総務省 東北総合通信局
Tohoku Bureau of Telecommunications 【地域情報化】
“e”からはじまる未来の東北
第3編 東北における地域情報化への取り組みと事例
第3章 東北における研究開発
第1節 通信・放送機構リサーチセンタープロジェクト


 総務省の認可法人である「通信・放送機構」は、国からの出資、補助を受けて、短期的に収益が見込めない等の理由により民間ではインセンティブが働きにくい先端的な通信・放送技術の研究開発を行い基礎研究から応用研究への橋渡しをしています。
 通信・放送機構は、その拠点となるリサーチセンターを全国各地に設置し、産・学・官連携によるプロジェクトを展開しています。

山形映像アーカイブリサーチセンター

 デジタル技術の発展により放送の多チャンネル化等情報ネットワークは急速な多様化が進んでいますが、その一方で放送番組等のコンテンツが十分に供給されなくなることが懸念されます。平成10年度から、本リサーチセンターではデジタル放送時代に対応した過去の映像ライブラリの蓄積検索などの活用技術、番組制作の分散処理技術、効率的な番組制作環境を整備するための基盤技術などの研究開発を推進しています。

名称 山形映像アーカイブリサーチセンター
研究内容  過去の映像ライブラリーの有効活用、番組制作の分散処理、効率的番組制作環境を整備するため、高速検索、加工編集、データ埋め込み、画質評価、ネットワーク活用型番組制作の基盤技術の研究開発を行う。具体的には、ペタバイト級映像アーカイブの実用化により映像資産の恒久的保存と有効活用、分散型の放送番組制作を可能にします。これにより多用なコンテント作成の環境整備が進み放送産業全体の発展に寄与します。
設置場所 山形市松栄 山形県産業創造支援センター


仙台EMCリサーチセンター

 携帯電話や電子レンジなど様々な電子機器から発生した電波は、本来の目的以外にも時には予期せぬ電磁波を発生し他の電子機器に障害を他に与えることがあります。また、これとは反対に心臓ペースメーカーや様々な精密電子機器は外部からの電波や電気雑音などによって誤動作を起こしたり破損したりすることがあります。電子機器は (1) 他に影響を与えるような電磁波を発生しないこと。(2) 他からの電磁波が存在する環境でも影響を受けることなく正常に動作すること、が必要です。こういった電磁的両立性をEMC(Electromagnetic compatibility)と言い、本リサーチセンターでは、様々な電子機器から漏洩する電磁波を部品や基盤の近傍及び電子機器の数倍程度離れた所から可視化する技術を開発することとしており、平成13年2月に新しくスタートしました。

名称 仙台EMCリサーチセンター
研究内容  電子レンジ、パソコン等の電子機器のどこから電磁妨害波が出ているかを特定するための可視化技術(ホログラフィー技術)及びIC、回路基盤等の素子レベルでの電磁放射妨害源を可視化する技術(近接顕微鏡技術)を研究開発する。これにより、妨害波源の特定に要する時間を短縮し、迅速な対策を可能とするとともに、設計・施工段階で事前に有効な対策を行う事が可能となるなど、健全な電磁環境の維持に寄与。
設置場所 仙台市青葉区  ICRビル



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