総務省情報通信政策研究所では、IDビジネス※の振興を図るための情報通信政策の企画・立案に資することを目的として、「IDビジネスの現状と課題に関する調査研究」を実施してきました。このたび、報告書を取りまとめましたので、公表します。
※ 本報告書において、IDビジネスとは、インターネットにおいてIDにより認証を行い、サービスを提供しているすべてのビジネスをいう。
1 背景等
インターネットの普及に伴い多くのIDが発行されています。利用者はIDの管理に不便を感じ、取得しても余り利用しないIDも出てきています。
一方、事業者は、自社が発行したIDを利用者に使い続けて欲しいと考えています。集客力のない事業者の中には、集客力のある事業者のIDを利用して事業機会を拡大したいと考える事業者もいます。
そのため、一つのIDにより多くのサービスを受けることができるIDを連携したサービスの提供に双方からの期待が寄せられています。しかし、事業者としては、IDを連携してサービスを提供する場合、連携先事業者も含めて利用者の信頼を確保しなければならないなど様々な課題が生じてくると考えられます。
そこで、インターネットビジネスの基礎となるIDの機能・活用について、現状を調査するとともに、IDを円滑に連携するための課題を抽出し、IDビジネスの健全な発展に向けて取り組むべき方向性を整理しました。
2 報告書のポイント
- ID連携に関する事業者の期待、利用者の要望によりIDビジネスを類型化
- ID連携は、類型ごとにメリットや課題があり、それぞれのメリットを生かすとともに、それぞれの課題を克服して運用することが大切であることを指摘
- IDビジネスの更なる発展のためには、関係者が一体となって取り組むことが重要であることを指摘
3 報告書等