総務省 東北総合通信局
Tohoku Bureau of Telecommunications 【地域情報化】

第1章 東北地域の概況 東北地域におけるIT推進の現状
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本編 データ編 資料編
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1.電気通信事業
2.インターネット接続サービス
3.放送事業サービス

02 インターネット接続サービス
 

 モバイルインターネット接続の普及やDSL接続等大容量のデータ通信を可能とする通信ネットワークの高速化等の進展もあって、近年のインターネット利用者数は急激な伸びを示しており、インターネットが企業活動や日常生活の中に深く浸透し、「時間や場所に縛られない」利用ニーズの高まりが見られる。
インターネットの普及状況(全国)

(1)インターネット利用人口

 平成14年12月に総務省が実施した「通信利用動向調査」によれば、我が国のインターネット利用人口は6,942万人と推測され、対前年比で349万人の増加となっている。
 利用者数でみれば米国に次いで世界第2位となっている。また、人口普及率では54.5%と、対前年度比で10.5%ポイント増と着実に普及している。この要因としては、通信事業者間での競争によって、インターネット接続に係る料金が世界に比して低い水準にあることが考えられる。
 なお、平成15年度情報通信白書(総務省)によれば、全体的に大都市での普及率が高く、地方で低いという傾向があり、東北6県においては全国平均を下回っている。

端末別インターネット利用合計者数
※【 】は、3つの重なりの部分の人数。( )内は、6歳以上のインターネット利用者に占める割合。なお、端末処理のため、一部合計値が一致しない箇所がある。2001.12 総務省「通信利用動向調査」より

(2)東北地域の一般世帯におけるインターネット利用実態

 平成15年3月に東北総合通信局が実施した「東北地域の一般世帯におけるインターネット利用実態調査」によれば、東北地域の一般世帯における普及状況は45.5%であり、全国の普及率46.1%(注:携帯電話・PHS・PAD のみの利用者を除いた比率)と比べても、ほぼ同程度の普及状況となっている。県別で見ると、宮城県・秋田県・福島県が50%台であり、他3県は50%より低くなっている。

一般世帯での普及状況 一般世帯での普及状況
※サンプル数1,000(東北6県在住の20〜60代男女)

(3)接続別の普及比較

ア. 加入者系回線接続
 
 インターネット接続方法としては、加入電話回線を使用するダイヤルアップ接続が主流であったが、携帯電話端末機能の高度化やDSL、ケーブルインターネット等によるブロードバンド・アクセスの普及に伴い、その伸びは鈍化傾向にある。
 平成15年3月末の利用者数は2,048万人(前年度比約4万減)と減少に転じている。

全国の電話回線等によるダイヤルアップからのインターネット接続サービス加入者数
数値は、平成11年12月末における大手プロバイダ15社の加入者数(約1059.4万人)を100とした指数であり、平成15年3月末現在のその加入数は約2048万加入(約1059.4万*193.3/100)となっている。

イ. DSL接続
 
 DSLサービスは、既存の加入者電話回線を利用することで高速インターネット利用が可能であることから、平成11年の導入以降急速に普及しており、平成15年3月末では全国で702.3万加入(前月比43万増)となり、我が国のブロードバンド・アクセスの主流となっている。
 東北管内でのDSLサービスは平成13年3月から始まり、平成15年3月末の加入状況は33.1万加入、県別に比較すれば、加入数が宮城県、世帯あたりの普及率では山形県が宮城県に次いで好調に推移している。
 しかし、全国と東北管内の普及状況を世帯あたりで比較すると、2.6倍以上の開きがある。この要因としては、サービス開始の時期が異なることの他に、県庁所在地以外は人口密度の粗い東北地域にとって、サービス提供エリアの拡大が進みにくいことが要因と思われる。

DSLインターネット加入数

ウ. ケーブルインターネット接続
 
 ケーブルインターネットは、ケーブルテレビの未使用周波数(チャンネル)を利用して、ブロードバンド・アクセスを可能とするもので、全国では平成8年10月にサービスが開始されている。
 東北管内でのサービス開始は平成10年4月で、平成15年3月末の加入状況は5.5万加入であり、全国における加入数207万加入の2.7%となっている。東北地域内での普及状況をみれば、山形県及び秋田県での世帯あたりの普及状況が特に好調である。なお、福島県内ではまだサービスされていない。
 全国と比較してケーブルインターネット利用者が伸びない要因としては、東北地域でのサービスを提供する事業者が13社に対して全国では282社であり、多チャンネルケーブルテレビの普及度合いが、ケーブルインターネット利用者数の差となっている。

ケーブル・インターネット加入数

エ. 携帯電話接続
 
 平成11年2月にサービス開始された携帯電話端末によるインターネット接続は、近年の携帯電話の目覚ましい普及状況もあり、平成14年度末には6,246万加入、携帯電話加入者全体の82.6%に達しており、1年間で23.6万加入増加、比率で7.5ポイント増加している。
 また、平成14年4月から、東北管内においてもIMT-2000のサービスが開始されており、最大2Mbpsの高速データ通信を可能とする同システムは、今後のサービスエリアの拡大によってマルチメディア移動体通信システムとしての発展が期待されている。
携帯電話端末からのインターネット接続利用者推移(全国)

オ. FWAとFTTH
 
 DSLと同様に高速インターネット接続として注目されるFWAは、電波を利用した大容量通信を可能とするもので、回線整備が比較的容易であることから全国展開が進んでおり、東北管内では平成13年10月から盛岡市、同12月からは青森市でサービスが開始されている。
 また、超高速インターネット接続を可能とするFTTH接続については、平成15年3月末で約30.5万加入に達しているが、現時点では政令指定都市や県庁所在都市等での利用が中心であり、都市部と地方での整備水準による格差が生じている。

全国のFTTHの加入者推移(全国)


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