作業日誌

作業名 内部管理業務:庶務事務 旅費管理 現状分析
日時 平成17年10月25日
(火)13:00 〜 15:00
場所 市民会館地下1,2会議室
参加者 職員:
総務課 大津課長補佐、宇田川主任
会計課 妹尾主任
企業:
富士通 中山
新日鉄ソリューションズ 肥後
使った資料 1.川口市職員の旅費に関する条例
概要

【作業の目標】

資料(『自治体業務・システム刷新化事業』現状分析(業務分析)作業について)を使用し、本日の業務分析の目的、視点、手順の確認を行いました。次に、確認した手順に従って、旅費管理業務の業務説明表および機能情報関連図(DFD:以下「DFD」という)、機能分析表(DMM:以下「DMM」という)を作成しました。DMMとDFDのそれぞれの役割と関係を確認しました。また、DFDの作成過程で、DMMに業務機能が不足していることに気づき、DMMの見直しを行い、両者を相互に分析することにより、精査していくものであることを体験することができました。

【当日の流れ】

13:00〜13:10 業務内容の意識合わせ(10分)
13:10〜13:20 業務説明表の記入(10分)
13:20〜14:10 DMMの作成(50分)
14:10〜15:00 DFDの作成(50分)打合せ後  情報実体一覧表を策定チーム側で作成(5分)

【作業内容】

(1) 業務内容の意識合わせ

最初に、作業者間で業務内容についての意識合わせを行いました。川口市では、旅費管理の意味するものは二つあります。一つは職員(業務主管課)における出張命令から旅費精算までの流れの業務であり、職員課が管理しています。もう一つは会計課による旅費の審査と支払の業務であり、財務会計事務と関連性の高いものです。

(2) 業務説明表の記入

  • 業務目的・概要は、職員が公務を遂行する為に必要な出張旅費を適正に支給することとしました。
  • 根拠法令については、国の定める旅費法および「川口市職員の旅費に関する条例」になります。市条例は、インターネット上の川口市例規集内に公開されています。
  • 業務規模については、定量的な数字を具体的に提示する必要がありましたが、手持ちの資料では確認できませんでした。このため、対象は全職員としました。
  • 成果指標は、定量的な目標が掴みづらく、適性として支払が行われることとしました。不正および支払の誤りが0件であることと捉えました。

(3) DMMの作成

  • DMMの作成において、旅費管理業務をどのような範囲で考えればよいのか(総務課、会計課の組織が実施する業務でよいか)といった疑問がありました。それについては、組織にとらわれず、出張の始まり(出張命令など)から旅費の支給まで、関連するもの全てが範囲であると定義しました。
  • 作業は業務を整理し、これをあらかじめ用意してあるDMMの用紙に付箋紙を貼り付ける手順で実施しました。
  • まず、DMM階層0の作成にあたり、旅費管理業務を時系列に従って業務機能を整理していきました。各課の旅費予算の残高の確認後、出張命令〜旅費計算〜支給〜支出命令〜審査〜支払〜精算の流れがあることを整理しました。これをDMMの階層0に記入しました。
  • 次に、それぞれについて更に階層を深くしていきました。階層0の業務について財務会計事務そのものについては分析を省略し、旅費事務固有のもの(旅費計算、審査、精算)について深く分析しました。

(4) DFDの作成

  • DFDの作成では、まず用意してあるDFD用の用紙にDMMで抽出した業務機能を付箋紙で貼り付けておいて、作業の流れを想定して並び替えていきました。そこに、外部環境やファイル(情報の滞留)を付箋紙で貼り付け、最後に外部環境や機能の間を流れる情報を書き加えていきました。
  • DFDでは、旅費計算業務が一番想定しやすく、業務機能と機能の関連を見つけ出すのには、何の情報が出て、何の情報が必要か、という観点で整理しました。審査は、出張命令と支出命令書の項目ごとの審査業務であるため、どこが情報の起点になるか業務間の連続性が見いだせませんでした。また、DFD作成中に新たな業務機能が抽出され、DMMに戻って追加するなど、全体を網羅することができました。

(5) 情報実体一覧表の作成

  • 情報実態一覧表には「川口市職員の旅費に関する条例」のみを記入しました。
  • その他、業務で利用する帳票などについて後日の作成としています。
  • 【出てきた意見】

    主な意見は以下のとおりです。
    • 旅費管理は職員全員の業務であることから、職員課にとって分析をする範囲が不明確であった。(これについては、組織・所属にとらわれず、旅費業務全体を対象とするようにしました。)
    成果物
    1. 業務説明表(1枚)
    2. DMM(階層1が1枚)‥予算確認、出張命令、旅費計算、請求、支出命令書作成審査、支払、精算
    3. DFD(3枚)‥旅費計算、審査、精算
    4. 情報実体一覧表(1枚)
    ポイント

    【作業を実施して気付いた点】

    本日の作業完了時点になって、総務課で多くの時間を要している各課庶務担当からの問合せ対応業務がDMMに現れていないことが判明しました。本来、旅費管理のDMMとしては、上記の問合せ対応業務や旅費計算の規則策定(条例、旅費計算手段の統一等)なども含めるべきであると考えられますが、それらの業務はDMMに網羅されずに終了しました。最終的には、他の業務分析結果も合わせ、再度業務全体の内容や範囲を吟味し、網羅性を上げていくことが必要であることを再認識しました。

    【作業を実施するにあたり、難しい点】

    DFD作成時点でもDMMの見直しは発生するものであり、両者は何度も繰り返し見直して作成する必要があると認識していますが、DMM、DFDを精査するには、今回の2時間という時間設定では不足していると感じました。




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