標記の件について、説明を受け、質疑応答及び意見交換を行った。
(主な内容)
○ 地方公営企業は、事業により性格が異なるので、指標をみるとき各事業を同一に比較するだけではなく、事業の性格別に分析する必要があるのではないか。例えば、水道、下水道、病院等の公益性の高い事業については、黒字が多ければ良いというものではないのではないか。
○ 過疎地域や不採算地域の交通事業や病院事業など、「公」は採算がとれなくてもやらなければならない事業もある。事業数が減り続けてしまうとどうなるのか。事業数が減れば良いというわけではないのではないか。市場原理では、採算がとれなければその企業は撤退することとなるが、公営企業については、採算がとれなくても住民がその事業に公費を入れることを覚悟していれば、それで良いのではないか。
○ 病院事業の収支が黒字となっており、その要因は診療報酬のプラス改定等によることとされているが、そうであるのであれば、そもそも経営努力よりも診療報酬の設定の仕方に問題があったのではないのか。
→ 平成22年度の診療報酬の改定では、救急、産科、小児、外科を中心に診療報酬が引き上げられており、大規模病院の急性期医療を中心に改善している傾向であるが、中小病院では引き続き厳しい状況にある。また、一般会計からの多額の繰り入れが行われた上での黒字であり、山間地や過疎地に所在する病院では、なお経営が苦しい状況にあると認識している。