マレーシア(最終更新:平成30年度) Malaysia

市場の動向

インターネット・ブロードバンド市場

ブロードバンド・サービスについては、2001年からDSLサービスの提供が開始され、2007年中にHSDPAサービスが本格化し、2010年3月より、テレコム・マレーシア(Telekom Malaysia: TM)が首都圏においてFTTHサービスの提供を開始している。2017年末現在、固定ブロードバンド加入数は約260万で、移動ブロードバンドが約3,530万である。 2007年よりWiMAXが提供されているが、2014年以降、4G携帯電話端末の普及に伴い、WiMAXの加入は減少を続けている。

2018年5月の総選挙で政権を奪取した希望連盟(PH)は、「固定ブロードバンドの速度2倍、料金半減」との公約を掲げており、その実現に向けた取組を進めている。

固定ブロードバンド加入者数及び普及率(2013-2017年)

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
固定BB加入者数(千) 2,939 3,061 3,064 2,719 2,688
固定BB普及率 9.9% 10.1% 10.0% 8.7% 8.5%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

携帯電話市場

主要な事業者は、マキシス・モバイル(Maxis Mobile)、インカムベント事業者テレコム・マレーシア系列のセルコム・アシアタ(Celcom Axiata)とディジ・テレコム(Digi Telecom)の3社である。2014年にディジが加入数を伸ばしたために、セルコム・アシアタ、マキシス、ディジのシェアがほとんど拮抗した状態になっている。2018年夏の段階でマキシスは人口の92%をLTE網でカバーできているとしており、カバレッジの競争から単価の高い加入を獲得するための競争に移行している。

2007年に事業が開始されたMVNOについても、2018年6月には、500万程度の加入がある。

2017年5月、セルコム・アシアタが5Gのトライアルを開始したことを発表している。

携帯電話加入者数及び普及率(2013-2017年)

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
携帯電話加入者数(千) 43,005 44,929 44,104 43,465 42,339
携帯電話普及率 144.8% 148.6% 143.6% 139.4% 133.9%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

固定電話市場

主な事業者は、TM、マキシス(Maxis Communications)、タイム・ドットコム(Time dotCom)、ディジ・テレコムの4社であるが、旧国営事業者のTMが支配的地位にある。移動電話への加入者移行の影響を受け、固定電話の加入者数は減少傾向が続いているが、2017年には、固定無線ローカルループ方式電話で、加入数を押し上げた。

インターネット電話については、PC間の音声通信提供は「インターネット・テレフォニー」に分類され、免許は不要。公衆交換網を経由した通話については、「VoIPサービス」に分類されるため、クラスASP免許が必要となる。2017年末でのVoIPの加入推計は140万程度である。

固定電話加入者数及び普及率(2013-2017年)

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
固定電話加入者数(千) 4,536 4,410 4,490 4,837 6,578
固定電話普及率 15.3% 14.6% 14.6% 15.5% 20.8%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

放送市場

地上放送

1963年に開局したRTMが全国放送を2チャンネル配信しているほか、商業放送事業者ではTV3が1984年に、ntv7が1998年に、TV9が2003年(いったん放送中止後、2006年に再開)に、8TV(旧Metrovison)が2004年に放送を開始している。

日刊紙の「New Straits Times」等を傘下に持つメディア・プリマ(Media Prima)が、放送事業者の買収を進め、2003年9月にTV3の完全買収を行い、同年11月には現8TVの80%の株式(2007年に完全取得)、2005年6月に現TV9、同年12月にntv7を取得し、すべての商業地上放送事業者が傘下に入った。そのため、メディア集中排除の規制策定の意見が提出されている。

2017年6月には、地上デジタル放送サービスを正式に開始し、2018年6月までの地上アナログ放送が停波予定だったが、延期されている。

有料放送

Measat Broadcast Network Systems(MBNS)社が、MEASAT衛星を使用し、1996年10月よりASTROのブランド名で有料デジタル衛星放送を行っている。視聴者が限定されるため、衛星放送についてはコンテンツ規制が緩やかで、ASTROの自主制作番組や地上波の再送信のほか、欧米や香港のテレビ番組などが提供されている。人気のあるサッカー等のコンテンツの生放送に関する独占権も、加入数を押し上げている要因と見られる。2017年まで設定されていたASTROの独占権が失効し、新規参入の話があるが、実際の参入は行われていない。

衛星放送の人気が高く、多チャンネルのケーブルテレビはそれほど成長していない。

重要政策動向

ブロードバンド網整備

2018年5月の政権交代後、デジタル経済の発展のためには、より高速かつ安価なブロードバンド環境が必要との観点から、国家光ファイバ接続計画(The National Fiberisation and Connectivity Plan: NFCP)の検討が進められている。

デジタル自由貿易ゾーン

2017年3月、首都圏地域に電子商取引のハブを確立するためにデジタル自由貿易ゾーン(Digital Free Trade Zone:DFTZ)を設置した。計画では、物流面を支える「DFTZ@Aeropolis」をクアラルンプール国際空港内に設定し、東南アジアをターゲットに定めた国内外の関連企業を誘致するために「クアラルンプール・インターネット・シティ」をバンダルマレーシア地区に設定している。高速回線、保税倉庫等のインフラの整備を行い、政策誘導や規制緩和といった側面支援を実施し、スタートアップ企業には税制面での優遇を与えている。

基礎データ集

国の基礎データ

政体

立憲君主制(議会制民主主義)

面積

32万9,749㎢

人口

3,162万人(2017年)

首都

クアラルンプール

公用語

マレー語

経済関連データ

通貨単位

1マレーシアリンギット(MYR)=27.10円(2018年10月末)

会計年度

1月から1年間

GDP

3,147億1,026万USD(2017年)

出所:World Bank, World Development Indicators Database

法律

通信 1998年通信・マルチメディア法、通信マルチメディア委員会法
放送 1998年通信・マルチメディア法、通信マルチメディア委員会法

監督機関

通信 通信マルチメディア省、通信マルチメディア委員会
放送 通信マルチメディア省、通信マルチメディア委員会
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