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過疎問題懇談会過疎地域の現地視察調査
(平成20年度第6回過疎問題懇談会)概要

日時

平成20年11月13日(木)、14日(金)

場所

長崎県 雲仙市(うんぜんし)、五島市(ごとうし)

参加者(敬称略)

(座長)
宮口 とし廸 (早稲田大学教育・科学学術院長)

(委員)
安藤 周治 (NPO法人ひろしまね理事長)
菊池 恵美 (株式会社テレビ長崎常務取締役)
沼尾 波子 (日本大学経済学部教授)
桑野 和泉 (由布院温泉観光協会会長)

(総務省)
佐藤啓太郎 (自治行政局過疎対策室長)    ほか

過疎地域の現地視察調査の趣旨

今後の過疎対策のあり方の検討に資するよう、過疎団体の現状や、産業振興、デジタルディバイド対策、地域交通の確保対策、集落の現状等について幅広く把握するため、現地調査を行ったもの。

行程

【平成20年11月13日(木)】
(1)雲仙市 概況説明、意見交換会(於:雲仙市千々石庁舎)
雲仙市の現状、過疎対策への取組み状況等の説明を受け、意見交換を行った。

【出席者(敬称略)】

(雲仙市)
金子 知充(雲仙市副市長)

吉田 博幸 (雲仙市副市長)

小川 龍二 (雲仙市総務部長)

中山  孝 (雲仙市観光物産まちづくり推進本部長)

今崎 正敏 (雲仙市市民生活部長)

辻  政実 (雲仙市市民福祉部長)

島田 英俊 (雲仙市建設整備部長)

酒井 利和 (雲仙市農林水産商工部長)

東 信一郎 (雲仙市農業委員会事務局長)

塩田 貞祐 (雲仙市教育次長)

畑中 隆久 (雲仙市政策企画課長)
 

(2)雲仙市 南串山地区
南串山地区内の圃場整備地、過疎債事業、耕作放棄地の視察を行った。

(3)雲仙市 吾妻町川床集落
吾妻町川床集落にて乗り合いタクシーの視察を行った。


【平成20年11月14日(金)】
(4)五島市 概況説明、意見交換会(於:五島市役所)
五島市の現状、過疎対策への取組み状況等の説明を受け、意見交換を行った。


【出席者(敬称略)】

(五島市)
中尾 郁子(五島市長)
諸谷 英敏 (五島市副市長)

赤尾 邦幸 (五島市豊かな島づくり市長公室長)

井野 光憲 (五島市企画課長)

林  強 (五島市財政課長)

宮脇 泰文 (五島市文化推進室長)

長岡  仁 (五島市農林課長)

村中 清志 (五島市水産課長)

東條 一行 (五島市商工観光課長)

富山 博禰 (五島市建設課長)

吉谷 清光 (五島市健康政策課長)

赤瀬  博 (五島市教育委員会総務課長)

野口市太郎 (長崎県五島地方局長)     ほか
 

(5)長崎県離島医療圏組合 五島中央病院 概況説明、意見交換会
離島医療の現状について説明を受け、意見交換を行った。

【出席者(敬称略)】

(五島中央病院)
神田 哲朗 (五島中央病院病院長)

中里 未央 (長崎大学大学院医歯薬学総合研究科離島・へき地医療学講座准教授)

井野 光憲 (五島市企画課長)      ほか
 

(6)五島市 唐船之浦集落
住民代表の方から集落の現状の説明を受け、視察を行った。

(7)五島市 堂崎教会
五島市の観光対策について、説明を受け、視察を行った。

(8)五島市 さんさん富江キャンプ村(過疎対策事業債施設)
施設の概要について説明を受け、視察を行った。

意見交換会 概要

(1)雲仙市 概況説明、意見交換会(於:雲仙市千々石庁舎)

【委員】
○ 財政の見通しを示していただいているが、これは、過疎法及びこれに基づく過疎対策事業債が継続されるという前提での見通しか。また、今後見込まれる建設事業費の具体的な内訳は如何に。

(→雲仙市)
○ 過疎債が継続される前提で、財政の見通しを立てている。建設事業費については、40〜50億円あるが、将来的に20〜30億円に抑えることとしている。具体的な内訳は、簡易水道事業の水道管敷設替えなど古くなった施設の更新を重点的に考えている。

○ 市民にアンケートを行ったところ、「市道の整備」の要求がたいへん多かった。雲仙市としても、普通建設事業の中では「市道の整備」が重要だと考えている。「下水道」、「簡易水道」などのインフラ整備も必要である。市民が通常に生活していく上で本来必要であるものが、まだ整っていない現状にある。

【委員】
○ 学校の再編・統合というのは、基本的に旧町単位で行われているのだろうが、旧町の枠を超えた再編は考えているのか。また、今後、児童の通学用乗り合いタクシーを使うケースは増えていくのか。

(→雲仙市)
○ 現状の計画としては、旧町の範囲を超えた学校の再編・統合は考えていない。また、今後も同じように通学用乗り合いタクシーを使うケースは増えていくと思う。

【委員】
○ 学校の再編・統合から5年間は、文部科学省の「へき地児童生徒援助費等補助金」の補助があるが、補助がなくなった後は、市が全額補助を行っていくのか。

(→雲仙市)
○ 昭和42年に合併した学校があるが、現在でも、補助を継続している。

【委員】
○ 農林水産業に関して、市独自の事業で「ゆめみらい事業」とあるが、どのような事業か。

(→雲仙市)
○ 雲仙市独自の事業として「雲仙市農林水産ゆめみらい事業」を行っている。これには通常の事業と提案型の事業と2種類ある。通常型は国又は県の補助事業に対する補助金の上乗せ、またはそういった補助対象にならないものに対する補助となっている。提案型については、今までの補助事業にとらわれない、農家独自の提案を審査し、認められるものについては、補助していこうという制度である。

○ 農林業の提案型事例としては、中山間地域の活性化のための山菜の栽培・農産物加工施設、直売所といったものがある。水産業の提案型事例は、漁船漁業の省エネ対策としての漁船エンジンの省エネ化や「岩ガキ」の養殖時における殺菌装置への補助などがある。

【委員】
○ 耕作放棄地の復旧作業の実施状況について、教えて欲しい。

(→雲仙市)
○ 耕作放棄地の復旧については、5ヵ年計画で、平成19年度から始めたことであるが、平成19年度の目標が5ヘクタールだったが、解消できたのは0.5ヘクタールであった。情勢的には厳しい状況にある。

【委員】
○ 高齢者の福祉タクシー事業について、現状を伺いたい。

(→雲仙市)
○ 乗り合いタクシーについては、3ヵ年の公共交通の計画をもとに、今年度から実証実験を行うこととしている。

○ 福祉タクシーについては、70歳以上の方を対象にしており、1回の乗車につき、タクシー規定料金の3割以内、上限500円まで助成しており、1人に割引券を年間60枚交付している。平成19年度実績では、対象者が約10,800人で、実際交付を受けている人が5,300人程度で、2,100万円程度の助成を行った。

【委員】
○ 福祉タクシーは一般財源で行っているのか。

(→雲仙市)
○ 現状では、一般財源である。今後、過疎債をソフト事業にも適用できることとなった場合、いろいろな使い道があると考えている。

【委員】
○ 合併時に新たに福祉タクシーを行うことを決めたのか。

(→雲仙市)
○ 旧町時代に実施していた町があり、それを引き継いで、雲仙市全体に広めた。

【委員】
○ 雲仙市では、閉校・廃校になった小中学校の跡利用についての計画はないのか。学校の廃校・閉校はこれから数が増えてくると思うが、校舎の取り壊しをしないといけないのかどうか。

(→雲仙市)
○ 平成18年度、平成19年度閉校した校舎については、一つは公民館に、もう一つは併設していた小学校があるので、うまく利用できている。しかし、木造の建造物については、利用できていないものもある。

○ 校舎を残して住民に利用方法を問うなど、地域審議会に諮るという手も考えうる。

【委員】
○ 農業法人の設立が各地で進んでいる。雲仙市での状況は如何に。

(→雲仙市)
○ 農業法人については、現在雲仙市には1つしかない。水田の集落営農が進んでおり、あと2年・3年後には農業法人になろうかという予定で進んでいる。水田は集落営農を進めやすいが、雲仙市では畑地が多く、集落営農が難しい。何とか集落営農を進めたいが、農家の意識改革も必要である。

【委員】
○ 合併後の町内会・自治会の編成状況、あるいは合併後に新しく住民自治組織を設けることはあるのか。

(→雲仙市)
○ 自治会については、7町でそれぞれ自治会があり、1町については小さな自治会を統合したところもあるが、その他について、統合しようという動きはない。

【委員】
○ 耕作放棄地は、条件が悪いところから放棄されるので、そこに改めて手を入れるというのは大変だし、その後の維持管理も難しい。しかし、そういった放棄地に、新しい力として、新規就農という形でUIターン者を呼び込むことはできないか。

(→雲仙市)
○ 新規就農者を呼び込むことは考えられるが、都市部から遠いので地理的に難しい。福岡からのUIターン者が見込まれるが、福岡郊外にもそういった土地はあるだろうし、長崎まで呼び込むことはなかなか難しいと考えている。

○ 農業者だけで難しいということで、建設業者などにも可能性がないのかと考えている。また、島原半島にはたくさんの農産物があるので、食品加工の大きな会社を誘致できないかと考えている。

【委員】
○ 耕作放棄地は、人海戦術で応援団を500人くらい呼び込めば、復元できる。都市部から遠いとか地理的な問題ではなく、直接の関係を誰かと作るということが大事だと思う。

○ 農林水産省「美の里づくりコンクール」の表彰候補視察のため、伊豆半島で、集落・棚田が全部荒れていたところを復元したというところを見てきた。集落の人が「我々にはこれしかない」という気概を持って取り組んでおり、500人くらいの応援団も来て復元した事例である。また、他人の力をうまく使うというのが過疎地域の基本なので、その辺も踏まえて、取り組んでいただきたい。

(2)五島市 概況説明、意見交換会(於:五島市役所)

【委員】
○ 島内の交通実情について、伺いたい。

(→五島市)
○ 陸上交通については、福江島で、旧福江市内を起点として、旧町までの幹線を主にバスが1社運行している。国、県から補助をいただいているが、平成19年度には、市が7,300万円支出している。また、利用者が、平成10年度は10万人いたが、現在は5万人。大型バスの買い換えの時期を迎え、財政的に厳しい状況にある。

○ 奈留島では、民間業者に委託して、中心地から放射線状にバスを運行している。効率はよくない。市の補助額は、約1,800万円で、国庫補助対象から外れている。

○ 久賀島では、路線バスは運行していない。1社あるタクシー会社が、予約を取って、島内を運行している。

○ 海上交通については、市営3航路、民間(第3セクター含めて)6航路運行している。国、県からの補助を除いて平成19年度で五島市が約2,700万円支出している。利用者は、陸上交通同様、半減している。

【委員】
○ 五島市の第3次産業は、卸売・小売業、サービス業以外で5割を占めているが、具体的にどのような業種があるのか。

(→五島市)
○ 電気ガス水道業、金融保険業、不動産業、運輸通信産業、公務などがある。

【委員】
○ 市長から「少人数で高齢者が多い集落が非常に多いが、それは決して悲惨な状況というわけではない」というご意見をいただいた。集落ごとに、「集落の自治」があり、行政の目配りが効いているということであると思うが、もう少し詳しく教えて欲しい。

(→五島市)
○ 五島市内にも、高齢者90代の女性が住んでいる地域があるが、自然も豊かで、不自由なく暮らしている。「過疎地域だからといって、改善すべきというわけではない」という意見もある。

【委員】
○ 当懇談会でも、過疎地域は都市とは違った資源を有する魅力ある地域という観点から議論している。また、当懇談会では、「限界集落」という言葉は使っていない。

【委員】
○ 当懇談会でも、地域の人材確保・育成ということについて議論しているが、五島市役所内に、「五島つばき塾」の卒塾生はいるか。また、卒塾生が300名程度いると伺っているが、その後の動きについて、伺いたい。

(→五島市)
○ 五島市役所内には、何名かいると伺っている。また、卒塾生の民間人が、新上五島町で、新規参入で五島うどんの売上げを伸ばしているという方がいる。他にも、市議会議員になった方もいる。

【委員】
○ 五島全域に光ファイバーを広げたとのことだが、具体的な使い方は如何に。医療・暮らしに、どのように役立てているのか、伺いたい。

(→五島市)
○ 合併前旧5町では情報化が進んでいなかった。そこで、2011年のデジタル放送に向けて、光ファイバー網の整備を行い、高速インターネットも全域で利用できるよう整備した。また、防災対策・緊急連絡用としても活用している。今後は、医療分野に光ファイバーを利活用できるよう検討している。

【委員】
○ 一般の路線バスではなく、高齢者向けの福祉バスは運行しているのか。高齢者が病院に行くための補助は行っているのか。

(→五島市)
○ 玉之浦地区の診療所の周りには、集落が点在しているため、1日に2回バスを運行している。地域の民間会社に400万円で委託しており、バス代は、無料。

【委員】
○ 集落ごとに、目配りする人、例えば町内会長のような人はいるのか。また、町内会の結束力は如何に。

(→五島市)
○ 集落ごとに町内会長はいる。また、都市部は、町内会の結束力は弱まっているが、周辺部は結束力も強く、コミュニティも生きている。

【委員】
○ 小中学校が、集落の近くにあり、恵まれた環境にあると思われる。しかし、データを確認する限り、若者の9割が町から出て行っている。若者の雇用環境はどうなっているのか。

(→五島市)
○ 福祉の事業には、若者が就業している。しかし、企業誘致がなかなかうまくいかない。また、本土の大学に行くと、若者が、なかなか五島に帰ってこない。

【委員】
○ 五島市と都市や他地域との間での交流の重要性を感じるが、交流施設で若者が働くといった事例はあるのか。

(→五島市)
○ 交流施設は若者の仕事場にはなっていない。定年後の高齢者が関わって、対応している。

【委員】
○ 海に囲まれた環境を活かしたブルーツーリズム拡大の可能性があるのではないか。また、集落で元気に頑張っている高齢者は、年金プラス1・2万円でも収入があれば、というニーズが高い。そういうニーズに対応する意味で、例えば月に2回、修学旅行を受け入れれば、経済的に豊かになる。現状、五島での修学旅行生の受け入れの形態はどうなっているか。

(→五島市)
○ 修学旅行では、ホテルを活用している。民泊の形態は1件だけある。

【委員】
○ 総務省、文部科学省、農林水産省による子ども農山漁村交流プロジェクトには参加しているのか。

(→五島市)
○ 参加していない。しかし、五島市の独自の事業で、長崎市内から農業体験のための中学生は数多く呼んでいる。

【委員】
○ 光ファイバー網が整備されたのだから、それを活かして農産物・生産物の販売ルートを開拓するなど、新たな販売システムを構築して、そこに若者を雇用するということも大事である。

【委員】
○ 交通(バス)システムについて、今後、改善・拡大の見通しはあるのか。

(→五島市)
○ 町内のタクシー会社に委託して、オンデマンドバスのようなことを考えている。少しずつ現状にあうように改善していくつもりである。

(3)長崎県離島医療圏組合 五島中央病院 概況説明、意見交換会

【委員】
○ 五島高校看護科の卒業後の進路状況はどうなっているか。

(→五島中央病院)
○ 高校卒業後は、准看護師免許を取得し、多くの学生は五島に残って看護師免許を目指している。

【委員】
○ 看護師の募集状況はどうなっているか。

(→五島中央病院)
○ 10数名募集したが、至らなかったので、再募集した。

【委員】
○ 五島市内には、健康づくりや保健に取り組む住民組織は存在するのか。

(→五島中央病院)
○ 基本的に住民と病院で話し合うような機会は設けていないが、一部、住民の代表に参加いただいているものもある(住民の代表に病院の経営委員会に参画してもらっている)。

【委員】
○ 診療所の数は多いかもしれないが、地域ニーズにきめ細かく応えるのは、時間的・物理的になかなか難しいと思われる。急患時などに、地域の住民でケア・サポートできる仕組みがあればと思う。

(→五島中央病院)
○ 病院としても望んでいる。行政としての取り組みを期待している。

【委員】
○ 五島中央病院は、長崎大学から全員派遣とのことだが、他の長崎離島地域の医師体制はどうなっているのか。自治医科大学卒業生も来ているのか。

(→五島中央病院)
○ 離島の中でも、上五島・対馬は、長崎大学からの派遣以外に、自治医科大学卒業生も来ている。五島中央病院に関しては、長崎大学から全員派遣されている。

○ しかし、長崎大学には都会から来る人もいるので、卒業すると都会に戻ってしまう。
長崎大学に残る医者は、少なくなっていると感じている。

【委員】
○ 五島中央病院は、離島医療の先進モデルと思われるが、課題は如何に。

(→五島中央病院)
○ 離島に残る医師が少なくなってきている。医師に残ってもらえるような対策が必要。専門医・学位が取れる制度を構築するべきである。また、本土の医師も減ってきている。離島地域にも影響があるので、不安である。

【委員】
○ 医療機器の更新について、詳しく教えて欲しい。

(→五島中央病院)
○ 離島医療圏組合で、約2億円が予算措置される。しかし、地域ごとに分割すると、五島中央病院には、約4〜5千万円しか入ってこない。CTは、何億とかかるため、その枠で、医療機器を更新するのは、非常に難しく、困っている。

【委員】
○ その枠の範囲内でしか、医療機器の更新は出来ないのか。

(→五島中央病院)
○ 病院が赤字覚悟で更新することは、可能であるが、非常に厳しい。

【委員】
○ 離島地域であるため、医療スタッフの研修などの交通費も本土と比べて高いと伺ったが、経営上、交通費等が占めるウェイトは、高くなっているのか。

(→五島中央病院)
○ ウェイトが高いわけではないが、交通費等の負担を減らす事によって、他の経費に充てるようにしたいと考えている。

【総務省】
○ 過疎地域における医師不足の原因は、臨床研修にあると言われている。長崎大学臨床研修プログラムの総合科目離島医療総合コースのように、地域医療の現場を学部生時に経験するということを全国に普遍化していけばいいと思うが、実施にあたっての課題は如何に。

(→五島中央病院)
○ 富江病院は、常勤の医師が2名で、医師不足に悩んでいるため、こういった研修医が、即戦力になる。また、研修医にも、「患者に接する機会が増える」と好評である。離島地域は様々な症例を経験できることが魅力である。今後、普遍化していく上では、都会と地方の病院をつなぎ、こういったプログラムを斡旋するような仕組みが必要ではないか。現状、そのような仕組みがないので、なかなか学生が離島地域に来ない。
学生時代に、離島医療に触れる事が、過疎地域の医師確保に繋がる。

(→総務省)
○ 千葉県南房総市の公立病院の院長が、「学生時代に過疎・離島地域で、一定期間、研修を受けることが、過疎地域の医師確保に繋がる」と言っていたが、まさにその通りである。

【委員】
○ 長崎大学臨床研修プログラムに総合科目離島医療総合コースをカリキュラムとして導入するに至った経緯を教えて欲しい。

(→五島中央病院)
○ 被爆経験を有する地域という背景から、長崎大学ではもともと原爆医療や離島医療について力を入れて取り組んできた。そもそもは離島で研修する「学生の交通費・宿泊費を如何にするのか」といったところから議論がスタートしたようである。実際には予算措置でかなり揉めたこともあったようだが、協議を根気よく続けて導入が決まったと聞いている。

【委員】
○ カリキュラム導入の発案者は。

(→五島中央病院)
○ 発案は長崎県で、長崎県から大学に持ちかけて、五島市も含めて協議した結果、決まったと伺っている。

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