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【関東総通】e−コムフォKANTO

平成26年2月7日
関東総合通信局

調布市において「ICT地域防災情報支援システム」フィールド試験を実施

 関東総合通信局及び関東ICT推進NPO連絡協議会は、調布市、電気通信大学及びTM委員会※と共催のうえ、2月1日(土曜日)、調布市フィールド試験を実施しました。
開会の挨拶をする 岡ア関東総合通信局長(左側の写真) 本部会場の様子(その1) 情報団長の作業をPCで確認(右側の写真)
 本フィールド試験は、昨年5月に公表した平成24年度防災調査研究(主催:同NPO協議会)の成果報告に基づき、実際の環境の中で提言したシステムが問題なく機能するか、あるいは、被災地内で発生している様々な情報に基づき市民が円滑に正しい目的地に避難できるかを検証するため行ったものです。
 上の左側の写真は開会の挨拶をする 岡崎関東総合通信局長。 上の右側の写真は本部会場の様子(その1) 情報団長の作業をPCで確認している様子。


 
本部会場の様子(その2) 現地リポーターからの報告を本部会場で上映し視聴している様子(左側の写真) 本部会場の掲示物 避難経路図及び情報ステーションに貼り出している防災ポスター(ネオポスター)(右側の写真)
 当日は、本部会場(調布市役所総合防災安全課会議室)、市民(ボランティアで参加していただいた12名の方々)の集合場所(布田駅南ふれあいの家)及び避難会場(調布市立第一小学校)の3地点に分かれ午後1時から「ICT地域防災情報支援システム」のフィールド試験が開始されました。
 上の左側の写真は本部会場の様子(その2) 現地リポーターからの報告を本部会場で上映し視聴している様子。 上の右側の写真は本部会場の掲示物 避難経路図及び情報ステーションに貼り出している防災ポスター(ネオポスター)。


 
フィールド試験参加者に対する事前説明の様子(左側の写真) 避難者の出発前の様子(右側の写真)
 まず、市民は、A班、B班(A班の10分後に出発)の2グループに分かれ、出発地点のふれあいの家から最寄りの避難所(本来の避難所とされる調布市立第二小学校)へ行こうとしますが、そのルート上で住宅倒壊による道路閉塞の一報が入ったため、安全な別の避難所へ向けてスタートしました。
 上の左側の写真はフィールド試験参加者に対する事前説明の様子。 上の右側の写真は避難者の出発前の様子。

 
避難行動開始の様子(左側の写真) 情報団からの情報提供を受けている様子(右側の写真)
 市民は、避難の途中で「まちかど情報ステーション」に立ち寄り、時々刻々と変化する最新の被害情報を入手し、より安全なルートを確認しながら終着点(避難会場)である第一小学校まで移動しました。
 同ステーションはコンビニエンスストア、酒店等住民が日常的に利用する施設に設置され、そこには災害情報を取得するためのポスターが事前に用意されています。
 そして、ネオポスター(参照URL http://www.neoposter.net/pages/tmpro.html)というスマートフォン(以下「スマホ」という。)の無料アプリを起動し、そのポスターを簡単に撮影することにより「住宅倒壊」「車両火災」「駅前人で混乱」「火災発生」「電線切断危険」等身近のローカルな災害情報を、スマホで入手します。
 上の左側の写真は避難行動開始の様子。 上の右側の写真は情報団からの情報提供を受けている様子。

 
ネオポスターで情報を収集しようとしている様子(左側の写真) 情報収集結果の画面 (調布地区防災掲示板の情報)(右側の写真)
 一方、このようなローカル情報は、災害発生時にエリア毎に担当する情報団(市役所から事前に委嘱される市民の方々)によって収集され、避難所単位に配置されている情報団長(スイッチャー)に逐次報告されます。
 スイッチャーは、集まった情報をチェックし確度の高い情報のみをネオポスターコンテンツサーバーに入力していきます。怪しいデマ情報や裏の取れない不確かな情報は、スイッチャーの判断により入力しません。
 なお、スイッチャーと各情報団は、SNS(今回はスマホの無料アプリケーションの「ライン」を使用)でグループ化され、相互に連絡することが可能で常に情報共有できます。
 上の左側の写真はネオポスターで情報を収集しようとしている様子。 上の右側の写真は情報収集結果の画面 (調布地区防災掲示板の情報)

 
情報収集に基づき避難所へ無事到着した様子(左側の写真) 避難所から本部へ市民が無事到着したと報告している様子(右側の写真)
 最終的に、市民は、避難途中、3箇所の情報ステーションに立ち寄り、5名の情報団に遭遇し、貴重な災害情報や誘導情報を入手して無事避難所へ到着しました。
 参加された市民は、スマホを使用して簡単な方法で災害情報が入手できるという利便性を感じた一方で、実際の災害発生という混乱した状況の中で、どれだけこのシステムで対応できるか心配であるとの声もありました。
 今後は、今回フィールド試験に参加された有識者やスタッフと共に改めて検証を行います。そして、検証結果につきましては、情報通信月間である本年5月に報告する予定です。
 上の左側の写真は情報収集に基づき避難所へ無事到着した様子。 上の右側の写真は避難所から本部へ市民が無事到着したと報告している様子。

 
フィールド試験終了後、参加者がアンケート調査に回答中の様子(左側の写真) 情報団長(スイッチャー)の作業中の様子(右側の写真)
 上の左側の写真はフィールド試験終了後、参加者がアンケート調査に回答中の様子。 上の右側の写真は情報団長(スイッチャー)の作業中の様子。



 TM委員会(Touched Marking ProjectTM)とは、東北大学未来科学技術研究センター青木研究室(宮城県仙台市)、特定非営利活動法人湘南市民メディアネットワーク(神奈川県藤沢市)、株式会社デジコンキューブ(山形県山形市)による協働プロジェクトであり、お互いの高い技術や発想、更にアイディアを活かし、商品を創造開発するプロジェクトです。

連絡先

総務省関東総合通信局
 情報通信部 情報通信連携推進課
 担当:山本、島田
 電話:03-6238-1680

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