■作業名 |
基幹業務 住民情報関連業務 現状分析(業務分析)作業(第3回) |
■日時 |
平成18年1月19日(木)
9:30〜12:10 |
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■場所 |
川口市役所5F大会議室 |
■参加者 |
職員:
【市民課】 染谷主任、大山主査、岩本主事
【選挙管理委員会事務局】 塚平主任、石川主査 |
企業:【基幹】
日本総合研究所 佐々部
日立製作所 小松崎、大谷 |
■使った資料 |
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■概要 |
【作業の目標】
- 第2回業務分析までに作成した業務毎の機能情報関連図(DFD:以下「DFD」という)について、住民情報関連業務全般を対象とする論理化(一筆書き)、抽象化の作業を行うことによって、業務が「基本機能の組み合わせ」で実現できることを確認します。
【当日の流れ】
9:30〜10:00 論理化・抽象化作業の狙いと作業方法の説明(30分)
10:00〜11:10 住民基本台帳、戸籍、外国人登録業務の論理化(70分)
11:10〜11:40 住民基本台帳、戸籍、外国人登録業務の機能抽象化(30分)
11:40〜11:50 選挙人名簿管理業務の論理化(10分)
11:50〜12:00 総括(10分)
12:00〜12:10 選挙人名簿管理業務の論理化、および機能抽象化(10分)
【作業内容】
- 第3回業務分析は、第2回までのように業務個別に分析するのではなく、業務特性によって対象業務を分類した「住民情報系」「税系」「福祉系」という単位で実施しました。なお、住民情報系には、住民基本台帳、外国人登録、戸籍、印鑑登録、選挙人名簿管理の5業務を含むものとしました。
- 第3回業務分析の作業は、現行業務課題の解決方策を検討する土台となる重要な作業であるため、作業の目的および方法について、時間をかけて説明しました。
- 論理化の作業は、各業務の階層2のDFD(A4版)を、機能分析表(DMM:以下「DMM」という)上の配置と対応する形で予め模造紙に貼り付けておいたので、それを用いて進めました。なお、時間的な制約を考慮して、住民情報系の中でも中核をなす3業務(住民基本台帳、外国人登録、戸籍)を優先的に分析しました。
- 実際の作業は、まず住民情報系を代表する「住民基本台帳」の一筆書きから開始しました。業務の起点は複数あることが多いので、最初に中心的な流れの一筆書きを行い、別の流れはペンの色を変えて記載していきました。
- また、一筆書きを進める過程で、想定される抽象化について適宜説明を加えました。そのため、例えば住民基本台帳カード発行の照会書発送の有無による流れの違い等は、抽象化によって1つの機能に纏められることを職員が認識しており、代表的な流れ(この場合は、照会書無しの流れ)のみを一筆書きしていくことにしました。
- 3業務の一筆書きを終えた後は、その成果物を横に並べて抽象化の作業に取り掛かりました。まず、3業務に共通する「証明書発行」機能について、機能の組み合わせを整理することにしました。なお、予め整理していた抽象化の括りをたたき台として、その妥当性を検討しながら、作業を進めました。
- 「記載」機能に着目した抽象化では、転入に伴う住民基本台帳登録の一筆書き結果に「台帳記載」「附票記載」機能が含まれており、それらを1つの機能に抽象化できるか、検討しました。機能として同じであることは参加者間で認識を共有できたため、「記載」機能として抽象化しました。
- 抽象化の作業は、作業を進めていくにつれて職員の理解が深まっていき、自然と「これは先ほどの証明書発行パターンと同じだ」という意見が出る等、後半は滞りなく作業を進められました。
- 3業務を対象として、複数のパターンを作ることができたので、残り時間は選挙人名簿管理の一筆書きを行いました。一通り終えた段階で、選挙人名簿登録証明書等の発行業務が、既に作成した「証明書発行(手数料なし)」パターンに当てはまることを確認しました。
【出てきた意見】
- 「住民情報系」「税系」「福祉系」の3つに分けて分析しましたが、異動情報の連携等、区分を越えてつながる部分があるため、その区分に横串を通した確認も必要との意見がありました。
- 住民基本台帳業務における抽象化について、「台帳記載」「附票記載」は記載対象が異なり、具体的な実装等について検討するためには、別の機能としておく方が良いとの意見が出されました。(結果として、機能としては抽象化し、DFD上の表記としては分けて記載しています)
- 作業全体へのコメントとして、「現行業務が料理毎の専用キッチンの状態になっていないか」との説明に対し、最近のファミリーレストランの多くが「和食」「中華」といった分野に特化しチェーン展開を図り、その分野に必要な機材を整備することでサービス提供を効率化して顧客満足度を上げていることを例に、即時発行が可能な証明書発行(ファーストフードのようなもの)と、特別な審査等が必要な業務処理(懐石料理のようなもの)の機能を集約させた「総合レストラン」を目指すことが効果的なのか、一概には言えないのではないかとの意見がありました。
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■成果物 |
- 論理化(一筆書き)・・・住民基本台帳、戸籍、外国人登録、選挙人名簿管理について、一筆書きを実施しました。
住民基本台帳、
戸籍、
外国人登録、
選挙人名簿管理
- 抽象化整理表・・・主に住民基本台帳、戸籍、外国人登録の3業務を対象に、「証明書発行」「記載」「統計報告」といったパターンを作成しました。
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■ポイント |
- 論理化の過程で、ある程度抽象化後の機能名称を想定しておく(たとえば、本人確認機能と審査機能は、審査機能として抽象化できる等)と、抽象化の作業を進めやすくなります。
- 抽象化の作業は、複数業務間に共通する機能として職員が想起しやすい機能(証明書発行等)から取り掛かると、円滑に作業を進められると思います。
- 業務によってDFDの詳細度が異なっているため、実際には存在しているにも関わらず明記されていない機能(例えば照合、決裁等)がある可能性があります。そこで、照合や決裁機能については、適宜その有無を確認することによって、実際には同じ機能で構成されている業務が別々のパターンに分かれることを防ぐことができます。
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