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行政相談の主な解決事例を掲載しました

 北海道管区行政評価局と総務大臣が市町村毎に委嘱している行政相談委員は、道民の皆さんから寄せられた行政相談を解決して、道民の暮らしをより良いものにすることに努めています。
 最近の主な解決事例を紹介しましょう。

JR車両の半自動扱い乗車ドアを分かりやすい表示にしてほしい

●申出要旨

 JR北海道の新型車両には、ホームに停車中、乗客がドアの開閉ができる(半自動扱い)ボタンが付いているが、乗客がドアの開閉ができるとの表示が分かりにくいため、ドアが閉じている場合、お年寄りやJRに乗りなれていない者にとっては、発車のためにドアが閉じているものと勘違いすることがあるので、分かりやすい表示に改善してほしい。

●措置概要

 申出を受けた当局では、現在の表示が分かりにくいとの要望を受けて、JR北海道に対し、半自動扱いのボタンに表示方法の改善について検討を求めた。
 その結果、JR北海道では、車両の外側及び内側の半自動ドアボタン付近に貼付していた表示シールのデザインをより乗客に分かりやすいように変更し、半自動扱いを行える全車両について、新たな表示シールへの貼り替えを行うこととなった。

JR車両の半自動扱い乗車ドア改善画像

郵便切手過払い分の返還の徹底

●申出要旨

 例えば、第4種郵便物(郵便料金15円)に20円切手を貼って郵便局の窓口に持っていった場合、過払分の5円を返還してくれる郵便局と返還できないとする郵便局があって、取扱いが異なっている。どの郵便局も統一した適正な取扱いを行うようにしてほしい。
(注)第4種郵便物とは、通信教育用郵便物、点字図書館等が発受する点字郵便物・特定録音物等郵便物、植物種子等郵便物、公社が指定した学術刊行物郵便物である。

●措置概要

 相談を受けた当局が、過払いの郵便料金の取扱いについて確認したところ、内国郵便約款において、過払の郵便料金は1年以内に請求があった場合には返還することと定められていた。
 このため、日本郵政公社北海道支社に対して、管内の郵便局における過払郵便料金について、内国郵便約款に基づく適正な取扱いを行うよう求めたところ、各郵便局に対する周知文書である「郵便関係事故・品質管理速報」に掲載する等により、適正な取扱いの周知・指導が図られた。

高速自動車道照明施設の改善

●申出要旨

 夜間、高速道路(札樽道)と交差する市道を自動車で通行するとき、高速道路の照明施設からの光が目に入りまぶしいので、照明施設の角度等の調整を行うなど改善を図ってほしい。

●措置概要

 相談を受けた当局が、現地確認したところ、高速道路の料金所等の案内表示板を照らすための照明施設(1基2灯)が市道に向いて設置されており、まぶしい状況になっていた。
 このため、日本道路公団北海道支社に対して、市道に光が漏れないよう照明施設の角度の調整等を行うよう求めたところ、風雪等により照明の向きがずれていた照明施設の角度の調整が早急に行われ、市道を通行する際にまぶしくないように改善された。

郵便ポストが、自動販売機や車に挟まれ使用しづらいので、移設してほしい

●申出要旨

 郵便ポストが、その前後に自動販売機が設置され、また、その両側に車が駐車されるため、見えにくく使いづらいので、歩道側に移設するなどの措置を講じてほしい。

●措置概要

 行政相談委員が現地確認を行ったところ、申出のとおりとなっていたため、早急な改善が必要と判断し、早速、A郵便局郵便ネットワークに電話で申出要旨を通知した。
 しかし、その後の改善状況等の連絡が来ないので、直接同郵便局を訪問し実情を聴取したところ、自動販売機の設置者が不在であったため、協議ができない状況であったことが判明した。
 その後の郵便局の調査で、現在の設置場所から歩道側に移すことは歩道側地下に埋設物があり困難であることが分かったので、別の所有者の了解を得て、少し離れた歩道側の見やすく使いやすい場所にポストが移設された。


<改善前>見えにくく使いづらい状況であった。


<改善後>歩道側の見やすく使いやすい場所に移設された。

横断歩道の片側にしかない信号機をもう一方にも設置してほしい

●申出要旨

 B市道のT字路交差点に設置されている横断歩道の信号機は、長年、片側しか設置されていない。
 なぜこのような設置状態になったのか分からないが、過去に歩行者の死亡事故が発生している上、最近は車両の交通量も多くなり、横断歩道を渡るのに危険が伴うので、早急に未設置の片側にも信号機を設置してほしい。

●措置概要

 申出を受けた行政相談委員は、早速、現地確認を行ったところ、申出のとおりとなっていたため、C警察署を訪問し、交通係長に申出要旨を伝え、早期の設置を依頼した。その結果、申出から半年後に、もう一方の信号機が設置された。

改善後の横断歩道

バス待ちの間寒風にさらされるので待合所を設置してほしい

●申出要旨

 国道233号沿いの病院前のバス停では、多くの病院利用者がバスを待っているが、冬期間は寒風にさらされ困っているので、バス待合所を設置してほしい。

●措置概要

 相談を受けた行政相談委員は、早速、市の建設課及び地域安全課に要望を伝えた。
 市役所では、北海道開発局深川道路事務所と協議した上で、一部民地の借上げも行い、バス待合所を設置した。

写真:バス待合所1 写真:バス待合所2

電飾看板の花火模様が眩しく信号が見えづらいので改善してほしい

●申出要旨

 国道230号に設置されている信号機は、沿道のパチンコ店の電飾看板による花火模様の強い光と重なり見えづらく、時折り信号を見失うことがある。
 現状のままでは危険なので改善してほしい。

●措置概要

 申出を受けた行政相談委員は、早速、現地の状況を確認した上で、市建設局管理部管理課に申出内容を連絡した。
 市では、警察署と協議するとともに、パチンコ店に対し改善方を要請した結果、同店では、動画を静止画に変えるとともに、照度を落とし、さらに信号機の色と同色とならないよう色使いの調整をする等の改善を行った。

郵便局の駐車場が構内を除雪した雪で埋もれ駐車できない

●申出要旨

 A郵便局の駐車場3か所(うち1か所は身障者用)はすべて、構内を除雪した雪で埋まり駐車不能となっている。加えて、身障者用スロープもブラックアイスバーンになっており、スリップによる転倒事故の危険性がある。このままでは利用者間のトラブルが生じる可能性があるので、早急な対策を講じてほしい。

●措置概要

 申出を受けた行政相談委員は、現地を確認した結果、申出のとおりであったため、早速、その場で申出内容を郵便局に伝え改善方を要請した。
 この結果、A郵便局では、職員総出で排雪作業を行い、駐車場の利用及びスロープの安全性の確保が図られた。

割増賃金を支払うよう事業者を指導してほしい

●申出要旨

 私は、道内の観光地にあるAホテルでアルバイトをしているが、このホテルでは、一日10時間以上働かせたり、週65時間以上働かせたりしている。長時間労働は強制的で、割増賃金が支払われていないので、事業者に割増賃金を支払うよう指導してほしい。

●措置概要

 メールによる申出を受け、北海道労働局に対して申出内容を通知するとともに、適切な対応、処置を要請した。
 北海道労働局において、ホテルの所在地を管轄する労働基準監督署に連絡したところ、同様の申出を受理していた。この申出を受けた労働基準監督署では、数日後に当該事業者を立入検査し、割増賃金の未払い、長時間労働の事実を確認し、その是正を指導した。
 その結果、事業者は一週間以内に申出人に対して賃金の未払い分を支給し、長時間労働については、労働基準監督署において、1か月以内に是正状況報告書の提出を指導していることから、この報告書を受けて今後の対応を検討することになった。

国道の地下歩道の手すりが危険なので改善してほしい

●申出要旨

 国道の地下歩道を通行した際に、手すりを固定している金具が捲れ上がっているのに気付かずに、手を切ってしまった。危険であり、このような事故が2度と起こらないように早急に改善してほしい。

●措置概要

 申出を受けた行政相談委員が、現地を確認したところ、申出どおりの状況であり、早急な改善が必要と判断されたため、申出内容を道路事務所に通知し、改善について検討を求めた。
 道路事務所が現地を確認し、同様の事故が発生しないように、早急に補修が行われた。


<改善前>


<改善後>

町内の交差点に一時停止の標識を設置してほしい

●申出要旨

 住宅街にある町道と町道の交差点は見通しが悪く、危険なので一時停止の標識を設置するように町役場等に要請しているが、未だに設置されていないので何とかしてほしい。

●措置概要

 申出を受けた行政相談委員が、現地を確認したところ、申出どおりの状況であり、現地を管轄する警察署に規制標識の設置についての検討を求めた。
 その結果、警察署では、当該町道は幹線道路ではないものの、住宅街の交差点であり、車庫や民家の塀で見通しが悪いこと、付近の交差点には一時停止の標識が設置されていることなどから、設置が必要と判断し、公安委員会に設置の申請を行い、設置要請から約3か月後に一時停止の標識が設置された。

写真:止まれ標識

付添人に患者食を提供してほしい

●申出要旨

 家族が国立A病院で治療を受け、長期入院が必要となり、7か月付き添っているが、付添人には患者食が提供されない。
 患者食を希望に応じて付添人に提供している病院もあることから、国立A病院においても、患者食を提供してほしい。

●措置概要

 申出を受けた国立A病院では、人員と調理設備が不足しており、患者食の提供が困難であるため、11時から19時までとしていた院内一般食堂の営業時間を7時30分から19時30分までに拡大した。また、同院では、今後、院内にコンビニエンスストアの開設を予定していることから、コンビニエンスストアの利用が定着した段階で、再度、付添人の食事摂取の実態、意向を把握し、付添人の処遇改善に努めることとした。

道路と橋の継ぎ目部分のくぼみを補修してほしい

●申出要旨

 道路と橋の継ぎ目部分にくぼみがあり、雨天の際にはいつも雨水が溜まっている。ここを通行する際には、歩行者に泥水をはねかけないように注意して運転しているが、くぼみを補修してほしい。

●措置概要

 申出を受けた行政相談委員が、現地を確認したところ、通学生が多く通る場所でもあり、継ぎ目部分以外にもくぼみが点在していることから、改善が必要と判断されたため、道路管理者に補修を要請した結果、2か月後に補修された。

【改善前】

【改善後】

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