メッセージ

総務大臣

総務大臣 松本 剛明
総務大臣

松本 剛明

MATSUMOTO Takeaki

 インターネットやデジタル化の普及に伴い、物事が根幹から変わるデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組が急速に進むなど、伝統的な経済活動の変革が起こりつつあります。一方で、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響が残る中、世界経済はロシアのウクライナ侵略によって深刻な影響を受けています。このような時代を画する変化の中において、デジタル分野における諸課題に対し、我々G7が中心となって取り組むことが求められています。

 その中で、本会合では、デジタル政策を担当するG7の閣僚が一堂に集い、これらの課題解決とイノベーションを活かした社会及び経済の発展に向け、以下の政策課題について議論を行います。このような議論を行うことは、デジタル社会に向けて大きな変革の時期を迎えつつある今だからこそ、大きな意義を有するものと思います。

  • 安全で強靭なネットワークインフラ構築
  • 自由でオープンなインターネットの維持・推進
  • 責任あるAIとAIガバナンスの推進
  • 「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)」の推進
  • デジタル競争 (デジタル市場の規制政策)
  • 経済社会のイノベーションと新興技術の推進

 このうち、「安全で強靭なネットワークインフラ構築」では、Beyond 5G時代における複層的なネットワークの将来ビジョンやグローバル・サウスへの支援の方策等について議論を行います。また、「自由でオープンなインターネットの維持・推進」では、本年10月に京都市で開催するIGF2023も見据え、インターネットシャットダウンや偽・誤情報等の課題について議論し、民主主義的価値を守るインターネットの推進について検討します。更に、「責任あるAIとAIガバナンスの推進」では、各国や地域によって異なるAIガバナンスの相互運用性の推進や国際的な技術標準策定における企業等多様な民間主体の参画支援等について議論を行います。

 併せて、会合会場のGメッセ群馬では、大臣会合と並行し、日本のデジタル技術の展示を行います。本会合に参加する各国の関係者に我が国が世界に誇る技術をご覧いただき、我が国のICTサービスの国際展開・国際連携を促進するとともに、本会合を一層盛り上げてくれることを期待しています。

 開催地である群馬県は、緑豊かな自然の中で、約100カ所の温泉地を持ち、我が国を代表する温泉県として歴史を紡いできました。来日されるG7各国の大臣には、このような素晴らしい環境も楽しんでいただきながら、有意義な議論を行っていただければと思います。

 総務省は「G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合」の成功に向け、尽力してまいります。皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。