報道資料
平成24年9月7日
独立行政法人における役職員の給与水準、契約状況等の公表
総務省は、独立行政法人の役職員の給与水準等及び契約状況について、各府省及び各法人における平成23年度分の公表結果を取りまとめました。
併せて、参議院決算委員会における決算審査措置要求決議を受けて実施した独立行政法人における法定外福利厚生費等を調査した結果を取りまとめました。
1 独立行政法人の役職員の給与等の水準(平成23年度)
(1)職員の給与水準
事務・技術職員の対国家公務員指数は、年齢勘案で前年度比0.2ポイント増加、年齢・地域・学歴勘案で前年度比0.1ポイント増加。
これは、対国家公務員指数の算出基礎となる年間給与額について、国は給与改定臨時特例法により24年6月に調整される23年度分の引下げ(年間平均▲0.23%)を反映させて算出している一方、法人は23年度分の支給実績から算出していることによる影響と考えられる。
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平均年間給与
(単位:千円) |
対国家公務員指数
(年齢勘案) |
対国家公務員指数
(年齢・地域・学歴勘案) |
平成23年度 |
22年度 |
23年度 |
対前年度差 |
22年度 |
23年度 |
対前年度差 |
事務・技術職員 |
6,926 |
105.5 |
105.7 |
0.2 |
103.9 |
104.0 |
0.1 |
研究職員 |
8,866 |
100.4 |
100.2 |
▲0.2 |
103.8 |
104.5 |
0.7 |
病院医師 |
13,688 |
110.2 |
109.7 |
▲0.5 |
109.2 |
109.0 |
▲0.2 |
病院看護師 |
4,927 |
101.2 |
102.3 |
1.1 |
100.0 |
101.2 |
1.2 |
また、国家公務員と比べて給与水準が高い法人は、主務大臣が、法人による給与水準の適正化に関する取組の実施状況を的確に把握するとともに、人件費削減の進ちょく状況、給与水準の在り方等を検証することとされている。
この検証の結果、おおむね適正とされている法人もある一方、更なる改善に抜本的に取り組む必要がある、一層の給与水準の見直しについて十分な検討を求めるなどとされた法人もあった。
(2)総人件費改革の取組
簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律(平成18年法律第47号)に基づき、各法人は、平成18年度以降5年間で5%以上の人件費の削減を基本として取り組んできた。また、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006(平成18年7月7日閣議決定)において、「人件費改革を2011年度まで継続する」こととされている。
各法人のこれまでの取組をみると、基準となる平成17年度実績に比して、人件費の削減を行う78法人(医療の質・安全の確保の観点等による医師及び看護師の増により人件費が増加している病院関係8法人を除く。)においては▲10.5%、人員数の削減を行う16法人においては▲13.9%減少となった。
2 独立行政法人の法定外福利厚生費等について
(1)法定外福利厚生費支出総額
独立行政法人における平成21年度から24年度までの4年間の法定外福利厚生費支出総額は、約385億円であった。
<内訳> (単位:億円)
|
21年度 |
22年度 |
23年度 |
24年度
(予算額) |
法定外福利厚生費支出総額 |
115.6 |
95.4 |
84.5 |
89.5 |
法人数 |
98法人 |
104法人 |
102法人 |
102法人 |
(2)レクリエーション経費等
平成22年度以降、全法人でレクリエーション経費の予算を計上しておらず、また、23年度以降、全法人で互助組織への支出を行っていない。
3 独立行政法人の契約状況(平成23年度)
(1)競争性のない随意契約の状況
○「独立行政法人の契約状況の点検・見直しについて」(平成21年11月閣議決定。以下「閣議決定」という。)に基づき、各法人において、随意契約見直し計画をそれぞれ策定。同計画により、法人全体で全契約に占める競争性のない随意契約の比率を約1割程度への引下げを目標。
○競争性のない随意契約の契約全体に占める割合
|
平成20年度 |
平成23年度 |
増減 |
件数 |
2万782件(24.8%) |
1万834件(15.9%) |
▲8.9ポイント(減少) |
金額 |
6,552億円(27.0%) |
4,299億円(20.4%) |
▲6.6ポイント(減少) |
⇒24年度以降も引き続き、随意契約理由を精査するなどし、見直しを継続。
(2)一者応札・応募の状況
○上記の閣議決定に基づき、各法人において、一者応札・応募案件についても、真に競争性を確保するため、契約条件等の見直し(仕様書内容の見直し、入札参加要件の緩和、公告期間の十分な確保等)を実施。
○一者応札・応募案件の競争契約全体に占める割合
|
平成20年度 |
平成23年度 |
増減 |
件数 |
2万4,745件(40.6%) |
1万8,468件(33.3%) |
▲7.3ポイント(減少) |
金額 |
6,578億円(38.5%) |
4,847億円(30.2%) |
▲8.3ポイント(減少) |
⇒ 引き続き、契約条件等の見直しを継続するとともに、各法人における契約条件等の見直し内容の適否について、契約監視委員会が厳正に審査。
(資料)
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