総務省トップ > 広報・報道 > 報道資料一覧 > 「メディア・ソフトの制作及び流通の実態」に関する調査結果の公表

報道資料

平成21年7月6日

「メディア・ソフトの制作及び流通の実態」に関する調査結果の公表

〜日本のメディア・ソフト市場規模(2007年)は11.4兆円。ネットワークでの流通が1兆円規模に成長〜
 総務省では、様々なメディアを流通するメディア・ソフトの制作・流通状況に関する調査・分析を毎年行っております。このほど、調査分析結果を取りまとめましたので、公表します。
<ポイント>
1 メディア・ソフトの市場規模(2007年)は11兆4,110億円。
  • 映像系は増加したものの、音声系、テキスト系が減少し、市場全体は横ばい(対前年比0.3%減)
  • マルチユース(二次利用)は引き続き増加(対前年比1.9%増)。
  • パソコン、携帯電話等を利用したネットワークでの流通(ネットワーク流通市場)は急速な拡大が続き(対前年比11.5%(1,009億円)増)、1兆円近い規模に成長。

  • ○ 市場規模は03年以降、継続して増加していたが、07年は横ばいで推移。
    •  03年:10兆8,604億円(対前年比0.4%増)
    •  04年:11兆  627億円(対前年比1.9%増)
    •  05年:11兆2,947億円(対前年比2.1%増)
    •  06年:11兆4,494億円(対前年比1.4%増)
    •  07年:11兆4,110億円(対前年比0.3%減)
  • ○ 映像系ソフト(テレビ番組、映画等)は引き続き拡大。
    •  映像系  :5兆5,342億円(対前年比2.1%増)
    •  音声系  :1兆   20億円(対前年比3.2%減)
    •  テキスト系:4兆8,748億円(対前年比2.4%減)
  • ○ マルチユース(二次利用)市場は市場全体の22.3%に拡大。
    •  一次流通市場  :8兆8,673億円(対前年比0.9%減)
    •  マルチユース市場:2兆5,437億円(対前年比1.9%増)
  • ○ ネットワーク流通市場は高い伸びが続き、07年では1兆円近い規模に増加。
    •  03年:5,368億円(対前年比34.9%増)
    •  04年:6,901億円(対前年比28.6%増)
    •  05年:8,067億円(対前年比16.9%増)
    •  06年:8,763億円(対前年比 8.6%増)
    •  07年:9,772億円(対前年比11.5%増)
2 メディア・ソフトの制作金額は、4兆604億円(対前年比2.8%増)に増加。地上テレビ番組、ゲームソフト等の映像系ソフトの制作金額が大きく増加。

  • ○ 制作金額は映像系ソフトを中心に増加。音声系ソフト、テキスト系ソフトは減少。
    •  映像系  :2兆4,232億円(対前年比7.0%増)
    •  音声系  :  2,961億円(対前年比2.9%減)
    •  テキスト系:1兆3,411億円(対前年比2.8%減)
3 インターネット(パソコン、携帯電話)利用者の約半数が有料コンテンツを利用。
  有料コンテンツの一人当たり利用金額が最も大きいのは映像系。

  • ○ インターネット利用者の47.6%が有料コンテンツを利用。有料コンテンツ利用者の約3割がパソコンと携帯電話の両方で利用。
     (インターネット利用者の有料コンテンツ利用状況(直近1か月))
    • パソコンと携帯電話の両方で利用:14.1%
    • 携帯電話だけで利用        :20.2%
    • パソコンだけで利用         :13.3%
  • ○ インターネットの有料コンテンツ利用者一人当たりの平均利用金額(1か月)は、1,531円で、映像系(821円)、音声系(472円)、テキスト系(238円)の順。また、パソコンでの平均利用金額は1,888円、携帯電話での利用金額は611円。
【参考: 本調査の方法】
1. メディア・ソフト市場
 2007年の各メディア業界の統計データ等を、「ソフト」の内訳別に再編し、メディア・ソフトの別に市場規模を推計することにより、「ソフトの流通・制作のトレンド」を包括的に把握・分析。
 具体的には、映像系・音声系・テキスト系の別、ソフトの一次流通・二次利用(マルチユース)の別で分析し、またネットワーク(PCインターネット、携帯インターネット等)での流通について調査。


※ 映像系:映画、ビデオ、テレビ番組(地上・衛星・CATV)、ゲーム
  音声系:音楽、ラジオ番組
  テキスト系:新聞記事、コミック、雑誌、書籍、データベース

※ ソフトの制作に際して最初から流通させることを想定したメディア上での流通を「一次流通」、最初に想定したメディアとは別のメディアを通じた流通を「マルチユース」と定義している。

※ 本調査ではメディアを流通するソフトを対象としているため、各メディア業界の売上げ(産業規模)からメディア・ソフトに係る部分のみを集計・分析したものであり、関連事業収入等は含まない。なお、コンピューターソフトウェア等は除外している。

※ メディア・ソフトの制作金額については、ソフト制作者が得た報酬額(ソフト制作費用、権利報酬等)を推計。

2. インターネット利用の動向
 パソコン、携帯電話といった通信メディアでのコンテンツの利用状況(直近1か月)について、2009年3月にWebアンケート調査を実施し分析。


<関係資料>
調査結果概要−別紙PDF

※ 調査報告書については、後日、情報通信政策研究所のホームページに掲載予定。

連絡先
情報通信政策研究所調査研究部
東川主任研究官、江坂研究官
電話:(代表)03−5253−5496

ページトップへ戻る