本日、情報通信審議会 情報通信技術分科会(分科会長:坂内 正夫 国立情報学研究所所長)において、「船舶用固体素子レーダーの技術的条件」の審議が開始されることになりました。
1 審議開始の背景
船舶用レーダーでは、従来はマグネトロン(真空管増幅器)が使用されてきましたが、近年、これまでのレーダーと比較して、長寿命化、不要発射の低減、周波数の安定などのメリットがある固体素子(半導体増幅器)を用いた船舶用レーダーの開発が進んでいます。
一方で、固体素子を用いた船舶用レーダーは、出力を大きくすることが難しいため、従来の船舶用レーダーと同等の性能(最大探知距離等)を得るためには、送信するエネルギー量を増やすためにパルス幅を長くする必要があります。
しかしながら、パルス幅を長くした場合、運用状況によっては他の船舶用レーダーに有害な混信を与えるおそれがあることから、固体素子を用いた船舶用レーダーの実用化に向けて3GHz帯及び9GHz帯の船舶用固体素子レーダーの技術的条件について審議を開始するものです。(
別紙
参照)
2 審議内容
「海上無線通信設備の技術的条件」(平成2年4月23日付け電気通信技術審議会諮問第50号)のうち船舶用固体素子レーダーの技術的条件について審議が行われます。
3 今後の予定
総務省では、平成24年1月頃に一部答申を受け、その後、関係規定の整備を行う予定です。