報道資料
平成22年7月5日
総務省
ボリビア多民族国における地上デジタルテレビ放送日本方式採用の決定
現地時間7月5日(月)午前10時すぎ(日本時間同5日(月)午後11時すぎ)、ボリビア多民族国は、同国における地上デジタルテレビ放送方式の規格として日本方式(ISDB−T方式)の採用を決定し、発表しました。
海外での日本方式の採用は、ブラジル、ペルー、アルゼンチン、チリ、ベネズエラ、エクアドル、コスタリカ、パラグアイ及びフィリピンに続いて10番目の国になります。
これにより、南米諸国(ガイアナ及びスリナムを除く)すべてにおいて、地上デジタル放送方式が決定されたこととなります。
1 ボリビア政府による日本方式の採用
(1) 総務省は、関係省庁、放送事業者、メーカ、研究機関等と連携しつつ、専門家を派遣してのセミナー開催、送信機などを搬送しての試験放送の実施、方式検討担当者を日本に招聘して研修を実施するなど、ボリビア政府関係者に対し、日本方式の採用に向けた働きかけを継続して行ってきたところです。
(2) この結果、ハイビジョン放送と同時にワンセグなどの移動端末向け放送サービスが提供可能であること、干渉に強く車内や山がちな場所においても良好に受信ができることなどが評価され、7月5日に同国の地上デジタルテレビ放送方式として日本方式の採用を決定する旨、チョケワンカ外務大臣が発表しました。
2 総務省の今後の取組
(1) 総務省は、関係省庁及び関係機関と連携のうえ、ボリビアにおける日本方式の円滑な導入に向けて、技術協力、人材育成等の支援を実施していく予定で、協力内容に関する覚書案について協議中です。
(2) 今後とも、日本方式を採用した国々と連携しつつ日本方式の更なる海外普及に努めていきます。
(参考資料)
1 日本方式(ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting − Terrestrial)
国際標準となっている地上デジタルテレビジョン放送の規格には、日本方式(ISDB−T方式)、欧州方式(DVB−T方式)、米国方式(ATSC方式)の3方式が存在します。日本方式は他の方式に比べて、電波障害や干渉に強く、移動時でも受信が良好であるといった技術的な優位性があること、また携帯端末向け放送(ワンセグ)とハイビジョン伝送が一つの送信機で伝送可能であり全体のコストが安くなり経済的であること等の優位性があります。
ブラジルでは2006年6月に日本方式を採用し、2007年12月から放送開始しており、現在33都市で放送されています。
ペルーでは、2009年4月に日本方式を採用し、2010年3月から放送が開始されています。
アルゼンチンでは2009年8月に日本方式を採用し、2010年4月から放送が開始されています。
チリでは2009年9月に、ベネズエラでは2009年10月に、エクアドルでは2010年3月に、コスタリカでは2010年5月に、パラグアイ及びフィリピンでは2010年6月に採用が決定されたところであり、早期の放送開始を目指しています。
2 日本方式の海外展開の状況
日本は、海外の日本方式採用国と連携し、南米諸国のほか、中米諸国、東南アジア諸国、南部アフリカ諸国などに採用を働きかけていきます。
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