(3)利用したいアプリケーション(安全・安心システム「100歳パソコン」等)やホームページがあれば、高齢者のニーズがあることが確認できました。  

 当局では今後、中山間地域をかかえる市町村に対し、本調査研究の成果をブロードバンド整備手法の一つとして、周知していくこととしています。
  また、八女市は、本調査研究会の結果も踏まえ平成21年度にブロードバンド基盤整備の実施計画を策定することとしています。

 


 

【別紙】調査研究報告書の概要
【別添1】調査研究報告書(本文)
【別添2】調査研究報告書(参考資料)
 



 
連絡先: 情報通信部 情報通信振興課 096-326-7825