四国総合通信局及び四国情報通信懇談会は、平成25年2月6日(水曜日)に高知県高知市文化プラザかるぽーとにおいて、「ICT利活用普及促進セミナーin四国」を開催しました。本セミナーは、全国各地でICT利活用事業に携わっている方々を講師に迎え、これまでに総務省が支援した防災分野におけるICT利活用事業の成果を紹介し、ICTを活用した災害に強い街づくりについて理解を深めてもらうとともに、地域におけるICT利活用の普及を支援することを目的として開催しました。
最初に、総務省 情報流通行政局 地域通信振興課長 今川 拓郎(いまがわ たくお)から、「総務省における情報通信分野の防災対策の取組」と題した基調講演で、防災分野におけるICT利活用に関する総務省の取組が紹介されました。
また、総務省 情報流通行政局 地域通信振興課 滑川 真女(なめかわ まさめ)より、総務省のICT利活用を推進する取組として「ICT利活用事例集」及び「情報通信技術及び人材に係る仕様書」が紹介されました。

今川 拓郎(いまがわ たくお)総務省地域通信振興課長による講演 |
続いて、公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構人と防災未来センター研究部主任研究員 宇田川 真之(うだがわ さねゆき)氏より、「防災の取り組みとICTの利活用」と題した特別講演で、災害の被害軽減に向けた緊急時及び平常時の防災情報の内容や伝達・共有のあり方について、各地での取組事例を交えて講演いただきました。

宇田川 真之(うだがわ さねゆき)氏による御講演の様子 |
そして、ICT利活用事業の事例紹介として、岡山県美作市総務部危機管理監 小林 昭文(こばやし あきふみ)氏より「英田圏域防災情報システム構築」と題して、災害の予測及び雨量情報や河川の水位等の防災情報を速やかに住民に発信するシステムについて、兵庫県企画県民部企画財政局 情報企画課長 東川 玲(ひがしがわ れい)氏より、「兵庫県における公共情報コモンズの取組」と題して、安心・安全に関わる公的情報などを迅速かつ正確に住民に伝えることを目的とした情報通信基盤「公共情報コモンズ」について、高知県津野町西庁住民福祉課主監 大崎 昭彦(おおさき あきひこ)氏より、「地域の見守り・助け合い活動へのICT利活用」と題して、一人暮らしの高齢者や子ども達を地域で見守り・支えていくために必要な情報の共有を円滑・安全に行える情報通信システムについて、それぞれ御講演いただきました。

小林 昭文(こばやし あきふみ)氏による御講演の様子 |

東川 玲(ひがしがわ れい)氏による御講演の様子 |

大崎 昭彦(おおさき あきひこ)氏による御講演の様子 |
また、講演者全員による意見交換会では、会場の皆様のご質問に講演者からお答えいただくとともに、ICT利活用の取組を進める上でそれぞれが直面した問題やその解決策等、会場の皆様に今後の防災分野でのICT利活用を進める上でご参考となるお話をいただきました。
セミナーの開催に合わせ、会場内にセミナーで紹介されたシステムの展示(岡山県美作市の「英田圏域防災情報システム」、(一財)マルチメディア振興センターの「公共情報コモンズ」及び高知県津野町の「見守り・助け合い支援システム」)もおこなわれ、参加者は休憩時間を利用してこれらの先進的な防災分野におけるICT利活用システムの実例を興味深く見学していました。
本セミナーの開催を通じ、四国内外から集まった110名の参加者の方々に、ICT利活用による防災分野での課題解決に向けた取組のみならず、広くICTの有用性や可能性について理解を深めていただくことができました。

展示の様子 |
四国総合通信局では、今後もセミナーや研修会等の開催を通じ、医療・福祉・観光・教育等の様々な分野における地域の課題解決に向けたICT利活用の取組を推進して参ります。
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