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地方財政の分析

地方財政の分析

 都道府県や市町村は、学校教育や福祉・衛生、警察・消防、道路、下水道などの整備といったさまざまな行政分野の中心的な担い手であり、国民生活に大きな役割を果たしています。
 ここでは、個々の地方公共団体の財政の集合である地方財政について、普通会計を中心として、平成28年度の決算の状況、地方公共団体の財政健全化への取組などを紹介していきます。

地方公共団体の会計の決算統計上の分類

 地方公共団体の会計は、一般会計と特別会計に区分経理されていますが、各団体の会計区分は一様ではないため、決算統計では地方公共団体全体の財政の状況を明らかにするとともに地方公共団体相互間の比較を可能とする観点から、統一的な方法により、一般行政部門の会計を普通会計として整理し、その他の会計(公営事業会計)と区分しています。
図・地方公共団体の会計の決算統計上の分類 普通会計:一般行政部門の会計(学校教育、福祉、道路、消防など)。 その他の会計(公営事業会計):公営企業会計(水道事業、交通事業、電気事業、ガズ事業、病院事業、下水道事業、宅地造成事業など)、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療事業会計、介護保険事業会計。

地方財政は国内総生産のうち、どの程度の規模なのでしょうか?

 地方政府の規模を国内総生産(支出側)に占める割合でみると、地方政府が10.9%を占めており、中央政府の約2.7倍となっています。
国内総生産(支出側)と地方政府(平成28年度)のグラフ。 国内総生産(支出側、名目)539兆2,543億円(100%)。 「公的部門(中央政府:22兆393億円(4.1%)、地方政府:58兆5,315億円(10.9%)、社会保障基金:45兆3,339億円(8.4%)、公的企業:7兆2,584億円(1.3%)、合計133兆1,632億円(24.7%)) 民間部門(企業部門:88兆5,672億円(16.4%) 家計部門:312兆2,214億円(57.9%) 合計:400兆7,886億円(74.3%))財貨・サービスの純輸出((1.0%)合計:5兆3,026億円)」。

公的支出に占める地方政府の割合は、どの程度の規模なのでしょうか?

 公的支出の内訳を最終支出主体別にみると、政府最終消費支出においては42.6%、公的総資本形成においては49.5%を地方政府が支出しています。地方政府は中央政府を上回る最終支出主体であり、国民経済上、大きな役割を担っています。
公的支出の状況。公的支出133兆1,632億円(100.0%)。中央「総額22兆393億円(16.6%)、政府最終消費支出15兆7,137億円(11.8%)、公的総資本形成6兆3,256億円(4.8%)」。公的企業「総額7兆2,584億円(5.5%)、公的総資本形成7兆2,584億円(5.5%)」地方「総額58兆5,315億円(44.0%)、政府最終消費支出45兆1,992億円(33.9%)、公的総資本形成13兆3,323億円(10.0%)」。社会保障基金「総額45兆3,339億円(34.0%)、政府最終消費支出45兆2,927億円(34.0%)、公的総資本形成412億円(0.0%)」。政府最終消費支出の割合「総額106兆2,056億円。中央14.8%、社会保障基金42.6%、地方42.6%」。公的総資本形成の割合「総額26兆9,575億円。中央23.5%、社会保障基金0.2%、地方49.5%、公的企業26.9%」。公的支出の推移。18年度「公的支出額120兆9,013億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(22.8%)公的支出に占める地方の割合(47.5%))、地方57兆4,040億円(10.8%)、中央22兆8,082億円(4.3%)、社会保障基金34兆0,000億円(6.4%)、公的企業6兆6,891億円(1.3%)」。19年度「公的支出額121兆6,709億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(22.9%)公的支出に占める地方の割合(46.6%))、地方56兆6,707億円(10.7%)、中央22兆6,883億円(4.3%)、社会保障基金35兆2,578億円(6.9%)、公的企業7兆0,541億円(1.3%)」。20年度「公的支出額120兆4,271億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(23.6%)公的支出に占める地方の割合(45.5%))、地方54兆7,774億円(10.8%)、中央22兆6,679億円(4.4%)、社会保障基金36兆0,099億円(7.1%)、公的企業6兆9,720億円(1.4%)」。21年度「公的支出額123兆1,666億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(25.0%)公的支出に占める地方の割合(45.0%))、地方55兆4,327億円(11.3%)、中央23兆1,688億円(4.7%)、社会保障基金37兆4,890億円(7.6%)、公的企業7兆0,760億円(1.4%)」。22年度「公的支出額122兆7,558億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(24.6%)公的支出に占める地方の割合(45.6%))、地方55兆9,316億円(11.2%)、中央21兆3,685億円(4.3%)、社会保障基金38兆9,142億円(7.8%)、公的企業6兆5,415億円(1.3%)」。23年度「公的支出額123兆9,627億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(25.1%)公的支出に占める地方の割合(45.2%))、地方56兆0,536億円(11.4%)、中央21兆2,324億円(4.3%)、社会保障基金40兆3,555億円(8.2%)、公的企業6兆3,212億円(1.3%)」。24年度「公的支出額124兆7,756億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(25.2%)公的支出に占める地方の割合(44.7%))、地方55兆7,760億円(11.3%)、中央20兆8,837億円(4.2%)、社会保障基金41兆4,366億円(8.4%)、公的企業6兆6,793億円(1.4%)」。25年度「公的支出額128兆7,819億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(25.4%)公的支出に占める地方の割合(44.1%))、地方56兆7,393億円(11.2%)、中央22兆7,980億円(4.5%)、社会保障基金42兆4,673億円(8.4%)、公的企業6兆7,772億円(1.3%)」。26年度「公的支出額131兆4,518億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(25.4%)公的支出に占める地方の割合(44.4%))、地方58兆3,923億円(11.3%)、中央22兆4,555億円(4.3%)、社会保障基金43兆5,879億円(8.4%)、公的企業7兆0,160億円(1.4%)」。27年度「公的支出額132兆7,679億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(24.9%)公的支出に占める地方の割合(44.1%))、地方58兆5,758億円(11.0%)、中央21兆8,240億円(4.1%)、社会保障基金45兆0,557億円(8.5%)、公的企業7兆3,125億円(1.4%)」。28年度「公的支出額133兆1,632億円内(国内総生産(支出側名目)に占める公的支出の割合(24.7%)公的支出に占める地方の割合(44.0%))、地方58兆5,315億円(10.0%)、中央22兆393億円(4.1%)、社会保障基金45兆3,339億円(8.4%)、公的企業7兆2,584億円(1.3%)」。

どのような分野で地方の歳出割合が高いのでしょうか?

 国と地方を通じた歳出純計額の目的別歳出について、最終支出の主体に着目して国と地方に分けると、下図のようになります。
 地方の歳出の割合が高いのは、主に、民生費、衛生費、学校教育費などの日常生活に関係の深い分野です。
国と地方の主な目的別歳出の割合(最終支出ベース)。目的別歳出の割合「衛生費(保健所・ごみ処理等)3.7%、学校教育費(小・中学校、幼稚園等)8.9%、司法警察消防費4.0%、社会教育費等(公民館、図書館、博物館等)2.9%、民生費(年金関係を除く)(児童福祉、介護などの老人福祉、生活保護等)22.4%、国土開発費(都市計画、道路、橋りょう、公営住宅等)8.2%、国土保全費(河川海岸)1.6%、商工費5.0%、災害復旧費等0.6%、公債費20.6%、農林水産費1.7%、住宅費等1.6%、恩給費0.2%、民生費のうち年金関係6.7%、防衛費3.0%、一般行政費等(戸籍、住民基本台帳等)7.4%、その他1.5%」。地方の割合57.8%「衛生費(保健所・ごみ処理等)99%、学校教育費(小・中学校、幼稚園等)87%、司法警察消防費78%、、社会教育費等(公民館、図書館、博物館等)78%、民生費(年金関係を除く)(児童福祉、介護などの老人福祉、生活保護等)71%、国土開発費(都市計画、道路、橋りょう、公営住宅等)74%、国土保全費(河川海岸)63%、商工費62%、災害復旧費等78%、公債費36%、農林水産費44%、住宅費等46%、恩給費3%、民生費のうち年金関係0%、防衛費0%、一般行政費等(戸籍、住民基本台帳等)76%、その他0%、」。国の割合42.2%「衛生費(保健所・ごみ処理等)1%、学校教育費(小・中学校、幼稚園等)13%、司法警察消防費22%、社会教育費等(公民館、図書館、博物館等)22%、民生費(年金関係を除く)(児童福祉、介護などの老人福祉、生活保護等)29%、国土開発費(都市計画、道路、橋りょう、公営住宅等)26%、国土保全費(河川海岸)37%、商工費38%、災害復旧費等22%、公債費64%、農林水産費56%、住宅費等54%、恩給費97%、民生費のうち年金関係100%、防衛費100%、一般行政費等(戸籍、住民基本台帳等)24%、その他100%、」。

地方財政の健全化

 地方債現在高のほか、地方財源不足に対処するための交付税及び譲与税配付金特別会計借入金、公営企業において償還する企業債のうち普通会計がその償還を負担するものを含めた借入金残高は、平成28年度末で約197兆円となっており、依然として高い水準にあります。このような財政状況のもと、自治財政局は、地方財政計画の策定等を通じて、地方公共団体が当面する地域福祉の充実や生活関連社会資本の整備等の重要政策課題に対応するため必要な財源を確保しつつ、不要不急な経費について徹底した節減合理化の道標を示すなど、地方財政の健全化の先導役としての役割を担うことが期待されています。

地方財政状況調査関係資料

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