特集 1

カメラ機能で撮影する写真や動画について考えよう!

 

 世界初のケータイカメラは、1999年、『テレビ電話用カメラ付き携帯電話』として日本で生まれました。翌年に誕生した『カメラ付き携帯電話』で一気にブレイク。手軽に撮影でき、親しい人に「写メール(写メ)」して共有できる楽しさが加わって、女子高生におけるブームを発端として瞬く間に日本中に広がりました。

 

 それから20年あまり。かつての女子高生が保護者世代となった現代、カメラの性能やネット環境は大きく様変わりしました。写真や動画の撮影はもちろん、ビデオ通話・学習・会議等オンラインでのやり取り、遠隔医療ほか「実用」「コミュニケーション」「自己表現」の道具として、カメラ機能の活用範囲はどんどん広がっていることから、大人も子供も、正しい知識を持つことが安全の鍵となります。

 

 また、学校現場でも、GIGAスクール構想によって1人1台端末をはじめとしたICT環境整備が進められており、子供たちがICT端末に触れる機会は増えていきます。

子供たちがICT端末を使うことが当たり前の時代に

スマートフォンの普及や感染症対策等により、子供達がさまざまな端末に触れる機会が増えました。子供のネット利用に向き合う“大人の意識改革”は待ったナシです。

子供達が端末に触れる機会が増えました

 現実空間とバーチャル空間が融合した新たな社会を生きる次世代を育てるために、子供の数だけデジタル機器がある時代がやってきました。

 道路の歩き方、包丁の使い方と同様、年齢や経験や判断力に合わせてアドバイスや指導をしなければなりませんが、大人にとっても新しい文化、不安や苦手感等から二の足を踏んでいる間に、子供は自分たちで新しい使い方を受け入れて試します。

 特に、動画の撮影・投稿やライブ配信を行うことができる「カメラ」の扱いはとても厄介。大きなメリットがある反面、多くの危険をはらんでいることを意識して使う必要があるのです。

心がけ次第で明暗が分かれる“見せる” “つながる”

人は、自分に都合が悪いことから目を背けがち!だから 「カメラ+ネット」もその危険を過小評価せず、さまざまなところに目を向けて考えながら発信することを心がけましょう。

学校が判別できる制服姿も危ない!

 家族や友人・知人の範囲を超えた“不特定多数”に写真や動画を見せれば、傷つけたり、誰かに傷つけられたり、トラブルや犯罪に巻き込まれたりする可能性も生じます。楽しく有効に使いたいと思うなら、起こりうる危険にも向き合って!

自発

注目されたくて行うルール違反、危険行為、迷惑行為 (参考:

他発

写ったモノ・場所・文字によって身元が知られる可能性 (参考:

他発

公開した写真・動画の悪用やねつ造、誹謗中傷の可能性 (参考:

小さくてもスゴイ!カメラの性能の飛躍的向上に要注意

この建物見覚えが…あそこだ!この建物見覚えが…あそこだ!

 「ピースサインの指紋」まで判別できるようになった現在のデジタルカメラ。スマホのカメラ機能も負けてはいません。「瞳に映った景色」を地図情報の風景写真と照合、近くで待ち伏せして後をつけ自宅マンションを突き止め、投稿動画に写った室内の様子などから部屋の位置まで割り出したというストーカー事件もあったほどです。

 きれい、カワイイ、珍しい等々、写真や動画映えしそうだと思ったら、すぐに撮影したくなってしまう人もいますが、それをネットで公開した瞬間、恐ろしいトラブルの扉が開いてしまうかもしれません。

 撮影や編集の技術と共に、公開して大丈夫か、悪用されないか、想像する力を身につけましょう。

これであの子のアカウントがわかるカモ!これであの子のアカウントがわかるカモ!

投稿や配信をするなら
ルール・モラル・マナーを
守って安全に

動画配信に関する処方せん
〔実際の相談より〕

  • 相談1:投げ銭や音楽等の購入で高額の請求が…

    まさかこんなにたくさん使ってたなんて

     クレジットカードに心当たりのない高額請求があり、問い合わせたら、ライブ配信アプリの課金だった──こんな相談が寄せられています。
     ライブを見ながらおひねり(チップ)を渡す「投げ銭」機能が使える配信サービスもあり、金額は100円程度~数万円までさまざまです。そのため、気づけば驚くほど高額になっている可能性もありますが、そもそもクレジットカードは名義人以外の勝手な利用は許されていません。カード決済もキャリア決済も、保護者がしっかりと管理しましょう。

  • 相談2:視聴者から顔を見せてほしいと言われる

    見せてくれないならもう応援しない

     SNSで動画配信関連のつぶやきを投稿していたら、フォロワーから「ライブやって♡」と言われて配信にチャレンジ。マスク姿で配信していたら、視聴者から「絶対カワイイ!顔を見せてよ」といったお願いが寄せられるようになり、迷った挙句、応じてしまうケースもあります。
     承認欲求は誰にでもあり、自分を認めて応援してくれる人を失いたくない気持ちはわかりますが、要求はエスカレートする可能性も。顔見せNGと決めて始めたなら、安全のためにも初心を貫いて!

  • 相談3:18歳未満ですが動画配信やライブ配信をしたい、収入を得たい

     小学生の場合、多くの配信サービスでアカウントが作れません(13歳以上が対象)。保護者のアカウントでも、保護者同伴が配信条件というところもあります。動画配信で世界一稼ぐアメリカの男の子も、アカウント管理、撮影、配信、収益管理などは、全て保護者が行っているそうです。

     中学・高校生は青少年保護の観点から、配信年齢、配信時間、収益(年齢制限や上限)など配信サービスごとに決まりがあるので、きちんと調べてしっかり守ること。収入には契約が伴い、「年齢を偽る=契約違反」です。規約で18歳未満NGとなっているなら、18歳まで待ちましょう。

調べもの等の学習補助に留まらず、勉強そのものにデジタル機器を使う時代。小さな画面を長時間連続注視するのはできるだけ避けたい!

 子供の年齢を問わず、テレビの買い替え・買い増し予定があるなら、動画や見逃し配信が見られるものも候補に入れませんか? 大きな画面を離れた距離で見ることになり、身体への負担が軽減できる上、どんなものを見ているか、何に興味を持っているか等を知ることもできます。共通の話題も多くなり、使い方について話す機会も増えるはずです。

大きな画面を離れた距離で見る

これだけは 必ず押さえて おこう!子供のやることをただ否定するのではなく、これからの時代に必要な能力を安全に身につけるためにも、一緒にルールを決めた上で楽しみ、理解を深め合いましょう!!

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