三重県教育委員会
事業者名 | 三重県教育委員会 | |
実証ブロック/実証校 | (エリア)東海 |
(実証校)
南伊勢町立南勢小学校 伊勢市立厚生小学校 亀山市立神辺小学校 伊賀市教育委員会 名張市教育委員会 |
育成メンター(メインメンター) | メインメンター数:35名 | |
メインメンター属性:
三重県内の小学校教諭 22名 三重県内の小学校教頭 1名 三重県内の小学校校長 2名 三重県内の中学校教員 7名 津市教育委員会 指導主事 1名 亀山市教育委員会 研修員 1名 伊賀市教育委員会 研修員 1名 |
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育成メンター(サブメンター) | サブメンター数: | |
サブメンター属性: | ||
研修時間 | 時間 20.5時間 | |
(うち自宅研修時間) | 時間 0時間 | |
使用言語・教材・ツール | 言語:スクラッチ | |
教材・ツール:
レゴ マインドストーム EV3 フィッシャープライズ コード・A・ピラー (イモムシロボット) |
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使用端末とその帰属 |
(PC/タブレット:台数)24台 | (帰属:事業者持ち込み) |
講座の受講児童・生徒数と学年 | のべ受講者数:370名 | |
学年:
3年生:33名 4年生:63名 5年生:72名 6年生:63名 |
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カリキュラム |
(時間):17.8時間
南伊勢町立南勢小学校 伊勢市立厚生小学校 亀山市立神辺小学校 伊賀市教育委員会 名張市教育委員会 プログラミングフェスティバル |
(1日完結か複数日か)
(複数日)1時間×3日 (複数日)2時間×3日 (1日完結)2時間×1日 (1日完結)2.5時間×1日 (1日完結) 0.6時間×1日×3回 (1日完結)2.5時間×1日 |
使用端末(PC・タブレット)の帰属 | (事業者持ち込み) |
(1)全体概要
新学習指導要領(平成29年3月公示)では、2020年度から、小学校においてもプログラミング教育を実施していくことが示されました。このことに伴い、全国的に指導者の育成や指導方法、指導教材の開発が急務となっています。
三重県教育委員会では、プログラミング教育を今後推進していく指導者の育成を図るとともに、実証校を指定し、小学校における効果的なプログラミング教育を進める指導方法や指導教材を研究することを通して、短期間で広域的に普及させるモデルづくりとその実証をおこないました。
実証事業の最後の事業として、県内各地域の小学生を対象に、様々なプログラミングを体験するプログラミングフェスティバルを12月26日に開催しました。これは、県教育委員会が育成したメンターが指導者となりプログラミング講座を実施することで、メンターが互いに指導方法について研鑽するとともに、プログラミング教育の県内全域への普及推進をねらいとしたものです。
本事業の実施にあたっては、有識者、学校関係者及び県教育委員会事務局職員からなるプログラミング教育推進委員会を設置し、事業の進捗管理及びメンターへの支援をおこないました。
また、各市町教育委員会や企業などと積極的に連携を図り、メンター育成を促進させることとしました。
(1)プログラミング教育推進委員会の設置
プログラミング教育推進委員会を中心としたプログラミング教育の普及推進体制を構築し、委員会を以下のとおり開催しました。
日時 | 報告及び協議事項 | |
1 |
5月15日(月)
16:30から17:00まで |
【報告事項】
1 「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」実証事業の概要 【協議事項】 1 プログラミング教育推進委員会規約について 2 プログラミング指導者(メンター)育成研修実施について 3 実証校の選出について |
2 |
12月26日(火)
16:00から17:00まで |
【協議事項】
1 プログラミングフェスティバル実施について 2 メンター育成研修について 3 実証校での取組について 4 平成30年度の取組について |
●メール及び県教育委員会が運営するサイト「研修フォーラム掲示板」により、随時、進捗状況を報告し、情報共有をおこないました。 |
(2)各市町教育委員会との連携
県教育委員会事務局職員が県内29市町教育委員会を複数回訪問し、本事業についての説明、協議をしたうえで、県内29市町教育委員会に対して受講者の推薦依頼をおこないました。
(1)メンター育成研修実施スケジュール
月 | 内 容 |
6月 | 第1回メンター育成研修の実施(プログラミング教育の概要について 等) |
7月 | 第2回メンター育成研修の実施(ロボット等を用いたプログラミング教育について) |
8月 |
第3回メンター育成研修の実施(学習指導案の作成・検討)
第4回メンター育成研修の実施(学習指導案の作成・検討) |
10月 | 第5回メンター育成研修の実施(プログラミング教育の公開講座) |
12月 | 第6回メンター育成研修の実施(プログラミングフェスティバル) |
(2)実証校等における公開講座スケジュール
月 | 内 容 |
8月 |
伊賀市教育委員会と連携したプログラミング講座
伊勢市立厚生小学校におけるプログラミング講座(第1回) |
10月 |
伊勢市立厚生小学校におけるプログラミング講座(第2回)
南伊勢町立南勢小学校におけるプログラミング講座(第1回) 南伊勢町立南勢小学校におけるプログラミング講座(第2回) 南伊勢町立南勢小学校におけるプログラミング講座(第3回) |
11月 |
伊勢市立厚生小学校におけるプログラミング講座(第3回)
亀山市立神辺小学校におけるプログラミング講座 名張市教育委員会と連携したプログラミング講座 |
メンター育成研修の受講対象者を県内小学校、中学校教員及び市町教育委員会事務局においてプログラミング教育を普及推進していこうとする者等とし、三重県内すべての市町教育委員会に対して、一市町あたり2名1組程度、全24名として受講者の推薦を依頼しました。結果的には、三重県内17市町教育委員会から予定数を超えた推薦があり、35名のメンターを育成することとなりました。
メンター募集の流れは、以下のとおりです(平成29年4月〜5月)
1 県教育委員会は、「メンター育成研修」 実施要項を作成し、各市町教育委員会に対して受講者の推薦を依頼
2 各市町教育委員会は、所管する小中学校へ受講者を公募
3 各小中学校は、市町教育委員会に対して応募
4 各市町教育委員会は、県教育委員会に対して、受講者を推薦
メンター育成研修受講者内訳は次のとおりです。
(1)メンター育成研修の実施場所
(2)研修プログラムの概要
実施日 | 講師 | 概要 |
6月15日
(5時間) |
奈良女子大学 教授 駒谷 昇一
三重大学 名誉教授 下村 勉 県教育委員会事務局職員 |
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7月30日
(5時間) |
三重大学 名誉教授 下村 勉
ラーニングシステムインストラクター |
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8月8日
(3時間) |
奈良女子大学 教授 駒谷 昇一 |
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8月21日
(3時間) |
奈良女子大学 教授 駒谷 昇一 |
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12月11日
(2時間) |
メンター育成研修受講者 |
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12月26日
(2.5時間) |
メンター育成研修受講者 |
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(3)研修にかけた時間
(4)メンター育成研修の様子
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(5)習熟具合をはかる仕組み・工夫
県教育委員会事務局が運営するサイト「研修フォーラム掲示板」を活用し、事務局からの事務連絡およびメンター間の情報共有が活発に行われるように支援しました。
メンター育成研修で使用した教材は、以下のとおりです。
(1)伊賀市教育委員会と連携したプログラミング講座
伊賀市教育委員会と連携し、プログラミングの体験活動を通して、論理的に考える力の育成を目指しました。
県教育委員会から伊賀市教育委員会を通じ、伊賀市内の全ての小学校に対して参加者を募りました。選出方法については、先着順としました。
実施日程 | 内容 | 講座進行担当者の属性(人数) |
8月26日(土)
9:30から11:50まで |
ロボット教材(レゴ マインドストームEV3)を活用したプログラミング体験講座 |
育成メンター
|
・講座の様子
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(2)伊勢市立厚生小学校(実証校)で実施したプログラミング講座
子どもたちのプログラミング的思考を高めるとともに、新学習指導要領の本格実施に向けての指導内容の検討をおこなう機会としました。
プログラミング講座に関するチラシを4・5・6年生に配布し参加者を募りました。
実施日程 | 内容 | 講座進行担当者の属性(人数) |
8月29日(火)
13:00から15:00まで |
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育成メンター
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10月13日(金)
15:00から16:30まで |
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育成メンター
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11月23日(木) |
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育成メンター
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・講座の様子
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(3)亀山市立神辺小学校(実証校)で実施したプログラミング講座
子どもたちのプログラミング的思考を高めるとともに、新学習指導要領の本格実施に向けての指導内容の検討をおこなう機会としました。
学校文化祭において設定するプログラミング講座の内容を3・4・5・6年生に説明し参加者を募りました。
実施日程 | 内容 | 講座進行担当者の属性(人数) |
11月5日(日)
8:35から10:00まで |
4・5・6年生を対象に、Hour of code(マインクラフトのキャラクターを指示されたとおりに動かす)を使ったプログラミングを体験 |
育成メンター
|
11月5日(日)
10:10から11:30まで |
3・4・5・6年を対象に、レゴ マインドストームEV3を使ったプログラミングを体験(カラーセンサーを使ったプログラミングを学ぶ) |
育成メンター
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・講座の様子
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(4)名張市教育委員会と連携したプログラミング講座
本講座は、プログラミング講座での体験を通じて、子どもたちの論理的思考力の育成について実践的に考える場としました。
プログラミング講座に関するチラシを名張市内の小学校3・4・5・6年生に配布し参加者を募りました。応募多数の場合には、抽選をおこない参加児童を決定しました。
実施日程 | 内容 | 講座進行担当者の属性(人数) |
11月25日(土)
9:30から10:10まで |
「順次」手順を使った基礎的なプログラミングを体験
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育成メンター
|
11月25日(土)
10:20から11:00まで |
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11月25日(土)
11:10から11:50まで |
・講座の様子
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(5)南伊勢町立南勢小学校(実証校)で実施したプログラミング講座
子どもたちのプログラミング的思考を高めるとともに、新学習指導要領の本格実施に向けての指導内容の検討をおこなう機会としました。なお、第1回 12月11日(月)は、メンター育成研修と兼ねて実施しました。
プログラミング講座に関する内容を全校集会でメンターが説明をし、参加者を募りました。
実施日程 | 内容 | 講座進行担当者の属性(人数) |
12月11日(月)
14:40から15:40まで |
パーツを組み合わせて動きを作るイモムシロボットを用いて基礎的なプログラミングを学ぶ |
育成メンター
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12月14日(木)
13:30から14:30まで |
レゴ マインドストームEV3を用いて「順次」手順を使った基礎的なプログラミングを学ぶ |
育成メンター
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12月18日(月)
14:40から15:40まで |
レゴ マインドストームEV3を用いて「画用紙の周りをまわって元の位置に戻る」課題に取り組む |
育成メンター
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・講座の様子
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(1)プログラミングフェスティバルの概要
メンター育成研修を兼ねて実施するものとし、メンターがグループ別に各種のプログラミングの体験ブースを担当することで、互いに指導方法について研鑽する機会としました。
全県下の小学生を対象にして参加者を募集し、様々なプログラミングを体験できるようにすることで、県内へのプログラミング教育の普及をねらいとしました。
三重県内の全ての小学校へ参加者を募りました。選出方法については、先着順としました。
実施日程 | 内容 | 講座進行担当者の属性(人数) |
12月26日(火)
13:00から15:40まで |
プログラミング講座1
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育成メンター
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(2)体験ブースで使用した教材
教材名 | 講座進行担当者の属性(人数) | 備考 |
レゴ マインドストームEV3 |
育成メンター
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体験ブースの講座運営は、メインメンターがおこないました。その他のメンターは、児童の活動支援に携わりました。
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スクラッチ |
育成メンター
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アーテックロボ |
県教育委員会研修員(1人)
連携企業(4人) |
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ピョンキー |
育成メンター
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アワー オブ コード |
育成メンター
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(3)プログラミングフェスティバルの様子
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実施日 | 掲載内容 | 掲載メディア | 画像 | |
1 | 8月26日(土) | 「できる!わかる!プログラミング」 in 伊賀市 |
伊賀市ケーブル
テレビ |
(※割愛) |
2 | 11月25日(土) |
プログラミング体験講座〜ロボットをうごかそう〜
:名張市 |
毎日新聞 | (※割愛) |
3 | 12月11日(月) | 実証校(南伊勢町立南勢小学校)におけるプログラミング講座 | 中日新聞 | (※割愛) |
(1)プログラミングをやってみて感じたことについて
(2)日々の生活や学校でプログラミングを使って工夫したいと思うこと
(3)プログラミング講座を受けて、ゲームやアプリについて
(4)その他
(1)実証校の先生
(2)保護者
(1)実証校を引き受けた理由について
(2)児童・生徒の様子で気づいたこと、発見したこと
(3)児童・生徒の印象的だったエピソードや感想
(4)小学校教育におけるプログラミング教育必修化に関して
実証校ならびに市町教育委員会が中心となって実施したプログラミング講座では、以下の力の育成につながりました。
児童アンケートQ3,1 1、Q3,1 4、Q3,2の結果では、児童がプログラミングの基礎的なことを理解し、その知識をもとにして、プログラムが動かない時にどのようにすればよいのかを意欲的に考え、プログラムを見直し、繰り返しやり直すなど、具体的に試行錯誤することにより問題解決を図ろうとする児童の様子がわかります。このことから、児童が最適な組み合わせについて思考したり、改善したりする活動を体験することは、プログラミング的思考力を育成することにつながると考えられます。
また、児童アンケートQ3,1 2、Q3,1 6の結果では、自分なりのアイディアを取り入れたり、工夫したり、友だちと協力して作業を進めるようになった児童の割合が高くなっていることがわかります。三人程度のグループを編成し、様々なアイディアを出し合いながら活動を進めることは、コミュニケーション力の育成につながると考えられます。
児童アンケートQ3.1 7の結果を見ると、人前で作品や意見を発表できるようになったと回答している児童は6割を超えています。ロボット教材等の動き方について意見交換をする場面の設定は、表現力の育成につながると考えられます。しかし、「どちらともいえない」と回答している児童の割合が、他のアンケート結果に比べやや高いことから、個々の作品について詳しく説明する場面や作品に対して感想を述べ合う活動をさらに取り入れることなどが必要だったようです。
指導者(メンター)育成研修研修終了後には、以下の活動をおこなうこととしています。
メンターのアンケート結果(Q8,3)のとおり、8割以上のメンターが、メンターもしくはサブメンターとしてプログラミング教育の指導ができる、または、経験を積みたいと回答しており、上記の三点の活動に一定程度つなげることができたと考えられます。今回実施した育成研修は、プログラミング教育のひとつの普及推進モデルとなったといえます。
県内各市町において中核的役割を果たす指導者を育成し、教材を整備・管理することで、プログラミング教育の広域的な普及推進モデルをつくることができました。
県教育委員会としては、各市町教育委員会と連携し本事業をすすめたことで、プログラミング教育については、2020年度の新学習指導要領の実施にむけてスタートをきれたと考えています。
今年度は、メンター育成研修を中心としてプログラミング教育の普及推進を進めてきました。波及効果として、以下の点が挙げられます。
これらのことから、短期間にプログラミング教育の県内への普及が促進されたと考えられます。
メンターが学校や地域の状況に応じたプログラミング講座を企画・運営することは、県教育委員会の特徴的な取組として挙げることができます。
本事業で実証校で使用した教材は、県教育委員会が管理し、貸し出すこととしました。三重県総合教育センターの研修用iPadとマインドストームEV3とセットにして貸し出しました。メンターには、8月〜12月まで長期間貸し出しすることにより、どのように子どもたちにプログラミング講座を実施するかを考えることができました。また、実証校には、プログラミング講座の時だけでなく、前後1〜3週間程度貸し出ししたり、実証校以外のメンターの所属する学校へ貸し出したりしました。その他、メンターの意見を参考に、マインドストームEV3以外の教材もそろえ、メンターがプログラミング講座を実施するためのサポート体制を整えました。
県教育委員会としてのこのような取組は、今後プログラミングを普及推進していくためのメンターの育成に対して、たいへん有効であったと考えられます。
次年度についても、本年度と同様の研修を実施することで、さらなるプログラミング教育の普及推進が期待できます。
メンターから出された多くの意見としては以下のとおりです。
このようなアンケート結果を受け、市町教育委員会との連携を密にし、プログラミング教育のさらなる普及推進を図っていきたいと考えています。
また、学校でプログラミング講座を実施するにあたっては、ロボット教材等の機器の管理・メンテナンス及びICT環境整備を行う必要があります。学校のICT環境整備等については、所管する各市町教育委員会がおこなっています。教員は、プログラミング講座を企画・運営しますが、専門的知識を持っていない教員がアプリのインストールなどの事前準備等をおこなうことについては、課題があります。そこで、アプリが既にインストールされたPCや教育委員会が保守管理するロボット教材等を学校に持ち込み、プログラミング講座を実施することで、教員の負担軽減につながると考えています。
昨年度の本事業の報告書によると、メンター育成研修の多くは、プログラミング教材に関する知識技能よりも、教育スキル、つまり、子どもの主体性を引き出すファシリテーションスキル、子どもの悩みに寄り添うメンタリングスキル・知識、子どもに楽しさを伝える力等の育成を目指しておこなわれていました。教員をメンターとして育成する場合、すでに教育スキルは備わっています。そして、子どもたちとの関係ができていますので、少数のメンターでも子どもたちにプログラミング講座を実施することができます。また、メンター育成研修で習得したプログラミング教材の知識と、教員としての自らの経験を活かして、子どもたちの実態に応じたプログラミング講座を実施することもできます。しかし、今後、子どもたちの試行錯誤を伴った活動を充実させるために、教員は、教えすぎないコーチングマインドを身に付ける必要があると考えています。
また、市町教育委員会担当者やメンターから出された多くの意見としては以下のとおりです。
このようなことを受け、次年度以降のメンター育成研修計画を再構築することにしました(6.2参照)。
プログラミング教育の普及推進を継続的に実施していくために、来年度も教員向けの研修講座としてメンター育成研修を実施します。今年度の講義や演習の様子をeラーニングの教材として作成しましたので、来年度はコストを抑えたメンター育成が可能となります。
また、名張市教育センターが中心となり、メンターからプログラミング教育についての考え方や指導の仕方を学んだ「子メンター」が、名張市教育フォーラムで子どもたちを対象としたプログラミング講座をおこないました。このような取組は市町教育委員会の取組モデルとなりうると考えています。
今年度実証したモデルでは、教育課程外の時間を活用してプログラミング講座を実施しました。講座の内容は、プログラミングを体験的に学ぶことやグループ活動を取り入れ、言語活動の充実につなげるなどといった新学習指導要領に沿ったものとしました。実証事業から得られた指導方法やノウハウ等は、今後教育課程内でプログラミング教育を実施していく場合に、参考となり十分活用できるものとなりました。
また、今後は、プログラミング教育に取り組む市町教育委員会が増えてくることが予想されます。そこで、教材選定に係る資料提供や具体的な指導方法の紹介等をおこなうことで、市町教育委員会の取組を支援していきます。さらに、学校現場では外部人材をメンターとして活用することも考えられることから、市町教育委員会及び学校とのマッチングの必要性も生じてくると考えています。
次年度のメンター育成研修計画は、以下のとおりとし、県内のプログラミング教育の普及を進めていきます。
内容 | 時間 | 備考 | |
1 |
小学校におけるプログラミング教育の実施に関する背景について学ぶ ・プログラミング教育の概要について ・プログラミング的思考を育成することについて 等 |
3時間 |
・eラーニングシステムを用いた事前学習 ・講義及び受講者によるディスカッションを通じた内容の確認 |
2 | 各種プログラミング教材について体験的に学ぶ | 7時間 |
・パソコンを用いないプログラミング ・レゴマインドストームEV3(ロボット教材) ・アーテックロボ(ロボット教材) ・スクラッチ(コンピュータソフト) ・Hour of Code(アワーオブコード) 等 |
3 | 学習指導案作成演習 | 5時間 |
・具体的なイメージを持つための模擬授業の実施 ・プログラミング的思考を取り入れた学習指導案の作成 ・受講者による情報共有 |
4 |
プログラミング教育の普及推進を図る実践 ・勤務校等で、授業公開を通じた研修 ・プログラミング的思考の育成をねらいとした校内研修の実施 |
4時間 |
・受講者による授業公開 ・公開授業後の検討会 ・受講者の取組概要の交流 |
5 | プログラミングフェスティバルを通じた実践的な研修 | 3時間 |
・メンターによるプログラミングフェスティバルの運営 ・メンターによる体験ブースの運営 |