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会見発言記事

野田総務大臣閣議後記者会見の概要

平成29年10月24日

冒頭発言

 おはようございます。ご無沙汰しております。


【平成29年台風第21号による被害状況等】

 平成29年台風第21号によりましてお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 この台風による大雨により、地盤が緩んでいる地域もあります。引き続き、土砂災害などに対する警戒が必要です。
 また、携帯電話の使用に不便が生じている地域がございますが、早期復旧に向けて通信事業者には御尽力をいただいているところです。
 総務省としましても、引き続き関係機関と連携し、対応に万全を期して参ります。

 私の方からは、以上です。


質疑応答


選挙結果の受け止め

問:
 幹事社の共同通信から1問質問させていただきます。
 今回の衆院選で自民党が大勝しました。まずはこの選挙結果の受け止めをお願いしたいのと、もう1点、今後の政権運営について、与党の一員として御自身どのように考えていらっしゃいますか。2点お願いします。
答:
 まず、応援をいただいた全国の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。
 今回は、支持率もそんなに高くない中、目の前に横たわる国難、例えば北朝鮮有事であったり、少子化の対策であったり、そういうことを速やかに取組んでいこうという決意の下の解散でございました。
 安倍総理を先頭に、私たちはそういう政策を着実に、自公安定政権で取組まさせていただきたいというお願いをして参りましたところ、御理解をいただけたのかなと思っています。
 政権をいただいているわけですけれども、何度も申し上げているように、絶対的に自民党がいいということではないんだということを肝に銘じて、謙虚に、皆さんに申し上げた政策が速やかに実行できるよう、形になるよう取組んでいきたいなと思います。
 政権運営というのは具体的に分からないんですけれども、まず、安倍総理自らもいろいろなところでおっしゃっているように、今回勝ったことで全て容認されているとは思っていない。しかしながら、やるべき政策についてはしっかりと実行していく。非常に単純ですけれども、それに尽きると思います。

問:
 NHKの宮内と申します。
 衆議院選挙で自民党が圧勝したことを受けて、自民党の二階幹事長が、安倍政権は信認されたとして、安倍総理、自民党総裁選の3選を支持する考えを示すなど3期目に弾みが付いたという声もあります。
 野田大臣は安倍内閣の一員として今回の選挙戦を戦ったわけですけど、衆院選の結果を踏まえて、来年秋の自民党総裁選への考え方、出馬への考え方をお聞かせください。
答:
 二階幹事長は二階幹事長のお考えがありますし、私も、全国を回っていて、自民党だから入れたという声もあれば、それぞれの選挙区のお人柄とか取組に賛同して応援をいただいているとか、結果として自民党が勝つんだけれども、そのプロセスは様々なものがあると受け止めましたので、まだ先のことですから、総裁選は。
 まずは、自民党としてお約束したことをしっかりやった上で、総裁選は、今度は必ずやらなければなりません。前回は、安倍一強というもとで、本来やらなければいけないことをやらなかったという、私はそういう思いがありますので、今回はやはりしっかりと、自由民主党の民主主義の柱として総裁選をやるべきだと思っているので、お一人だけだと選挙にならないので、様々な動きがあらねばならない。そういうふうに私も思っています。

問:
 御自身の出馬への考え方というのは。
答:
 私は常に立ち位置変わってなくて、どんな時でも、まずは総裁選挙をきちっとやることが、国民、党員もそうですけれども、皆さんにお見せする自民党の開かれた民主主義のあり方だと思っていることが1点。
 それと、おかげさまで女性の活躍ということが政策の中程に位置づけられているけれども、残念ながらまだ自民党ではそれが見える化されていない中にあって、総裁選の候補者に常に女性の候補者がいて当たり前、そういう形を作っていきたいと思っているので、私も女性議員の一人ですから、皆さんへ自民党の心意気をお見せする場所ではなかろうかと思っていますから、引き続き取組んでいきたいと思います。

問:
 朝日新聞の上栗です。
 2点お願いします。今のお話、総裁選なんですけれども、総裁選の推薦人のシステムはですね、基本的に派閥の存在を前提にしたシステムだと思うんですけれども、大臣御自身、総裁選をにらんで御自身の派閥を立ち上げられる、あるいはどこかの派閥に入るというようなことは、お考えにはなりませんでしょうか。
答:
今現在は何も考えていません。できれば、トップダウンでこの人でというのは、何となく私も好きではないので、ずっと反発もしてきましたし、派閥にいた時から。やはり1人1人とつながれて、結果として、その総計が推薦人の数と合致するといいなというふうに、政治活動の中で取組んでいけたらいいなと思うんです。

国政選挙への電子投票の検討

問:
 もう1点なんですけど、今回の衆院選ですけれども、台風の影響で離島の開票箱が回収できなくて、翌日の夜まで開票が延びてました。職員の負担にもつながりましたし、国民にとっての分かりにくさにつながったと思うんですけども、ここで、地方選挙では認められている電子投票ですとか、あるいは更に通信を使って遠隔地の票を集められる新たな電子投票のシステムとか、そういうものを検討する必要があるとお考えにはなりませんでしょうか。
答:
 一番最初に今回の台風の関係で、担当された職員の皆さん方に相当の負担をかけたことを、本当にお気の毒だと思いますし、これからはそういうことにならないように、しなければならないということは思いました。
 前回の記者会見の時にも、投票率を上げていくとか、様々な意味でも、「せっかく導入しているマイナンバーカードなんかも活かさないかん」ということを皆さんにお話ししたと思うんですけれども、こういう事態に関しても、これまでの電子投票の取組で、今おっしゃったインターネットの取組、また、今後広がりを見せるマイナンバーカードを活用しての取組について、やはりしっかり研究し始めるのが急務だと思います。
 選挙期間中の記者会見で申し上げたとおりですので、研究を始めていきたいなと思います。

期日前投票の取組

問:
 朝日新聞の平林です。
 先ほどちょっと期日前投票で、電子投票の一歩前かもしれませんけれども、今回台風の影響があったとはいえ、投票者の約38%が期日前投票を利用して、国政選挙では過去最高ということで、当然選挙期間というのは法律で決まっているわけなんですけれども、選挙運動の概念ですとか、一方で実態上、期日前投票の投票所が混雑したということもあって、そのへんどのようにお考えでしょうか。
答:
 積極的に投票に行っていただけるということは、大変ありがたいところだと思います。
 総務省の取組で、期日前投票で、不在者投票から始まったんだけれども、期日前投票というのを広げていって、例えば場所も、デパートとか、人がよく出入りするようなところに作っていただいた効果だと思います。
 反面、今おっしゃったように、それは人出の多いところなので混雑をするということも当然起きましたので、できればもっともっと場所を増やしていくとか、いろんな取組ができるかなと思っています。
 引き続き、期日前投票については、皆さんにこれだけの、パーセンテージが上がっているということは受け入れられたということなので、有権者の意識とかそういうのを踏まえつつ、よりよい期日前投票ができるように取組んでいきたいと思います。

応援演説での地方の声

問:
 読売新聞 豊川です。よろしくお願いします。
 衆院選の結果を受けて、閣僚、基本的に全員再任するという方向になっているようです。野田大臣、選挙期間中全国応援演説でいろいろ飛び回られたかと思うんですけれども、あまり時間がない中だと思うんですけど、地域の実情ですとか、そこで聞いた話ですとか、どのように見聞きされて、どんなふうに政策に今後生かしていけるか、お考えがあったらお聞かせください。
答:
 日本は小さな国だと言われながらも、北海道と鹿児島の景色は全く違っていて、北海道では紅葉が真っ盛りで、鹿児島に行けば緑がすごく美しかった。
 そこを走り回ったわけですけれども、非常に私もうれしい驚きだったんですけれども、少子化に対しては地方の皆さん非常に反応がよくて、どんどん人手がなくなっているという実態の中で、若い人たちを支えなくちゃならないというのは、全国津々浦々非常に似通っていたなと思います。
 私も女性ですけれども、かつてほど女性が政治に関わることに対しての抵抗感というのが随分なくなってきていて、いろいろ街頭演説なんかに出させていただくと、女性の方が熱心に、私たちの話に耳を傾けていただいていたのが印象に残ります。

自身の選挙戦の振り返り

問:
 東京新聞の坂田です。
 2点あります。今回、大臣御自身、全国走り回られたと思いますが、御自身の選挙区に帰ってみて改めていかがでしたでしょうか。
答:
 私はですね、今回出陣式で1時間、総決起で1時間、最終日の凱旋で2時間ぐらい、打ち上げで30分その程度しか直接候補者として選挙に関わることができなかったんです。
 ですから、自分の選挙というのが全然分かってなくて、ひたすら後援会、支援者、または事務方、ボランティアの方々とのテレワークで状況を把握しながら、ただ、皆さんはとにかく任せろと。私は、全国で苦労している人たちを支えに行ってこいということだったので、そのお言葉に甘えて今回の選挙は99%地域の方にお任せしました。ありがたかったですね。
 いつも若い女性議員に言っているのは、議席というのは自分の能力とか、自分の学歴とか、また、例えば実績とか、そういうもので得るものではなくて、どれだけ素晴らしい人たちとの出会いがあって、そういう人たちの声に耳を傾けてやってきたことの結果だと自ら言っていたのですけど、まさに今回は、私も地域の人たちに見せつけていただいたというか、本当に心から感謝していますし、ですから、一層の謙虚な気持ちで、いただいた議席の中で全力で仕事をしなきゃいけないなって改めて思ってます。

当選者に占める女性議員の比率

問:
 ありがとうございます。もう1点ですが、今回の衆院選、女性の当選者が47名。当選者に占める割合は10.1%でしたが、この数字はいかが御覧になりますでしょうか。
答:
 決して多くはないんですけれども、増えたということで一歩前進だと思います。
 今回は一過性のブームとかなくて、自民党も非常にフラットな風の中で闘いましたから、瞬間風速的に女性が増える時は、ブームが起きるってあるんですけど、そういうことではなくて、じわっと増えたということは、着実に底固めというか、女性の候補者が認められ、そして、女性が議員として認められる小さな一歩かもしれないですけれども、始まったのかなという思いでいます。

選挙戦の振り返り

問:
 フジテレビ、高島と申します。
 今回の選挙結果を分ける大きな要素として、小池知事が率いる希望の党の失速というのが指摘されていますけども、実際選挙戦を戦っておられる中でどのように御覧になっていましたでしょうか。
答:
 17か所ぐらい回ったと思うんですけど、相手候補が何党かというのが非常に分かりづらい選挙だったと思います。
 民進党の方々が希望の党に行かれたり、立憲民主党に行かれたり、あとは、無所属で分かれられたんですけど、明快にその党を背負っているというような選挙戦は実感できなかったわけですね。
 ですから、先ほどの、たくさん勝たせていただいたというのは、自民党がすごくいいよというエールより、むしろ野党の分断によって、自公の安定を取っていただいたということもあるのかなと私は感じました。

力を入れて取組む政策

問:
 日経新聞の秋山です。
 選挙が終わりまして、通常業務モードになりまして、これから政策的にどのようなところを、力点を置いてやっていかれたいのか。今までの質問でも、地方の実情を聞かれたりとかですね、あるいは女性とか、ふるさと納税、様々なテーマがあると思いますけれども、どのような政策について力を入れていきたいと思われますか。
答:
 まずは、安倍内閣でお約束しているのは経済ですよね。幸い今、株価とかは上がっているようですけれども、しっかりと、底堅い経済の安定みたいなのをお見せしていかないといけないかなと。
 実は、今回の少子化対策というのは、私は経済政策だと思っています。若い人たちが教育費で可処分所得を減らして、結果として個人消費が伸びないとするならば、これからはやはり、しっかり国が教育のところは、幼児教育ですけど、担いながら、大いに個人消費を増やしていただけるような、若い人へのエール、経済に寄与していただけるような取組だと思いますし、選挙期間中もアベノミクスの話がありましたけど、成果は十分皆さん分かっているんですが、その先どういうことになっていくのかなと。
 例えば、異次元の金融緩和というのは、私も何度か申し上げているんですけれども、異次元というのは永続性がある話ではなくて、異次元なんですね。瞬間風速的にカンフル剤的のように使う。でも、ずっとそれをやり続けるわけにはいかないでしょうと。
 次にやはり、足下のしっかりした経済をどう作っていくかということを取組んでいかなければいけない。
 そのために、地方が今一番苦労していますから、消費税については総理がしっかりと、予定どおりなさるということで、そこは地方を支える一助になってくるんですけれども、様々なことを考えて総合的に、ばらばらな話ではなくて、経済をしっかりと立て直す中での少子化対策であったり、または、地方の活性化であったりするわけなので、網羅的に取組んでいきたいなと思っています。
 女性の活躍につきましては、いろいろやるべきことはあります。政治分野においても、先ほど10%になったという話ですけれども、(指導的地位に占める女性割合の目標は)30%超えですから、具体的に何ができるかなということも、一応議員提案で出した法律が廃案になってしまったので、そこももう一度、政府の一員ですから、ちょっと立場は変わるんですけれども、それを皆さんにいろんな形で啓発できればいいなと。そういう取組に邁進していければと思っています。

問:
 よろしいでしょうか。はい、ありがとうございました。
答:
 ありがとうございました。

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