平成21年版 情報通信白書 資料編

本文へジャンプ メニューへジャンプ
目次の階層をすべて開く目次の階層をすべて閉じる

付注14 「つながり力」の作成方法


 利用者の「つながり」を定量的に評価するための指標である「つながり力」は、(1)利用者のコミュニティ意識の把握、(2)各コミュニティの「まとまりの強さ」の計測、(3)利用者の「つながり力」の計測、の3つのプロセスを経て作成した。以下においてその詳細を示す。

(1)利用者のコミュニティ意識の把握
 ソーシャルキャピタルを構成する「信頼」と「互酬性の規範」に関する設問について、肯定的な回答をしている利用者の方が、コミュニティ意識が強いものと仮定し、オフラインとオンラインそれぞれにおいて、「信頼」と「互酬性の規範」に関わる設問の回答について主成分分析を実施した(図表1)。そして、その結果得られた第1主成分の因子得点を各利用者のオフライン、オンラインそれぞれにおけるコミュニティ意識とした。

図表1 オフラインのコミュニティ意識の把握
図表1 オフラインのコミュニティ意識の把握

(2)各コミュニティの「紐帯」の評価
 利用者のオンラインコミュニティとオフラインコミュニティへの参加状況にしたがい、コミュニティ毎に、(1)で作成した参加者のコミュニティ意識の平均値を求めて基準化し、それを各コミュニティの「紐帯の強さ」とした(図表2)。

図表2 オフラインコミュニティとオンラインコミュニティの「紐帯の強さ」
図表2 オフラインコミュニティとオンラインコミュニティの「紐帯の強さ」

(3)利用者の「つながり力」の計測
 各利用者について、参加しているコミュニティの「紐帯の強さ」を合計し、それを各利用者の「つながり力」とした。なお、わかりやすさを考慮し、「つながり力」の全ての値が正になるよう、各利用者のつながり力に、最低値を加算した。

 

付注13 企業の安心・安全な情報通信利用に対する意識調査について に戻る 用語解説 に進む