5 地方経費の構造

 地方公共団体の経費を経済的な性質に着目して分類すると、義務的経費、投資的経費及びその他の経費に大別されるが、これらの状況をみると、次のとおりである。

(1)義務的経費[資料編:第73表

 人件費、扶助費及び公債費からなる義務的経費の決算額は47兆7,233億円で、前年度と比べると3.9%増(前年度0.7%減)となっている。

 また、義務的経費の歳出総額に占める割合は50.4%で、前年度と比べると2.6ポイントの上昇となっている。

 義務的経費の内訳をみると、人件費が23兆5,362億円で、義務的経費に占める割合は49.3%(前年度52.2%)、公債費が12兆9,498億円で、義務的経費に占める割合は27.1%(同28.0%)、扶助費が11兆2,373億円で、義務的経費に占める割合は23.5%(同19.8%)となっている。

ア 人件費[資料編:第76表第78表

 人件費は、職員給、地方公務員共済組合等負担金、退職金、委員等報酬、議員報酬手当等からなっている。

 人件費の決算額は23兆5,362億円(対前年度比1.8%減)となっている。

 人件費の歳出総額に占める割合及び人件費に充当された一般財源の一般財源総額に占める割合の推移は、第52図のとおりである。

 人件費の歳出総額に占める割合は前年度と比べると0.1ポイント低下の24.8%となっている。

 人件費の歳出総額に占める割合を団体種類別にみると、都道府県(28.8%)が、市町村立義務教育諸学校教職員の給与を負担していることなどから市町村(18.1%)を上回っている。

 また、国家公務員の給与水準を100としたときの、地方公務員の給与水準を指すラスパイレス指数の推移は、第53図のとおりであり、平成23年4月1日現在のラスパイレス指数は98.9(対前年度比0.1増)となっている。

 ラスパイレス指数を団体区分別にみると、都道府県99.3、政令指定都市101.3、都市(中核市、特例市を含む。)98.8、町村95.3となっている。

 人件費の費目別の主な内訳をみると、第54図のとおりであり、職員給が68.9%を占め、以下、地方公務員共済組合等負担金(人件費総額の15.0%)、退職金(同11.0%)の順となっている。

 各費目の決算額を前年度と比べると、職員給が3.2%減(前年度4.2%減)、地方公務員共済組合等負担金が5.7%増(前年度3.7%増)、退職金が4.7%減(同0.8%減)となっている。

 人件費に充当された財源の内訳をみると、第55図のとおりであり、一般財源等が最も大きな割合(人件費総額の88.3%)を占め、以下、国庫支出金(同8.2%)、使用料・手数料(同1.6%)の順となっている。

 財源の内訳を団体種類別にみると、一般財源等の構成比は、市町村(91.4%)が都道府県(84.5%)を上回っているのに対し、国庫支出金の構成比は、都道府県(13.1%)が市町村(0.7%)を上回っている。

 これは、都道府県が負担している市町村立義務教育諸学校教職員の人件費について、国庫負担制度(義務教育費国庫負担金)が設けられていること等によるものである。

(ア) 職員給[資料編:第76表第77表

 職員給の決算額は16兆2,203億円で、前年度と比べると3.2%減(前年度4.2%減)となっている。

 職員給の主な内訳をみると、基本給が最も大きな割合(職員給総額の67.3%)を占め、次いでその他の手当(同32.7%)となっている。

 また、職員給の主な内訳の決算額を前年度と比べると、基本給が1.7%減(前年度2.4%減)、その他の手当が6.3%減(同7.7%減)となっている。

 職員給の部門別構成比は、第56図のとおりであり、教育関係が最も大きな割合(職員給総額の46.3%)を占め、以下、警察関係(同12.3%)、議会・総務関係(同11.7%)、民生関係(同8.6%)、消防関係(同6.5%)、衛生関係(同5.6%)の順となっている。

 また、職員給の部門別構成比を団体種類別にみると、都道府県においては市町村立義務教育諸学校教職員の人件費を負担していることから、教育関係が最も大きな割合(64.4%)を占め、警察関係(19.8%)と合わせて全体の84.2%を占めている。

 一方、市町村においては議会・総務関係が最も大きな割合(24.3%)を占めており、以下、民生関係(19.8%)、教育関係(16.4%)、消防関係(14.7%)、衛生関係(11.6%)の順となっている。

 次に、平成23年4月1日現在における地方公務員(普通会計分)1人当たりの平均給料月額を主な職種別及び団体種類別にみると、第57図のとおりである。職種により平均給料月額に差があるのは、主として、職種別の年齢構成、給料表の構造等の違いによるものである。

(イ) 地方公務員の数[資料編:第78表

 地方公共団体の職員数(普通会計分)は、平成元年以降増加してきたが、事務事業の見直し、組織の合理化、民間委託等の取組が行われたことなどから、平成7年以降16年連続して減少しており、23年4月1日現在の職員数は242万580人で、前年同期と比べると2万1,310人減少(0.9%減)している。

 職員の部門別構成比は、第58図のとおりであり、教育関係職員が最も大きな割合(全地方公務員数の43.7%)を占め、以下、一般行政関係職員(同38.1%)、警察関係職員(同11.7%)、消防関係職員(同6.5%)の順となっている。なお、職員構成比を団体種類別にみると、都道府県においては教育関係職員が62.7%、一般行政関係職員が16.4%を占め、市町村においては一般行政関係職員が69.9%、教育関係職員が15.9%を占めている。

 部門別職員数を前年同期と比べると、警察関係職員が714人増加、消防関係職員が223人増加となっているが、一般行政関係職員が1万3,802人減少、教育関係職員が8,445人減少している。一般行政関係職員の増減の内訳をみると、衛生関係職員が2,892人減少、土木関係職員が2,792人減少、議会・総務関係職員が2,618人減少、民生関係職員が2,556人減少、農林水産関係職員が1,646人減少、税務関係職員が1,048人減少、労働関係職員が186人減少、商工関係職員が64人減少している。

 また、部門別職員数の推移は、第59図のとおりであり、近年は、一般行政関係職員、教育関係職員が減少傾向にあり、消防関係職員、警察関係職員が増加傾向にある。

 さらに、10年前(平成13年4月1日現在)と比較した一般行政関係職員の部門別、団体種類別増減状況は、第60図のとおりである。

(ウ)地方議会議員の数

 都道府県議会議員の定数は、平成22年12月31日現在で前年度と同数の2,784人となっている。

 また、市町村議会議員の定数は、3万3,695人(対前年度同期比987人減少、同2.8%減)となっている。

イ 扶助費[資料編:第81表

 扶助費は、社会保障制度の一環として、生活困窮者、児童等を援助するために要する経費である。

 この扶助費の決算額は11兆2,373億円であり、前年度と比べると23.7%増(前年度7.1%増)となっている。

 また、扶助費の歳出総額に占める割合は、前年度と比べると2,4ポイント上昇して11.9%となっている。

 扶助費の目的別の内訳をみると、児童福祉費が4兆9,513億円で最も大きな割合(扶助費総額の44.1%)を占め、以下、生活保護費の3兆3,758億円(同30.0%)、社会福祉費の2兆1,346億円(同19.0%)、老人福祉費の2,257億円(同2.0%)の順となっている。

 各費目の決算額を前年度と比べると、社会福祉費が9.1%増(前年度10.5%増)、生活保護費が10.6%増(前年度11.2%増)、老人福祉費が3.6%減(同2.8%増)、児童福祉費が48.5%増(前年度2.2%増)となっている。

 次に、扶助費のうち地方公共団体の単独施策分をみると、その額は1兆7,997億円で、前年度と比べると13.2%増(前年度5.0%増)となっている。

 単独施策分を団体種類別にみると、都道府県においては1,877億円(都道府県の扶助費総額の18.1%)、市町村においては1兆6,121億円(市町村の扶助費総額の15.8%)となっている。

 また、目的別の内訳をみると、児童福祉費が9,200億円で最も大きな割合(単独施策分総額の51.1%)を占め、以下、社会福祉費の4,610億円(同25.6%)、老人福祉費の2,164億円(同12.0%)の順となっている。

 なお、扶助費に充当された財源の内訳をみると、生活保護費負担金及び児童保護費負担金等の国庫支出金が5兆8,808億円(同52.3%)、次いで一般財源等が4兆8,441億円(同43.1%)となっている。

ウ 公債費[資料編:第98表第99表

 公債費は、地方債元利償還金及び一時借入金利子の支払いに要する経費である。

 公債費の決算額は12兆9,498億円で、前年度と比べると0.8%増(前年度2.1%減)となっている。なお、歳出総額に占める公債費の割合は、前年度より0.3ポイント上昇して13.7%となっている。

 公債費の内訳をみると、地方債元金償還金が10兆6,353億円(公債費総額の82.1%)、地方債利子が2兆3,065億円(同17.8%)、一時借入金利子が80億円(同0.1%)となっている。

 各費目の決算額を前年度と比べると、地方債元金償還金が1.5%増(前年度1.8%減)、地方債利子が2.4%減(同3.4%減)となっている。また、一時借入金利子は39.6%減(同3.5%減)となっている。

 公債費を団体種類別にみると、都道府県においては前年度と比べると3.1%増(前年度2.2%減)、市町村においては前年度と比べると1.7%減(同2.2%減)となっている。

 また、歳出総額に占める割合は、都道府県においては前年度と比べると0.7ポイント上昇の13.8%となっており、市町村においては前年度と比べると0.2ポイント低下の12.0%となっている。

 なお、公債費に充当された財源の内訳をみると、一般財源等が12兆3,920億円(公債費総額の95.7%)となっており、使用料、手数料等の特定財源が3,371億円(同2.6%)となっている。

(2)投資的経費[資料編:第73表

 投資的経費は、道路・橋りょう、公園、学校、公営住宅の建設等社会資本の整備に要する経費であり、普通建設事業費、災害復旧事業費及び失業対策事業費からなっている。

 投資的経費の決算額は13兆4,961億円で、前年度と比べると7.0%減(前年度10.2%増)となっている。

 投資的経費の歳出総額に占める割合を前年度と比べると、0.9ポイント減少の14.2%となっている。

 投資的経費の内訳をみると、普通建設事業費は98.8%、災害復旧事業費は1.2%、失業対策事業費は0.0%となっている。

ア 普通建設事業費[資料編:第83表

 普通建設事業費は、公共又は公用施設の新増設等に要する経費である。

 この普通建設事業費の決算額は13兆3,334億円であり、前年度と比べると7.3%減(前年度10.7%増)となっている。

 普通建設事業費の内訳は、単独事業費(51.5%)、補助事業費(42.2%)、国直轄事業負担金(6.4%)の順となっている。

 また、各費目の決算額を前年度と比べると、単独事業費は4.7%減(前年度11.8%増)、補助事業費は4.7%減(同9.9%増)、国直轄事業負担金は33.7%減(同8.6%増)となっている。

 近年の普通建設事業費の推移は、第15表のとおりである。

 また、普通建設事業費の内訳の推移は、第62図のとおりである。

(ア) 普通建設事業費の目的別内訳[資料編:第83表第87表

 普通建設事業費の目的別の内訳をみると、第63図のとおりであり、土木費が最も大きな割合(普通建設事業費総額の52.7%)を占め、以下、教育費(同15.5%)、農林水産業費(同11.8%)の順となっている。

 さらに、これらの費目を内訳別にみると、土木費のうちの道路橋りょう費が最も大きな割合(普通建設事業費総額の23.4%)を占め、以下、都市計画費(同15.0%)、河川海岸費(同8.0%)の順となっている。

 また、これを団体種類別にみると、都道府県においては道路橋りょう費(同29.3%)、河川海岸費(同14.1%)、都市計画費(同10.3%)、農地費(同10.3%)、林業費(同5.5%)の順となっており、市町村においては都市計画費(同19.0%)、道路橋りょう費(同16.1%)、小学校費(同10.7%)、中学校費(同6.9%)、清掃費(同4.5%)の順となっている。

 次に、補助事業費及び単独事業費の構成比をみると、総務費、民生費、衛生費、労働費、商工費、土木費及び消防費においては単独事業費が補助事業費の割合を上回っているのに対し、農林水産業費及び教育費においては補助事業費が単独事業費の割合を上回っている。

 主な費目をその内訳別にさらに詳細にみると、土木費では、道路橋りょう費及び都市計画費は単独事業費が補助事業費の割合を上回っているのに対し、河川海岸費、港湾費及び住宅費は、補助事業費が単独事業費の割合を上回っている。

 また、教育費では高等学校費、社会教育費、保健体育費及び大学費で、民生費では社会福祉費及び老人福祉費で、衛生費では清掃費で、単独事業費が補助事業費の割合を上回っている。一方、農林水産業費では、農業費、畜産業費、農地費、林業費及び水産業費で、補助事業費が単独事業費の割合を上回っている。

 なお、普通建設事業費の目的別内訳の10年前(平成12年度)の決算額との比較については、第64図のとおりである。

(イ) 補助事業費[資料編:第84表

 補助事業費は、地方公共団体が国からの負担金又は補助金を受けて実施する事業に要する経費である。

 補助事業費の決算額は5兆6,202億円で、前年度と比べると4.7%減(前年度9.9%増)となっている。

 これを団体種類別にみると、都道府県においては12.0%減(前年度6.0%増)、市町村においては7.0%増(同15.4%増)となっている。

 補助事業費の目的別の内訳をみると、第65図のとおりであり、土木費が最も大きな割合(補助事業費総額の46.0%)を占め、以下、教育費(同18.8%)、農林水産業費(同18.2%)、民生費(同5.3%)の順となっている。

 さらに、これらの費目を内訳別にみると、都市計画費が最も大きな割合(同13.2%)を占め、以下、道路橋りょう費(同12.3%)、河川海岸費(同11.4%)の順となっている。

 これを団体種類別にみると、都道府県においては河川海岸費(同20.5%)、道路橋りょう費(同16.8%)、農地費(同15.7%)の順となっており、市町村においては都市計画費(同19.2%)、小学校費(同17.2%)、中学校費(同11.3%)の順となっている。

(ウ) 単独事業費[資料編:第86表

 単独事業は、地方公共団体が国の補助等を受けずに自主的・主体的に地域の実情等に応じて実施する事業である。

 単独事業費の決算額は6兆8,632億円で、前年度と比べると4.7%減(前年度11.8%増)となっている。

 これを団体種類別にみると、都道府県においては0.6%減(前年度12.0%増)、市町村においては7.2%減(同10.9%増)となっている。

 単独事業費の目的別の内訳をみると、第66図のとおりであり、土木費が最も大きな割合(単独事業費総額の55.1%)を占め、以下、教育費(同14.7%)、総務費(同7.9%)の順となっている。

 さらに、これらの費目を内訳別にみると、道路橋りょう費が最も大きな割合(同29.3%)を占め、以下、都市計画費(同18.2%)、河川海岸費(同4.1%)の順となっている。

 また、これを団体種類別にみると、都道府県においては道路橋りょう費(同36.4%)、都市計画費(同16.4%)、河川海岸費(同6.9%)の順となっており、市町村においては道路橋りょう費(同22.1%)、都市計画費(同19.0%)、小学校費(同6.5%)の順となっている。

(エ) 国直轄事業負担金[資料編:第85表

 国直轄事業負担金は、国が道路、河川、砂防、港湾等の土木事業等を直轄で実施する場合において、法令の規定により地方公共団体がその一部を負担する経費である。

 国直轄事業負担金の決算額は8,499億円で、前年度と比べると33.7%減(前年度8.6%増)となっている。

 国直轄事業負担金の目的別の内訳をみると、土木費が77.0%、農林水産業費が23.0%となっている。

 さらに、これらの費目を内訳別にみると、道路橋りょう費が最も大きな割合(国直轄事業負担金総額の49.6%)を占め、以下、農地費(同21.9%)、河川海岸費(同16.7%)の順となっている。

(オ) 普通建設事業費の充当財源[資料編:第83表第86表

 普通建設事業費に充当された主な財源の内訳をみると、地方債が最も大きな割合(普通建設事業費総額の35.7%)を占めており、以下、一般財源等(同33.1%)、国庫支出金(同20.4%)の順となっている。

 普通建設事業費に充当された主な財源の決算額の構成比を前年度と比べると、地方債は2.6ポイントの低下、一般財源等は0.7ポイントの上昇、国庫支出金は0.4ポイントの低下となっている。

 また、これを補助事業費及び単独事業費に分けてみると、補助事業費については、国庫支出金が48.4%、地方債が33.2%、一般財源等が9.5%となっており、単独事業費については、一般財源等が54.7%、地方債が32.6%となっている。

 普通建設事業費に充当された主な財源の内訳の推移は、第67図のとおりである。

(カ) 用地取得費[資料編:第88表第90表

 地方公共団体が道路、公園、公営住宅、学校の建設等社会資本整備を推進するための用地取得に要する経費である用地取得費の決算額は1兆4,138億円で、前年度と比べて20.8%減(前年度3.3%減)となっている。

 これを団体種類別にみると、都道府県においては5,366億円で28.6%減(同5.3%増)、市町村においては8,772億円で15.0%減(同8.7%減)となっている。

 用地取得費の目的別の主な内訳をみると、第68図のとおりであり、土木関係が用地取得費総額の中で最も大きな割合(用地取得費総額の76.5%)を占め、次いで、教育関係(同6.6%)となっている。

 さらに、土木関係の内訳をみると、都市計画が最も大きな割合(同40.6%、都道府県34.0%、市町村44.6%)を占め、次いで、道路橋りょう(同27.7%、同42.9%、同18.4%)となっている。

 また、用地取得費のうち用地を取得するために要した移転等の補償費、賠償費は4,267億円で、用地取得費に占める割合は、前年度と比べると2.1ポイント上昇の30.2%(都道府県48.3%、市町村19.1%)となっている。

 取得用地面積(債務負担行為等に係るものを含む。)は8,042万4千m2(都道府県2,934万3千m2、市町村5,108万1千m2)であり、前年度と比べると12.2%増となっている。

 用地取得費の推移は、第69図のとおりである。

 また、普通建設事業費に占める用地取得費の割合の推移は、第16表のとおりであり、平成22年度は10.6%(都道府県7.8%、市町村12.3%)となっている。

イ 災害復旧事業費[資料編:第91表

 災害復旧事業費は、地震、台風その他異常な自然現象等の災害によって被災した施設を原形に復旧するために要する経費である。

 この災害復旧事業費の決算額は1,599億円で、前年度と比べると18.5%増(前年度28.0%減)となっている。

 災害復旧事業費の内訳をみると、第70図のとおりである。

 災害復旧事業費の決算額を前年度と比べると、補助事業費が1,173億円で22.9%増(前年度37.5%減)、単独事業費が418億円で12.8%増(同26.0%増)、国直轄事業負担金が8億円で66.8%減(同54.9%減)となっている。

 また、目的別内訳の構成比をみると、道路、河川、海岸、港湾、漁港等の公共土木施設関係(災害復旧事業費総額の68.6%)と農地、農業用施設等の農林水産施設関係(同26.2%)で全体の94.8%を占めている。

 さらに、災害復旧事業費に充当された財源の内訳をみると、国庫支出金が最も大きな割合(同51.2%)を占め、次いで地方債(同23.1%)となっており、これらの財源で充当された財源の74.3%を占めている。

ウ 失業対策事業費[資料編:第92表

 失業対策事業費は、失業者に就業の機会を与えることを主たる目的として、道路、河川、公園の整備等を行う事業に要する経費である。

 この失業対策事業費の決算額は28億円で、前年度と比べると4.9%増(前年度5.1%増)となっている。

 その内訳をみると、補助事業費が24億円(失業対策事業費総額の85.5%)、単独事業費が4億円(同14.5%)となっている。

 また、失業対策事業費に充当された財源は、国庫支出金が11億円(同39.4%)、一般財源等が9億円(同31.3%)等となっている。

(3)その他の経費[資料編:第73表第97表

 その他の経費には、物件費、維持補修費、補助費等、繰出金、積立金、投資及び出資金、貸付金並びに前年度繰上充用金があり、その決算額は33兆5,556億円で、前年度と比べると5.9%減(前年度17.8%増)となっている。

 その他の経費の内訳をみると、第17表のとおりである。

 その他の経費の歳出総額に対する割合をみると、補助費等が9.9%(前年度11.1%)、物件費が8.5%(同8.3%)、貸付金が6.9%(同6.8%)、繰出金が5.3%(同5.1%)、積立金が3.3%(同4.4%)の順となっている。

 なお、その他の経費のうち地方公営企業会計に対する繰出しの状況についてみると、法適用企業の地方公営企業会計に対する繰出しは2兆56億円、法非適用企業の地方公営企業会計に対する繰出し(繰出金)は1兆3,027億円で、合計3兆3,084億円となっており、これを前年度と比べると3.9%減(前年度1.2%減)となっている。

ア 物件費[資料編:第79表

 賃金、旅費、役務費、委託料等の経費である物件費の決算額は8兆203億円であり、前年度と比べると1.0%増(前年度6.1%増)となっている。

 その構成比については、委託料が最も大きな割合(物件費総額の54.6%)を占め、次いで消耗品の取得等に要する需用費(同20.3%)となっており、これらの経費で物件費総額の74.9%を占めている。

 なお、物件費の内訳の推移は、第72図のとおりである。

イ 維持補修費[資料編:第80表

 地方公共団体が管理する公共用施設等の維持に要する経費である維持補修費の決算額は1兆626億円で、前年度と比べると1.0%増(前年度7.1%増)となっている。

 維持補修費の目的別内訳の状況は、第73図のとおりであり、土木費の7,061億円(維持補修費総額の66.4%)、衛生費の1,252億円(同11.8%)、教育費の1,092億円(同10.3%)の順となっており、道路・橋りょう、公営住宅等の土木関係施設、清掃施設等の衛生関係施設及び小・中学校等の教育関係施設に係るものの合計で維持補修費総額の88.5%を占めている。

ウ 補助費等[資料編:第82表

 地方公営企業会計(法適用企業)に対する負担金、さまざまな団体等への補助金、報償費、寄附金等の補助費等の決算額は9兆4,042億円で、前年度と比べると12.0%減(前年度32.1%増)となっている。

 補助費等の目的別内訳の状況は、第74図のとおりであり、民生費が3兆3,487億円で最も大きな割合(補助費等総額の35.6%)を占め、以下、総務費の1兆4,446億円(同15.4%)、教育費の1兆3,554億円(同14.4%)、衛生費の1兆1,068億円(同11.8%)、土木費の9,464億円(同10.1%)、商工費の5,258億円(同5.6%)、農林水産業費の3,721億円(同4.0%)の順となっている。

 補助費等のうち、法適用企業に対する負担金及び補助金は、地方公営企業の性質上一般会計等において負担すべき経費があることから支出されるものであり、その額は1兆6,500億円で、前年度と比べると3.1%減(前年度2.7%増)となっている。

 事業別にみると、下水道事業に対するものが7,340億円で最も大きな割合(地方公営企業会計(法適用企業)に対する負担金及び補助金総額の44.5%)を占め、次いで、病院事業の6,289億円(同38.1%)となっており、これら二事業で総額の82.6%を占めている。以下、交通事業の1,489億円(同9.0%)、上水道事業の817億円(同5.0%)の順となっている。

エ 繰出金[資料編:第93表

 普通会計から他会計、基金(定額の資金の運用を目的とする基金)に支出する経費である繰出金の決算額は4兆9,938億円で、前年度と比べると2.7%増(前年度1.9%増)となっている。老人保健医療事業会計、地方公営企業会計(法非適用企業)及び基金に対する繰出金は減少したものの、後期高齢者医療事業会計、介護保険事業会計及び国民健康保険事業会計に対する繰出金は増加となっている。

 繰出金の繰出先内訳の状況は、第75図のとおりであり、地方公営企業会計(法非適用企業)に対するものが1兆3,028億円で最も大きな割合(繰出金総額の26.1%)を占めており、以下、後期高齢者医療事業会計に対するもの1兆2,550億円(同25.1%)、国民健康保険事業会計に対するもの1兆1,986億円(同24.0%)、介護保険事業会計に対するもの1兆1,829億円(同23.7%)の順となっている。

 なお、繰出金のうち、地方公営企業会計(法非適用企業)に対する繰出金は、地方公営企業の性質上一般会計等において負担すべき経費があることから支出されるものであり、その内訳を事業別にみると、下水道事業に対するものが9,841億円で最も大きな割合(地方公営企業会計(法非適用企業)に対する繰出金総額の75.5%)を占めている。

 また、その下水道事業に対する繰出金を目的別にみると、公債費財源繰出が7,518億円(対前年度比6.2%減)、建設費繰出が789億円(同11.8%減)で、これらの繰出で全体の84.4%を占めている。

オ 積立金[資料編:第94表第102表

 特定の目的のための財産を維持又は資金を積み立てるために設立された基金等に対する経費である積立金(歳計剰余金処分による積立金を含む。)の決算額は3兆3,351億円で、前年度と比べると1兆151億円減少(対前年度比23.3%減)している。

 積立金の状況は、第76図のとおりであり、積立金の内訳を基金の種類別にみると、財政調整基金に対するものは1兆1,332億円で、前年度と比べると4,780億円増加(対前年度比73.0%増)、減債基金に対するものは5,396億円で、2,940億円増加(同119.6%増)、その他特定目的基金に対するものは1兆6,623億円で、1兆7,870億円減少(同51.8%減)している。

 一方、積立金取崩し額は2兆6,102億円で、前年度と比べると2,084億円増加(同8.7%増)している。

 その内訳をみると、財政調整基金の取崩し額は3,707億円で、前年度と比べると2,236億円減少(同37.6%減)、減債基金の取崩し額は1,451億円で、1,607億円減少(同52.6%減)、その他特定目的基金の取崩し額は2兆944億円で、5,927億円増加(同39.5%増)している。

 なお、平成22年度末における積立金現在高は17兆9,022億円で、前年度末と比べると7,250億円増加(同4.2%増)となっている(積立金現在高については、「2 地方財政の概況(6)将来の財政負担 ウ 積立金現在高」を参照)。

カ 投資及び出資金[資料編:第95表

 国債、地方債の取得や財団法人等への出えん、出資等のための経費である投資及び出資金の決算額は4,105億円で、前年度と比べると4.1%増(前年度16.8%減)となっている。

 投資及び出資金の目的別内訳の状況は、第77図のとおりであり、衛生費に係るものが1,953億円で最も大きな割合(投資及び出資金総額の47.6%)を占め、次いで土木費に係るものが1,452億円(同35.4%)となっている。

 投資及び出資金のうち、地方公営企業会計(法適用企業)に対するものは2,654億円で、前年度と比べると267億円減少(対前年度比9.1%減)している。

 事業別にみると、病院事業に対するものが795億円で、最も大きな割合(地方公営企業会計(法適用企業)に対する投資及び出資金総額の29.9%)を占め、以下、下水道事業の699億円(同26.4%)、上水道事業の598億円(同22.5%)、交通事業の481億円(同18.1%)の順となっている。

 平成22年度末における投資及び出資金の現在高は14兆4,936億円で、前年度末と比べると3,051億円増加(対前年度末比2.2%増)している。

 その内訳をみると、観光・交通関係に係るものが3兆7,292億円で最も大きな割合(投資及び出資金残高の25.7%)を占め、以下、開発関係の1兆1,879億円(同8.2%)、商工関係の1兆1,171億円(同7.7%)の順となっている。

キ 貸付金[資料編:第96表

 地方公共団体がさまざまな行政施策上の目的のために地域の住民、企業に貸し付ける貸付金の決算額は6兆5,200億円で、前年度と比べると0.1%増(前年度16.3%増)となっている。

 貸付金の目的別内訳の状況は、第78図のとおりであり、商工費に係るものは5兆1,237億円で、前年度と比べると890億円増加(対前年度比1.8%増)、土木費に係るものは5,829億円で、1,305億円減少(同18.3減)している。

 地方公営企業会計(法適用企業)に対する貸付金は903億円で、前年度と比べると5億円増加(同0.5%増)しており、貸付金総額に占める割合は1.4%となっている。

 平成22年度末の貸付金の現在高は7兆9,940億円で、前年度末と比べると417億円増加(同0.5%増)となっている。

 その内訳をみると、商工関係に係るものが1兆8,474億円(貸付金現在高の23.1%)、観光・交通関係が1兆3,047億円(同16.3%)、住宅関係が6,998億円(同8.8%)等となっている。