市場の動向
インターネット・ブロードバンド市場
固定ブロードバンドの市場シェアは2025年6月現在で、テルストラが34%と最大であり、TPGテレコムが18%、オプタスが12%と続いている。接続方式別の加入者数は、2025年6月現在で、光ファイバ接続が約898万(全国ブロードバンド網(NBN)接続が約873万、NBN以外の接続が約26万)と大多数を占める一方、DSLは約8万9,000、ケーブル接続は約2万8,000と激減しており、固定ブロードバンドの光ファイバ網への移行は事実上完了したといえる。
固定ブロードバンド加入数及び加入率(2020~2024年)
| 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 9,100 | 9,302 | 9,535 | 9,688 | 9,745 | |
| 35.3% | 35.8% | 36.4% | 36.6% | 36.5% |
出所:ITU Data Hub
移動電話市場
テルストラ、オプタス及びTPGテレコムの3社が設備を有する移動体通信事業を行っている。また、ALDImobile、amaysim等のMVNOが約30社存在している。2025年6月現在の市場シェアはテルストラが約41%(サブブランド含む)、オプタスが約29%(同)、TPGテレコムが約17%(同)である。SA方式の5Gサービスは、TPGテレコムが2021年7月にシドニーで提供を開始、続いて、オプタスが2022年8月、テルストラが2022年11月に大都市の特定地域で提供を開始している。その一方、TPGテレコムが2024年1月に、テルストラとオプタスが2024年10月に3Gネットワークの運用を終了している。
移動電話加入数及び加入率(2020~2024年)
| 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 27,013 | 27,285 | 28,682 | 29,761 | 30,074 | |
| 104.9% | 105.1% | 109.5% | 112.5% | 112.6% |
出所:ITU Data Hub
固定電話市場
NBNの全国普及により、銅線網によるPSTN固定電話が激減している。2024年6月現在では、NBNを使用するVoIPの加入数が約540万であるのに対して、PSTNの加入数は約18万に過ぎない。主な固定電話事業者はテルストラで加入数シェア(VoIP、PSTN双方含む)は約54%である。競合事業者はオプタス(Optus、市場シェア21%)及びTPGテレコム(TPG Telecom、同22%)である。
固定電話加入数及び加入率(2020~2024年)
| 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 5,455 | 6,717 | 6,409 | 6,473 | 5,953 | |
| 21.2% | 25.9% | 24.5% | 24.5% | 22.3% |
出所:ITU Data Hub
放送市場
地上放送
オーストラリア放送協会(ABC)、特別放送サービス協会(SBS)の公共放送事業者2社、7ネットワーク、9ネットワーク、ネットワーク10の商業放送事業者3社が全国向けに各1系統の放送を行っている。
衛星放送・ケーブルテレビ
フォクステル(Foxtel)が、DTHとケーブルテレビによる有料放送を行っている。ケーブルテレビはオプタス及びテルストラ所有の同軸ケーブル網によって視聴者に提供されている。フォクステルは競合事業者であったオースター(Austar)を2012年5月に買収し、実質的に有料放送市場の独占事業者となっている。なお、2024年9月末現在でのフォクステルの有料放送サービス(ストリーミングを除く)加入数は約142万2,000である。
重要政策動向
オンライン安全促進政策
政府は子どもたちをオンライン上の危険から確実に保護することを目指し、2024年11月に16歳未満の子どもがソーシャルメディアを利用することを原則禁止する法案「2024年オンライン安全性改正(ソーシャルメディア最低年齢)法案」を成立させた。同法案は、オンライン事業者に対して、16歳未満の子どもによるアカウント作成を防ぐために、実効性のある措置を講じることを義務付ける内容を有している。一方で、子どもや保護者に課される義務は規定されていない。同法は2025年12月10日に施行された。規制対象となるオンラインプラットフォームには、Facebook、Instagram、Snapchat、TikTok、X、YouTube等が含まれる。これら対象事業者が未成年によるアカウント作成を防止するための適切な措置を講じなかった場合、最大4,950万AUDの罰金が科される可能性がある。なお、教育や健康促進を目的としたサービスについてはSMMA規制の対象外であり、引き続き16歳未満の子どものアカウント作成が可能となっている。
基礎データ集
国の基礎データ
- 政体
- 立憲君主制
- 面積
- 769万2,024㎢
- 人口
- 2,671万
- 首都
- キャンベラ
- 公用語
- 英語
経済関連データ
- 通貨単位
- 1オーストラリア・ドル(AUD)=97.89円(2025年9月末)
- 会計年度
- 7月から1年間
- GDP
- 1兆7,570億2,245万USD(2024年)
出所:World Bank, World Development Indicators Database
法律
| 通信 | 1997年電気通信法、2010年競争消費者法、1992年無線通信法 等 |
|---|---|
| 放送 | 1983年オーストラリア放送協会法、1992年放送サービス法 |
監督機関
| 通信 | インフラ・運輸・地方開発・通信・スポーツ・芸術省 等 |
|---|---|
| 放送 | インフラ・運輸・地方開発・通信・スポーツ・芸術省 等 |