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作業日誌

作業名 基幹業務:フィットアンドギャップ分析結果 意見交換会
日時 平成18年2月24日(金)
13:05 〜 15:00 
場所 北九州市小倉北区役所303会議室
参加者 職員:
情報政策室 中村主査、遠藤主査、小嶋主査、江本主査、松角氏、三浦氏
PMO:Duoシステムズ 渡辺
企業:日本総研 渡邉、
三菱電機 古宮、
日本電気 野村
使った資料
概要

【作業の目標】

  • これまで2回に渡って検討をした北九州市の業務内容について、川口市で分類した機能分析表(DMM:以下「DMM」という)との比較分析を行いました。その分析結果を基に業務単位に意見を交換し、北九州市の業務もしくは機能として存在するかを1つずつ確認しました。
  • 川口市のDMMを基に北九州市の業務機能はどの程度フィットしているか確認することを目的としました。機能名称レベルで川口市にあるが、北九州市にないものについては、実際に業務として存在しないのか、川口市固有の業務のために存在しないのかを確認することを目的としました。

【当日の流れ】

13:05〜13:15 資料「自治体EA事業について」を使用して、事業の概略と現在の進捗の説明がありました。その後、電子自治体のシステム構築のあり方に関する検討会についての説明がありました。また、成果物については、インターネットでの公開となると説明がありました。(10分)
13:15〜15:00 資料「北九州市Fit&Gap分析結果」について意見を交換し、全体的な相違から個別の業務単位の相違まで、個々に確認を行いました。(105分)

【作業内容】

  • 今までのレビューの結果を踏まえ、企業がDMMで整理した川口市の全業務について北九州市又は区として共通に行われているとみなせるものに対しては、Fit&Gap結果欄に「○」印をつけたことを説明しました。住民情報については、基本的には相違はないが、外国人登録、印鑑証明、戸籍等において一部相違が見られたこと、福祉については業務区分等も含め、相違が見られたこと、また、全体的に運用上の細かな違いがあることの報告がありました。

<住民基本台帳> 13:23〜13:35

  • 階層0:住民基本台帳、階層1:新規登録、階層2:受付交付は、転出の際の他の市区町村への転入通知、戸籍の附票記載事項通知であり、法令に従って行っているので、その旨Fit&Gap結果欄に記しました。
  • 階層0:住民基本台帳、階層1:台帳消除、階層2:転出証明書情報送信については、川口市で他の市区町村への転出の情報を手動で送っているものであり、北九州市では自動で行っていることを確認しました。その旨Fit&Gap結果欄に記しました。
  • 階層0:住民基本台帳、階層1:台帳消除、階層2:交付・通知については、北九州市では住基ネットで行っており、その旨Fit&Gap結果欄に記しました。階層1:新規登録、階層2:受付交付と同じではないのかとの意見がありましたが、階層1で別の機能として分類しているので別とみなしました。

<外国人登録> 13:35〜14:03

  • 階層0:外国人登録、階層1:新規登録、階層2:照会については、川口市は全件入国管理事務所に照会をかけているが、北九州市では、一部しか行っていないことを確認しました。しかし業務としてはあるということで、その旨Fit&Gap結果欄に記しました。
  • 階層0:外国人登録、階層1:原票閉鎖、階層2:原票閉鎖報告書作成については、川口市では外国人の施行規定に基づいて作成し、入国管理事務所に届けていることを説明しました。法律で決められていることであり、北九州市も同じ業務を行っているので、その旨Fit&Gap結果欄に記しました。

<印鑑登録> 14:03〜14:13

  • 階層0:印鑑登録、階層1:指定交付登録については、本人以外に交付することを指定できるという川口市独自の機能であり、北九州市では行っていないことを確認しました。
  • 階層0:印鑑登録、階層1:後見人指定については、後見人を指定された人は印鑑登録はできないので、北九州市も同様に後見人指定の業務手続きをしていることを確認しました。
  • 階層0:印鑑登録、階層1:登録廃止、階層2:抹消登録と廃止通知については、北九州市はカードを返却することで対応しており、通知という業務はないことを確認しました。

<戸籍> 14:13〜14:16

  • 階層0: 戸籍、階層1:身上調査については、警察等からの調査依頼であり、北九州市でも行っていることを確認しました。

<個人住民税> 14:16〜14:20

  • 階層0:個人住民税、階層1:課税対象登録、階層2:税法改正把握については、個人住民税だけでなく、あらゆる税制について把握という業務があり、DMMとして統一ができていないのではとの意見が出ました。企業から、この資料は現状調査の資料であり用語、粒度についてはばらつきがあることの説明がありました。また今後、論理化の工程で用語、粒度の統一を図っていることの説明がありました。
  • 階層0:個人住民税、階層1:減免については、生活保護者に対しての税金の減額や免除の業務であることを確認し、北九州市でも行われていることを確認しました。

<固定資産税> 14:20〜14:20

  • 特に、川口市の業務との相違はないことを確認しました。

<軽自動車税> 14:23〜14:24

  • 階層0:国民健康保険、階層1:問い合わせ、階層2:他課発行帳票発行については、川口市独自の機能であることを確認しました。

<収滞納管理> 14:24〜14:35

  • 階層0:収滞納管理、階層1:収納管理、階層2:入金・消込カード作成については、所定の納付票以外で窓口に来た市民に対して、入金票を内部で起票しまとめて処理することであり、北九州市でも行われていることを確認しました。
  • 階層0:収滞納管理、階層1:口座、階層2:銀行照会については、北九州市の調査票の分類と合っていないとの意見がありました。業務内容は北九州市では行っていないことを確認しました。
  • 階層0:収滞納管理、階層1:照会・回答については、警察、税務署、他の市町村、裁判所、国や県からの問合せ対応のことであり、北九州市でも業務として行っていることを確認しました。
  • 納税組合については、北九州市では行っているが、川口市では行っていないことを確認しました。

<税制> 14:35〜14:45

  • 階層0で「税制」が出ているのは、川口市の組織体制に起因しており、北九州市では体制が異なるので、機能分類が異なってくることを確認しました。

<障害者福祉> 14:45〜15:00

  • 階層0:障害者福祉、階層1:現物給付、階層2:判定依頼/進達と判定結果受理については、県への依頼の際に発生する業務であり、北九州市は政令指定都市で自ら実施できることから業務としては行っていないことを確認しました。
  • 福祉全体について、川口市の業務の区分け・業務名称と、北九州市のものが異なるため、機能比較が難しいことを確認しました。

【出てきた意見】

主な意見は以下のとおりです。
  • フィットアンドギャップ分析については、川口市の現状と北九州市の現状とを比較しており、その差異を意識することはできたが、論理化・抽象化の作業を通して本来あるべき業務形態モデルを作り、それとの比較を行う方がよい。
成果物
ポイント
  • 【作業を実施して気付いた点】
  • 業務や用語は川口市と北九州市ではかなり相違があり、予め業務の粒度や用語の統一作業を行ってから、フィットアンドギャップ分析を行った方が会議の効率がよいことを感じました。また、業務内容と調査票とが該当していることを確認するレビューも事前に設ける必要があると感じました。


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