イタリア

各市場の主な動向 : インターネット・ブロードバンド市場 | 携帯電話市場 | 固定電話市場 | 放送市場 | 重要政策動向

主要基礎データ集 : 国の基礎データ | 経済関連データ | 法律 | 監督機関

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市場の動向

インターネット・ブロードバンド市場

固定ブロードバンド・サービスの加入者数は年間数%の増加で推移しており、2013年9月現在、1,387万である。世帯普及率は2013年6月末で約55.5%で、欧州諸国の平均を下回る。

接続方法はDSLが97%を占めており、WiMAXやFTTxの割合は3%に満たない。75.7%の回線は下り速度が2Mbps~10Mbpsで、サービス速度の平均はEU平均を大幅に上回っている。WiMAXサービスは、Aria、Mandarin WiMAX、NGI、Linkemがルーラル地域を中心に数百の自治体で実施している。FTTxサービスは、TI、Fastweb、ボーダフォン、ウィンドが数都市で導入しており、2013年9月末の加入者数は約29万である。

WiMAX、HSDPA、ハイパーLAN等、無線ブロードバンドについては、2011年末に人口カバレッジが99%に達している。ただし、携帯端末を利用したモバイル・ブロードバンドは、2013年9月現在、対応SIMカード数が前年同期比21.9%増の777万1,000となっている。

ブロードバンド加入者及び普及率(2008-2012年)

2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
ブロードバンド加入者数(千) 11,276 12,082 13,062 13,432 13,483
ブロードバンド普及率 18.8% 20.1% 21.6% 22.1% 22.1%

出所:ITU-World Telecommunication/ICT Indicators Database, June 2013

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携帯電話市場

移動電話の普及率は2007年に150%を超え、欧州諸国中で最も高い。2013年9月現在、加入者数は9,235万に達している。

TIの移動体通信部門Telecom Italia Mobile(TIM)、英ボーダフォンの子会社ボーダフォン・イタリー、ウィンド、香港のハチソン・ワンポア(Hutchison Whampoa)の子会社3イタリアの4社が市場に参入している。2013年9月末現在、移動体通信の加入者数の79.6%がプリペイド・サービスを利用しており、前年同期の81.3%から減少している。

MVNOについては2007年3月から参入が開始され、20社以上が市場に参入、2013年9月に合計で5.4%の市場シェアを得ている。うち郵便サービス事業体ポステ・イタリアの子会社ポステ・モビレ(Poste Mobile)の加入者が最も多く、MVNO全体の加入者の52.4%を占めている。

3Gサービス(UMTS規格及びHSPA規格)は既存4社のすべてが実施している。2013年9月現在、各社の3Gサービスの加入者数合計は約3,600万である。スマートフォン利用者数も順調に増加し、2012年初めの普及率は、人口の44.4%に達し、仏独を上回った。利用端末はAndoroid OSを搭載したものの割合が急増し、全体の約55%である。iOSは17%強、2011年半ばまで第1位であったSimbian OSについては、2012年に入ってから10%台に急落している。

LTEに関しては、TIMが2009年11月以降、Huawei TechnologiesやNokia Siemens Networksと共同でLTEの技術試験を複数都市で行っている。同社は2012年10月、同11月7日にLTE商用サービスを開始した。

ボーダフォン・イタリーも012年10月にローマとミラノで商用サービスを開始した。3イタリアは2012年11月にサービスを開始しており、2013年8月時点でアクート、ローマ、ミラノの3都市でサービスを提供している。ウィンドも2013年中の主要都市におけるサービス開始予定を発表している。

携帯電話加入者数及び普及率(2008-2012年)

2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
携帯電話加入者数(千) 90,341 90,033 93,666 96,041 97,226
携帯電話普及率 150.8% 149.4% 154.7% 158.0% 159.5%

出所:ITU-World Telecommunication/ICT Indicators Database, June 2013

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固定電話市場

固定電話から移動電話への乗り換えが進み、固定電話の普及率は2006年の45.5%から継続的に減少している。

2013年9月現在のTIの固定回線の総数は2,110万で、前年同期比57万の減少である。このうち約3分の1に当たる772万が新規参入事業者に開放されている。回線の開放の進展とともにTIの市場シェアは減少し、2013年9月には、前年同期比2.0%減の63.4%である。

PSTN回線を経由したサービスの加入者は2012年末に2,165万6,000、前年比2.0%減である。世帯普及率も2007年まで100%を超えていたが、2012年には85.5%まで減少している。一方でIP電話の加入者数は順調に伸びており、2012年末には前年同期比14.3%増の800万となった。

固定電話加入者数及び普及率(2008-2012年)

2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
固定電話加入者数(千) 22,039 22,643 22,466 22,105 21,656
固定電話普及率 36.8% 37.6% 37.1% 36.4% 35.5%

出所:ITU-World Telecommunication/ICT Indicators Database, June 2013

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放送市場

地上デジタル放送

2004年に3事業者がDVB-T方式で放送を開始、2011年10月にはテレビ視聴世帯の64%が地上デジタル放送を視聴している。全国のアナログ停波時期は2012年末に設定されていたが、2012年7月、政府は国内の地上放送チャンネルがすべてデジタルに移行、アナログ停波が完了したと発表した。また、政府は2012年4月、将来的なDVB-T2方式での放送チャンネルの増加を見越して、2015年までに国内の販売チューナーのすべてをDVB-T2対応とすることを決定している。

2013年3月の媒体ごとの視聴シェアでは84.4%で、前年度からさらに10ポイント以上の伸びを記録している。2012年7月現在、八つのマルチプレックスが全国放送可能な規模で運営されており、RAIのほかメディアセット、テレコム・イタリア・メディア等が52の無料チャンネルを提供している。そのほか、メディアセットを中心に民放3社がDisney等の15チャンネル強のペイ・パー・ビュー(Pay per View:PPV)を実施している。

衛星放送

2013年9月現在の視聴シェアは15.5%で、数年間横ばいである。公共放送では、RAIがHotbird衛星を用いたノンスクランブルの無料放送として、地上放送のサイマル放送のほか15チャンネルの配信を実施している。また、2009年7月から、RAI、メディアセット、テレコム・イタリア・メディアの共同出資によるTivù Satが地上デジタル放送の難視聴地域等に約40の無料デジタルチャンネルを配信している。商業放送は、有料放送市場で90%以上のシェアを持つニューズコープ傘下のSky Italiaが、190チャンネル以上の配信を実施している。同社の加入件数は2012年6月末時点で490万となっている。

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重要政策動向

テレコムイタリア(TI)の機能分離

2007年10月にTIに同社のアクセス・サービス部門を独立組織とし、すべての競合事業者へのイコール・アクセスを保証する提案の承認要求を出し、2008年2月に同社はオープン・アクセス部門を設立した。2009年6月には、市場競争保証庁が通信市場の競争促進を目的に、同社の通信網運用部門とサービス部門を分離する旨の提案を行っている。

これに対してTIは、2011年3月、同社は特に次世代網に関して積極的に他社への接続を実施、卸売部門は会計等で実質的に分離モデルを形成しており、これ以上の部門の分離は、事業者の基盤投資へのインセンティブを失わせるという主旨の発表を行っている。

2013年5月、TIの取締役会は固定電話部門のスピンオフ計画を承認した。スピンオフの対象となる資産価値は総額140億ユーロに相当すると試算されている。翌6月、AGCOMはTIの固定電話部門のスピンオフ計画に関し、規制事項の確認や市場への影響の観点から評価を開始。7月にはAGCOMのAngelo Marcello Cardani委員長が、スピンオフの計画を支持することを表明した。しかし、同7月にAGCOMが卸売ブロードバンド料金の引き下げを決定したことにより、TIは固定電話部門のスピンオフが不可能になる可能性があると判断し、AGCOMによる規制の影響が評価されるまで、計画の中断を決定した。

光ファイバー基盤拡張

2010年11月、政府の主導で国内の主要通信事業者7社が、全国的な光ファイバー網構築のための公営企業「FibreCo」設立への協力で合意し、2020年までに光ファイバー回線の世帯普及率を50%まで引き上げるという目標を設定した。

またルーラル地域への光ファイバ網の構築については、政府の投資基金「Invitalia」を通じた請負事業の公募が数回にわたって実施されている。2012年3月、経済発展省は地方政府と地域の通信基盤整備事業者の協働による光回線アクセス提供事業のモデル地域として3地方(Trento、Sardinia、Emilia Lomagna)を指定した。これらの地域のうち、例えばTrentoでは、Trento Network社が地方政府の委託により県全域での光ファイバ網構築を図り、2018年までに住民の100%が光回線に接続可能な環境を提供するとされている。

経済発展省は2013年5月、Liguria、Marche、Lazioのデジタル・ディバイド解消に向け、1,570万ユーロ規模のブロードバンドネットワーク整備事業に係る入札を実施することを発表した。

なお、2013年5月のTIの発表によれば、敷設済のFTTCネットワークはイタリア国内の31都市をカバーし、約15,000のラストワンマイルのキャビネットに接続済である。これらキャビネットのうち、約2,500台を通じて既にサービスが提供されており、3,600万世帯にファイバー回線を敷設している。TIはサービス提供を受ける都市は2014年に100都市、2015年に125都市にまで拡大すると予測している。また、同社のVDSL2は計画通りに拡大中であり、近い将来にサービス提供が開始される見込みである。

mGovernment

AGCOMは2006年前後から、国内の固定インターネット接続普及率は欧州諸国の中では低いものの、移動電話の普及率や、3Gの利用が欧州トップであることに注目し、国内の公共サービスの電子化の一環としてモバイル端末向けの公的情報サービスの強化を図っている。最近のサービス事例としては、ベネチア市における水位監視アラームシステムがあり、低海抜地域における冠水警報がSMSで発信されている。

現在特に注目されている分野は教育と各種料金払込である。教育分野では、学校と家庭とのモバイル基盤上での連絡体制の確立、料金支払分野では、オンライン支払システムの早期の導入が目指されている。

デジタル・アジェンダ・コントロール・ルーム

経済発展省は2012年2月、欧州委員会の経済デジタル化計画「デジタル・アジェンダ」の掲げる目標の国内での実現を目指し、省内外の関連組織の長を中心とするワーキング・グループ「デジタル・アジェンダ・コントロール・ルーム」を設定した。推進テーマは以下の六つの領域にわたり、それぞれの領域で約半年間の国内の状況分析を実施したのち、法規則の枠組みの設定、予算策定、プロジェクト案の提出等を実施するとされている。
それらは、①基盤・安全性、②電子商取引、③電子政府/オープンデータ、④デジタル・スキル向上、⑤研究開発、⑥スマート・コミュニティである。

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基礎データ集

国の基礎データ

政体

共和制

面積

30万1,318㎢

人口

5,940万人(2012年)

首都

ローマ

公用語

イタリア語

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経済関連データ

通貨単位

1ユーロ(€)=131.87円(2013年9月末)

会計年度

1月から1年間

GDP

2兆1,948億US$(2011年)

出所:World Bank, World Development Indicators Database

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法律

通信 電子通信法典、1997年7月31日の法律第249号 等
放送 1997年7月31日の法律第249号、2004年5月3日の法律第112号
2005年7月31日の政令法律第177号
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監督機関

通信 経済発展省、通信規制庁
放送 経済発展省、通信規制庁
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