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報道資料

平成30年11月20日
東海総合通信局

地上テレビジョン高度化技術に関する研究開発に係る実験試験局の免許

地上放送高度化方式(4K・8K)における中継技術の伝送実験
 東海総合通信局(局長 古市 裕久(ふるいち ひろひさ))は、本日、日本放送協会(会長 上田 良一(うえだ りょういち))から申請のあった、実験試験局(注1)に免許を付与しました。
 本実験試験局は、地上放送高度化方式(4K・8K)(注2)における同一の周波数を繰り返し利用するSFN(注3)中継技術の研究開発や伝送実験を行うためのものです。
 なお、本件は、電波法(昭和25年法律第131号)第103条の2第4項第3号に基づく研究開発(地上テレビジョン放送の高度化技術に関する研究開発(平成28年度から平成30年度)(注4))に用いられるものであり、総務省から日本放送協会等に対して委託された案件です。

 注記

  • (注1)実験試験局とは、科学若しくは技術の発展のための実験、電波の利用の効率性に関する試験又は電波の利用の需要に関する調査を行うために開設する無線局。
  • (注2)4K・8K(K=1000を意味する単位)とは、現行ハイビジョンの4倍・16倍の画素を有する映像の規格。
  • (注3)Single Frequency Network(単一周波数ネットワーク)の略。隣接局同士で同一の周波数を使用することにより、周波数の利用効率向上を図ることが可能となる。
  • (注4)資料1参照。

概要

 実験試験局の概要は以下のとおりです。

表:実験試験局の概要
免許人 日本放送協会
識別信号 NHKひがしやまUHFじっけん NHKなべたUHFじっけん
電波の型式、周波数及び空中線電力
  • 605.142857MHz(メガヘルツ) 1kW(キロワット)
  • 605.21MHz 1kW

(注)実験内容に応じて周波数を切り替える。

  • 605.142857MHz 10W(ワット)
  • 605.21MHz 10W

(注)実験内容に応じて周波数を切り替える。

無線設備の設置場所 愛知県名古屋市 愛知県弥富市
実験地域 愛知県西部、岐阜県及び三重県の一部 愛知県弥富市及びその周辺(岐阜県及び三重県の一部を含む)
実験の期間 平成30年11月から平成31年3月
実験概要 資料2参照。

資料1 地上テレビジョン高度化技術に関する研究開発の概要

目標
現行の地上テレビジョン放送の特長を継承しながら、伝送効率向上を可能とすることで、一層の電波の有効利用を進め、超高精細度地上放送等のサービスが可能となる技術を確立する。
実施期間
平成28年度から平成30年度(3か年)
研究機関
日本放送協会、ソニー株式会社、パナソニック株式会社、東京理科大学、株式会社NHKアイテック

課題ア 地上放送高度化技術
  • 伝送効率を高め、4K・8Kと移動体向けサービスを1つのチャンネルで同時に提供できる伝送方式(注5)および映像符号化方式(注6)を開発し、装置を試作する。

     注記

    • (注5)超多値変調、誤り訂正符号など
    • (注6)雑音除去、帯域制限HEVCなど
課題イ 移動体向けサービス高度化技術
  • 課題アで開発した伝送方式の移動受信特性を評価し、受信改善技術を開発する。

課題ウ 大規模局向け送信技術の開発
  • 大規模実験試験局を整備し、課題アで開発した方式の伝送特性を野外実験で評価する。

図1:課題ウのイメージ

課題エ 地上放送高度化方式に対応したSFN方式による中継技術に関する研究開発
  • IP信号でSFNを実現できるよう、複数の送信所からの送信波形を同期させる技術を開発する。

  • SFN実験試験局を整備し、野外実験で伝送特性を評価する。

図2:課題エのイメージ

資料2 実験の概要

主な実験内容
IPベースの多重信号(MMT)を用いて地上放送高度化方式に対応した単一周波数ネットワーク(SFN)を構築し、機能や伝送特性等を評価・検証する。

図3:実験概要図


連絡先
東海総合通信局 放送課
電話:052-971-9198

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