総務省トップ > 広報・報道 > 大臣会見・発言等 > 野田総務大臣のフィリピン国営放送局の地上デジタル放送開始式典への出席及びアンダナール広報業務担当大臣、リオ情報通信技術大臣代行並びにコルドバ国家電気通信委員会委員長との会談後ぶら下がり記者会見の概要(平成30年1月10日)

会見発言記事

野田総務大臣のフィリピン国営放送局の地上デジタル放送開始式典への出席及びアンダナール広報業務担当大臣、リオ情報通信技術大臣代行並びにコルドバ国家電気通信委員会委員長との会談後ぶら下がり記者会見の概要

平成30年1月10日

冒頭発言


 皆様、本日はお集まりいただき、ありがとうございます。

【フィリピン国営放送局(PTV)の地上デジタル放送開始式典への出席】

 本日、フィリピン国営放送局(PTV)による地上デジタル放送開始式典において来賓挨拶を行いました。フィリピンは、ASEANで唯一地上デジタル放送日本方式を採用した国です。
 本日、我が国企業がPTVに納入したデジタル送信機によって、マニラ首都圏及び周辺地域で、本格的な地上デジタル放送が開始されることとなり、私がそのスイッチを押してまいりました。
 また、その式典では、フィリピンでの地上デジタル放送開始に向けたこれまでの日本の貢献及び今後の協力について、フィリピン国内にアピールすることができました。

【アンダナール広報業務担当大臣、リオ情報通信技術大臣代行及びコルドバ国家電気通信委員会委員長との会談】

 地上デジタル放送開始式典の後に、アンダナール広報業務担当大臣、リオ情報通信技術大臣代行及びコルドバ国家電気通信委員会委員長との会談を行いました。
 それぞれの会談では、地上デジタル放送及びブロードバンド網といったICTインフラ整備に関する協力を中心に協議を行ったところです。これらは、昨日、ドゥテルテ大統領に提案いたしました「日フィリピンICT総合協力パッケージ」における協力の柱として掲げており、総務省として最重要項目の1つに位置付けています。

(アンダナール広報業務担当大臣との会談)

 アンダナール広報業務担当大臣との会談では、フィリピン国営放送局が、マニラ首都圏及びその周辺地域でデジタル放送を開始するという歴史的な一歩を踏み出したことにお祝い申し上げ、今後も本格移行準備に向けた政策的・技術的支援を継続して実施していくことを表明しました。
 また、地上デジタル放送を活用した緊急警報放送に関する実証実験を着実に実施する旨も表明しました。

(リオ情報通信技術大臣代行との会談)

 リオ情報通信技術大臣代行との会談では、来月に専門家チームを派遣して、「国家ブロードバンド計画」の詳細計画策定に全面的に協力する旨を表明しました。
 また、被災地の通信機能を応急復旧させる「ICT防災ユニット」に関する実証実験を着実に実施する旨も表明したところです。

(コルドバ国家電気通信委員会委員長との会談)

 コルドバ国家電気通信委員会委員長との会談では、これからも地上デジタル放送に関する共同作業部会の開催等を通じて、制度面、技術面の支援をしっかり行っていきたい旨、表明しました。

【フィリピン訪問の総括】

 最後になりますけれども、今回のフィリピン訪問では、ドゥテルテ大統領への表敬やフィリピン政府閣僚との会談により、地上デジタル放送やブロードバンド網整備などICTインフラ整備における日本とフィリピン両国の協力関係をより一層強化することで一致したところです。
 今回の出張は、フィリピンの皆様が、日本の制度や技術に対し、大変高い期待を寄せていることを実感した、とても嬉しい良い機会となりました。
 この期待に応えていくためにも、今回提案した「日フィリピンICT総合協力パッケージ」の迅速かつ着実な実施を通じて、フィリピンの国民生活を豊かにして日本企業の海外展開を後押しすることにつなげてまいりたいと思います。
 詳細は、後程、事務方から説明させていただきます。



質疑応答

日本企業の売り込みの感触

問:
 今回の出張の全体の中で、フィリピン側に対して日本が色々協力するというのが第一義であるかと思いますが、メーカーの売り込みの感触についてお聞かせ願います。
答:
 今回、色々とお目にかかった中で非常に感銘を受けたのが、コルドバ国家電気通信委員会委員長になります。
 実は、コルドバ国家電気通信委員会委員長が、地上デジタル放送の日本方式の採用に向けて、先頭に立って進めていただいたという話を聞きました。
 フィリピンの政権が代わったときに、地上デジタル放送の日本方式の採用について、色々と何故だという話が出たそうです。これは、元々、アロヨ大統領の時に麻生総理大臣との間でその話が決まったけれども、政権が代わったことにより、なぜ日本方式なのかという質問が次々と出る中、100回を超えるプレゼンテーションをした後に、ようやく日本方式採用までいったという非常に嬉しい話を聞きました。その中で、地上デジタル放送日本方式の品質が大変良いとか、また、非常に自然災害が多いというところが、フィリピンと近しいということで共有するものはたくさんあったということを、大変自信を持ってお答えいただきました。これは、日本のメーカーの皆様の励みになると思いますので、お伝えしていきたいと思っております。

フィリピンにおけるブロードバンド構想

問:
 フィリピンにおけるブロードバンドの方は、日本方式ということではなくて世界各国の競争になるのでしょうか。
答:
 まだ具体化されておりません。
 ドゥテルテ大統領と安倍総理は大変緊密な関係にあって、「日フィリピン共同声明」の中の重要項目のICTで、相当日本の技術力を信じてくださっておりますので、これからもフィリピン政府と連絡を密にとることにより、方向性としては、日本と一緒にやっていきたいということだと思いますので、その期待に応えられるよう私達も取組んでいきたいと思います。

ドゥテルテ大統領の印象

問:
 ドゥテルテ大統領は、政治家として個性が強い方ですけれども、人となりとしてどういった印象を受けましたでしょうか。
答:
 私に対しては、とても紳士的で、予定の時間を遙かに超える形になり、私も「日フィリピンICT総合協力パッケージ」の説明を申し上げましたが、ICTに限らず、その倍以上にご本人の話や政治家として歩んできた道なりですとか、多岐にわたるお話をいただけたことが、大変嬉しく、やはり安倍総理との大変親しい間柄ゆえだと思っております。
 大変気さくな人柄で、私に限らず、どなたに対してもフレンドリーであり、オープンにお話いただき、私もその1人となれて大変嬉しく思っております。
 これまでに伝わってくることは、勇猛果敢な話ばかりでしたが、とても優しい紳士であられたと思います。

ページトップへ戻る