中国(最終更新:平成29年度) People's Republic of China

各市場の主な動向 :
主要基礎データ集 :
より詳細な監督機関・法律・政策等の情報 :

市場の動向

インターネット・ブロードバンド市場

工業・情報化部(MIIT)のデータによれば、2017年6月末現在、中国における固定ブロードバンド加入世帯数は3億2,195万に達した。このうちFTTH/O加入は同比3,289万増の2億6,055万で、DSLの利用者数は減少傾向にあり、1,525万となっている。また、同時点でのモバイル・インターネット加入者数は11億7,333万となっている。

なお、CNNICが発表した利用者数のデータによれば、2017年6月現在、インターネット利用者数は前年末より1,992万増の7億5,116万に達し、このうち移動電話経由の利用者数は7億2,361万で、全体の96.3%を占めており、固定から移動への移行が一層進んでいる。

一方、三網融合事業の推進により、CATV事業者による固定ブロードバンドのユーザ数が増加し、2017年9月末現在、3,173万に達した。

固定ブロードバンド加入者及び普及率(2012-2016年)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
固定BB加入者数(千) 175,183 188,909 200,483 277,046 322,597
固定BB普及率 12.7% 13.6% 14.4% 19.8% 22.9%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database, 2016

携帯電話市場

主要事業者概要

移動電話加入者数は、2003年10月に固定電話の加入者数を超え、2013年9月末に12億を突破した。MIITのデータによれば、2017年6月現在、総数は13億6,467万である。このうち、3G及び4Gサービスの加入数は、それぞれ、1億4,869万、8億8,812万となっている。2G及び3Gの4Gへの移行が加速している。

中国移動を含む3社はネットワークの構築に注力し、2016年6月現在、移動通信基地局数が前年同期比で51万8,000増え、総数が518万6,000に達した。このうち、3G/LTE基地局数は368万6,000に達し、全体の71.1%を占める。

また、各社は政府からの料金値下げ要請、及びMVNOとの競争に対応するために、2015年には既存料金体系の見直しを行った。2017年3月には主要通信事業者3社におけるローミングの撤廃が求められ、3社は2017年9月1日より、その実施を開始した。

MVNO

2017年6月末現在、42社の民間企業がMVNOトライアル免許を取得し、うち41社がサービスを開始しており、加入者総数は5,200万に達した。このうち、中国聯通と協力するMVNO事業者は31社で、サービスエリアは29都市に及び、ユーザ数が3,800万で、中国MVNOユーザ全体の73%を占める。免許を取得した各社の業種は、蘇寧(Suning)や国美(Gome)といった携帯販売事業者、小米(Xiaomi)や聯想(Lenovo)といった携帯メーカー、京東(JD)や阿里巴巴(Alibaba)といった電子商取引事業者、平安保険(Pingan)や民生銀行(Minsheng)といった金融事業者など多岐にわたる。

MIITは2015年9月に、各社に対してMVNOサービスの関係書類の提出を求め、トライアル期間の総括及び正式商用化に向けてのルール策定作業を開始した。審査に合格したMVNO事業者だけが正式に免許を付与される見込みだが、2017末現在、免許の付与が行われていない。

携帯電話加入者数及び普及率(2012-2016年)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
携帯電話加入者数(千) 1,112,155 1,229,113 1,286,093 1,291,984 1,364,934
携帯電話普及率 80.8% 88.7% 92.3% 92.2% 96.9%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database, 2016

固定電話市場

2017年6月末現在、固定電話加入者総数は2億10万となっている。これは前年末比で652万以上の減少である。このうち、都市部の加入者数は前年末比で457万減少の1億5,162万であるのに対して、農村部は同195万減の4,848万である。

固定電話加入者数及び普及率(2012-2016年)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
固定電話加入者数(千) 278,153 266,985 249,430 230,996 206,624
固定電話普及率 20.2% 19.3% 17.9% 16.5% 14.7%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database, 2016

放送市場

アナログ放送

2016年末現在、テレビ放送の人口カバレッジは98.88%である。

中央レベルのテレビ局にCCTVと教育テレビ局のCETVがある。CCTVはケーブルテレビ向け無料チャンネルや海外向けをすべて含めると合計29チャンネル(12の有料チャンネルを含む)のサービスを行っており、全人口の96.55%をカバーしている。

CCTV-1(総合)とCCTV-7(子ども向け・軍事・農業)はそれぞれ11億人と9億人をカバーしている。他方、CETVは1986年10月1日より放送を開始し、全国2,000以上の大学、40万以上の小中学校をカバーしている。

CETVは総合教育や早期教育、農村向けのeラーニング等五つのチャンネルを有し、衛星テレビ、ケーブルテレビ、デジタルテレビ、移動電話、インターネット等を通じてサービスを展開している。

デジタル放送

2008年1月1日より、CCTVが北京で国家標準(シングルキャリア方式)に準拠した本放送を開始した。2013年3月現在、335の都市で第一段階の地上デジタルテレビ施設の構築が完了し、北京市や上海市等の32都市では第二段階の地上デジタルテレビ施設の構築が完了している。2016年末現在、地上デジタル放送による中央のラジオ及びテレビの番組のカバー拡大は実施され、1,000以上の市県が地上デジタルテレビのネットワークを整備した。

ケーブルテレビ

2017年9月現在、ケーブルテレビ加入者数は2億4,898万で、IPTVなどサービスとの競合により減少傾向にある。またデジタル化率が83.57%まで進んでおり、このうち、有料サービス加入の加入者数は1億5,436万世帯で、減少傾向にある。

一方、ケーブルテレビ大手の歌華有線は2011年12月より3Dチャンネル、2014年10月より中国電信と共同でのブロードバンド・サービス、2015年6月以降4Kコンテンツの提供など、相次いでの事業拡大に取り組んできている。2017年6月末現在の同社による北京市内の加入者数は584万に達し、このうち高精細度・双方向化セット・トップ・ボックスを利用するユーザ数は490万であった。ブロードバンドのユーザ数が53万であった。

重要政策動向

高速ブロードバンド基盤整備

国務院は2013年8月には、「ブロードバンド中国」戦略及びその実施方案を公表した。発展目標として、①2015年までに、経済社会発展のニーズに合う次世代国家情報基盤を作り上げ、都市部のFTTH/O化、農村のブロードバンド化を実現、固定ブロードバンドの世帯普及率を50%、3G/LTEの人口普及率を32.5%、ブロードバンド(有線又は無線アクセス、以下同じ)が開通した行政村を95%に引き上げるとともに、都市部と農村部の一般世帯向けブロードバンド接続の最大通信速度をそれぞれ20Mbpsと4Mbpsとし、一部経済の発達した都市では100Mbpsとする、②2020年までに、固定ブロードバンドの世帯普及率を70%、3G/LTEの人口普及率を85%に引き上げ、ブロードバンド接続が開通した行政村を98%に引き上げるとともに、都市部と農村部の一般世帯向けブロードバンド接続をそれぞれ50Mbpsと12Mbpsとし、経済発達が進んだ都市部の一部家庭では1Gbpsとするとしている。

国務院は2015年5月に「高速ブロードバンド構築の加速化とネットワークの速度向上・費用引下げの推進に関する指導意見」を公表し、高速ブロードバンドの基盤整備について、スピードの向上及び費用の引下げの両面から着手するように指示した。また、2017年11月には国家発展・改革委員会は「2018年新世代情報インフラ建設プロジェクトの組織実施に関する通知」を公表し、通信速度が50Mbps以上のブロードバンド・サービスを利用する農村ユーザの比率を全体の50%以上に引き上げる方針が示されたほか、5Gの普及に向けたネットワークの構築や実証を重点的に進めることとされた。

次世代インターネットの発展促進

2017年11月には共産党中央弁公庁と国務院弁公庁が、「IPv6大規模展開推進のための行動計画」を共同で公表した。主要目標として、①2018年末までに、IPv6のアクティブな利用者数を2億に、2020年末までに5億超に、2025年末までに、中国のIPv6網の規模、利用者、トラフィックを共に世界一に、ネットワーク、アプリケーション、端末を全面的にIPv6に対応させ、次世代インターネットへの円滑なアップグレードを全面的に完成させ、世界最先端の次世代インターネット技術産業体系を形成させる、ことが掲げられている。

戦略的新興産業の育成・発展

戦略的新興産業の育成・発展は、2011年3月の第12次5か年規画、2011年7月の国家発展・改革委員会による「戦略的新興産業への民間企業参入を奨励・指導する意見」、2011年9月の商務部、国家発展・改革委員会、科学技術部、MIIT等10部門による「戦略的新興産業の国際的発展の推進に関する指導意見」においても言及され、中国のICT政策の大きな流れの要素となっている。

2016年12月、国務院が「第13次5か年規画期間における国家戦略的新興産業発展規画」を発表した。同規画は、2020年までの新世代情報技術を含む戦略的新興産業の発展目標、重要取組み、政策措置等を示したものである。2012年7月に公表された「第12次5か年規画期間における国家戦略的新興産業発展規画」にあった7大分野24の重点方向を5大分野8大産業に統合するとともに、デジタル・クリエイティブを5大分野の一つとした。具体的な目標としては、2020年までに、戦略的新興産業の国内総生産(GDP)に占める比率を2015年時点の約8%から15%に高める。

互聯網+(インターネットプラス)

国家発展・改革委員会は2015年5月、各地方政府に対して「互聯網+(インターネットプラス)行動計画の策定作業に関する通知」を発出し、四つの方針を示した。具体的には、①インターネットを利用して産業のレベルアップを促進し、実経済の革新力や生産力を向上させること、②スマート自動車やスマート・ホーム、ウェアラブル端末分野等を育成し、経済発展の新しい原動力とすること、③インターネットを通じて公共サービスを充実させ、社会管理や民生保障の水準を向上させること、④TD-LTE網やデータセンター等の基盤を改善し、アプリケーションの利用環境を改善していくこと、となっている。

続く7月には、国務院は「「互聯網+」行動の積極的な推進に関する指導意見」(以下、指導意見)を発表した。2025年までの取組みとして、①2018年までに、インターネットと経済社会の融合発展を更に深め、インターネットに基づく新業態が新しい経済のけん引役となり、インターネットが起業・市民革新を支える役割を更に強化し、インターネットが公共サービスを提供する重要な手段となり、ネットワーク経済と実体経済が互いに促進する発展局面がほぼできあがること、②2025年までに、ネットワーク化・スマート化・サービス化・協同化された「互聯網+」の産業体系が基本的に整備され、「互聯網+」といった新経済形態は基本的にできあがり、「互聯網+」は経済社会革新発展の重要なけん引役となることが挙げられている。具体的な取組分野として、「互聯網+起業革新」や「互聯網+現代農業」、「互聯網+スマート・エネルギー」、「互聯網+ユニバーサル金融」、「互聯網+人工知能」など11の項目が示されている。

同指導意見に基づき、MIITは2015年12月に実施行動計画(2015~2018年)を発表した。主な目標と取組みは以下のとおりである。

  • 全体目標では、2018年までにインターネットと製造業の融合を深め、製造業のデジタル化、ネットワーク化、スマート化を顕著に引き上げるとしている。
  • 主要行動として、情報化と工業化の融合における管理体系と標準の整備・推進、スマート製造の育成・推進、新型生産モデルの育成、スマート製造ソリューション能力の向上、中小企業の起業・革新能力の育成、通信基盤のアップグレード、IT産業サポート能力の向上などが挙げられている。

5G

2013年4月、MIIT、国家発展・改革委員会、科学技術部が共同で発足したIMT-2020(5G)推進グループは、5Gを推進するプラットフォームとして、国内の関係機構と共同で国際的な協力を展開し、5Gの国際標準化を推進することを目標としている。

2015年5月、IMT-2020(5G)サミットが開催され、「5Gネットワーク技術構造白書」及び「5G無線技術構造白書」が発表された。前者では、5G網のチャレンジや発展の方向性、全体的な設計、機能の特徴、重要な技術等が紹介されており、後者では、適用場所や技術的なニーズ・路線、インタフェース、重要無線技術等が記載されている。

更に2016年1月に、IMT-2020(5G)推進グループが明らかにした5G推進の全体計画では、①2015~2018年の技術研究及び試験、②2018~2020年の製品開発及び試験という2段階に分けられている。また、①において中国情報通信研究院がけん引役になり、通信事業者やベンダー、研究機関が共同で参画し、②において通信事業者がけん引役になり、ベンダーと研究機関が参画する形で進めていくとされる。このうちの①について、更に三つの部分に細分化されている。それぞれ、コア技術の検証(2015年9月~2016年9月、プロトタイプに基づいた技術を個別に検証)、技術案の検証(2016年6月~2017年9月、一つの設備に基づいて複数の技術を同時に検証)、システム検証(2017年6月~2018年末、5Gのネットワーク構築技術を検証し、典型的サービスをデモ)となっている。2017年11月、MIITはシステム検証の作業を開始することを発表した。5G商用化前の製品の研究開発、検証、企業連携に向け、ネットワーク構築、相互運用性、システム、チップ、測定器等産業チェーンの川上から川下に至る主要な要素が基本的に商用化の水準まで達することを目標とし、2018年末までに第3段階の試験の基本目標を実現することに取り組む。

MIITは2017年11月、3000-5000MHz(中間周波数帯)における5Gの周波数利用計画を公布した。

モノのインターネット(物聯網)

2017年6月にMIITによって公表されたNB-IoT(NarrowBand-IoT)の推進政策において、NB-IoT網の構築及びIoTの接続数に関する目標が示された。2017年末までに40万の基地局を構築し、直轄市、省都等の主要都市をカバーすること。2020年までに同150万とし、屋内、交通施設の沿線等を含む全国をカバーすること。また、2017年にはNB-IoTに基づくIoTの接続数を2,000万とし、2020年の接続数を6億とするとしている。

クラウド・コンピューティング

MIITは2017年4月に「クラウド・コンピューティング発展3か年行動計画(2017-2019年)」を発表、発展目標を以下のように定めた。①2019年に中国のクラウド・コンピューティング産業規模を4,300億元とするとともに、複数の重要技術においてブレークスルーを遂げ、クラウド・コンピューティングのサービス能力を国際先端水準に到達させ、新世代情報産業発展へのけん引効果が向上する、②製造、行政等の分野におけるクラウド・コンピューティングの利用水準が顕著に向上する、③クラウド・コンピューティングのデータセンターの配置を改善、使用率及び集約化水準が向上する、④クラウド・コンピューティング企業の国際影響力が顕著に拡大、世界市場シェアの大きいリーディング企業を2-3社育成する。

ビッグデータ

2015年9月、国務院が「ビッグデータ発展促進に関する行動網要」を公表した。主な取組内容として、①政府情報システムと公共データの情報共有を推進し、「情報の孤島化」を防止すること。②各政府部門の情報プラットフォームの統合を進めて、情報プラットフォームの重複建設とデータ間の誤差を回避すること。特に交通、医療、雇用、社会保障など民生にかかわる政府データを社会に開放し、都市建設、ソーシャルアシスタンス、製品の品質安全、コミュニティサービスなどの分野でビッグデータの活用に関するモデル事業を推進すること。③ソーシャルガバナンスの水準を引き上げることなどが挙げられている。

また、ビッグデータの産業界での応用促進関連では、ビッグデータ製品システムを構築し、起業・イノベーションを促す新たな動力として開放されたビッグデータ産業を育てる。情報セキュリティを強化し、インターネットによるデータの濫用や人権侵害などの違法行為を厳しく取り締まる方針も示された。

更に、ビッグデータに関するより詳細な政策方針が、2017年1月に「ビッグデータ産業発展規画(2016-2020年)」、「情報産業発展ガイド」が発表された。これはデータ、技術を基に自主的に産業のエコシステムを発展させ、「データ強国」を建設することを目標としている。

2016年には、国家級ビッグデータ総合試験区として貴州省、京津冀(北京市・天津市・河北省)、珠江デルタ、上海市、河南省、重慶市、瀋陽市、内モンゴル自治区の8区域が指定されている。

基礎データ集

国の基礎データ

政体

人民民主共和制

面積

959万6,961㎢

人口

14億892万人(2016年)

首都

北京

公用語

漢語(中国語)

経済関連データ

通貨単位

1人民元(CNY)=17.04円(2017年10月末)

会計年度

1月から1年間

GDP

11兆1,991億4,516万USD(2016年)

出所:World Bank, World Development Indicators Database

法律

通信 電信条例 等
放送 ラジオ・テレビ管理条例 等

監督機関

通信 工業・情報化部
放送 国家新聞出版広電総局 等
© 2018 Ministry of Internal Affairs and Communications All Rights Reserved.