総務省トップ > 広報・報道 > 大臣会見・発言等 > 野田総務大臣閣議後記者会見の概要(平成30年4月13日)

会見発言記事

野田総務大臣閣議後記者会見の概要

平成30年4月13日

冒頭発言


 皆さん、お待たせしました。おはようございます。
 私の方からは、今日は報告することはございません。


質疑応答


政治分野における男女共同参画推進法案に対する期待

問:
 よろしくお願いします。昨日、政治分野における男女共同参画推進法案が衆議院を通過しまして、今回、国会で成立の見通しですけども、この法案に関わる大臣としての受け止めと、具体的な取組をお聞かせください。
答:
 率直に、大変うれしいことでありました。起案してから足かけ3年かかったと思います。特に、自民党内で相当反対をされてまいりまして、全会一致を目指している中で、非常に他党にも申し訳ない気持ちの中で取組んできた日々が懐かしく思われます。
 これは、今、マスメディア的には小さな扱いですけれども、きっと、近い将来の日本の政治を大きく変える第一歩になろうと、私は確信しています。
 政治というのはややもすると、男性の仕事という思いがまだ蔓延している中、この法律ができることで、そうじゃないんだと。良い政治、政策を作るためには有権者を代弁する代表者たる議員が、理想的には半々いることが望ましいということで、そういうことに、これからこの法律をもって、啓発活動とか有権者教育が進む中で、有権者が気づき、そして、自分たちの生活を守るため、より良くするため、安心・安全のために、そういう投票行動が自然に導かれることを心から期待しているところです。
 いずれにしても、日本の議会における女性の割合はあまりにも少ない。特に、国会と小さな議会の割合は大変低いということが明らかになっています。それが結果として、政策の歪みに通じてきているということが、徐々に最近、多くの方たちが分かってきてくれているので、それを踏まえて、この法律が参議院でもしっかりと御理解いただいて、速やかに成立させていただいて、明日の日本につながればいいなというふうに思っています。
問:
 関連して、今回成立したとして、理念法ということで実際に増やしていくのはかなり難しいと言われていますけれども、各政党、どのように取組をしたらいいか、期待されることを教えてください。
答:
 理念法というと、わりと軽く見られがちなんですけれども、考え方をお伝えする、新たな考え方をお伝えするという意味では大変大きなインパクトがあると思っています。
 かつて、私が起案した発達障害者支援法という法律がありますが、これも理念でありましたが、世の中に発達障害を抱える特性のある方がいるということを法律でしっかりと定めてお伝えすることで、全国津々浦々サポートするセンターができ、学校、教育現場において、または、いろいろな職場においてもそういう配慮なり、取組が大きく始まったということは、EBPMじゃないですけれども、自分自身が、理念法こそがやはり世の中の流れを変えてくれるものだというふうに固く信じているので、期待をしていきたいと思っています。

海賊版サイト対策の取組み

問:
 先ほど、海賊版サイトへのサイトブロッキングの関係で、関係閣僚会合で緊急対策を決定されたと思います。サイトブロッキングについては通信の秘密を侵害する恐れや、また、今回の3つのサイトの具体名が言われていることから、検閲の禁止に当たるのではないかという声もあるんですけれども、そのあたり、どういうふうに考えていらっしゃるでしょうか。
答:
 今し方、「知的財産戦略本部・犯罪対策閣僚会議」が催されまして、そこで総理から、漫画やアニメなど、違法に掲載した海賊版サイトによる被害が急速に拡大している状況を踏まえて、中長期的な対応も含めた方策を直ちに取りまとめ、可能なものから一刻も早く実施するようにという指示がございました。
 会合ではそれを受けまして、インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策を決定したところです。
 まず、緊急対策は、第一義的には法制度の整備。つまり、そういうものが著作権法の中に入っていないことで抜け道になっているということ。これは原則をしっかりとする。いわゆるコンテンツなりデータというのが日本の国民にとっての大変な財産である。それが収奪されているということはよろしくないわけで、それがあって、ただし、すぐに法律を整備するわけにはいかないというか、毎日、毎日そういう収奪が行われてしまう。権利者の利益が奪われてしまうということを鑑みて、臨時的かつ緊急的な措置ということで、今おっしゃったサイトブロッキングについて、自主的に事業者に取り組んでいただくように整備をしてきたところです。
問:
 これについて、通信の秘密の侵害。
答:
 それについても懸念がありましたので、しっかり精査して、私の方からは、「通信の秘密等にも関するものであることから、これらに悪影響を与えることがないように十分配慮しながら取組む」と、そして、「関係者の御理解をしっかり得ながら進めていくことが大切」というふうに発言をさせていただきました。
 実際にその懸念があったということで、今回、臨時的なブロッキングをするにあたって、今の御指摘の通信の秘密に触るのではないかということだったので、今回の場合は、形式的に侵害する可能性があるけれども、仮にそうだとしても、侵害コンテンツの量、削除や検挙など、ほかの方法による権利の保護が不可能であることなどの事情に照らして、緊急避難、刑法第37条の要件を満たす場合には、違法性が阻却されるものと考えられるというふうに本部の方で方針が報告されております。
問:
 関連して、前回児童ポルノのサイトに対しても同じように緊急避難を適用して、サイトブロッキングを今、適用をやっていらっしゃると思うんですけれども、当時の議論の中でこのような措置というのは、児童ポルノのように取り返しのつかない人格権の侵害が起こっている場合に限定すべきであって、著作権の侵害などについては広げるべきではないというふうに業界団体の方の報告書でも出ていて、総務省の方にもそういうふうな報告書が出ていると思うんですけれども。
答:
 今回は、ですから、新たな国のコンテンツ産業、コンテンツ、今、これからソサエティー5.0とか、様々なものを取組む中で、インターネット上で価値を有しているデータとか、こういうコンテンツについてしっかりと国として支えていく、守っていくという意思表示ということだと私は理解しています。
 違法は許さない、ということだと思います。

加計学園の関連文書を巡る政府の対応

問:
 加計学園の首相案件と書かれた文書を巡る問題に関してなんですけれども、柳瀬さんは記憶にないということで否定していらっしゃいますけれども、会合に出た出席者から、柳瀬さんは、確かに首相案件と言っていたという証言も得られたという報道も相次いでおります。こういったことで、何が本当のことなのかということで、国民から政府に疑いの目も向けられていると思うんですけれども、政府の御一員として、この現状に対してお受け止めと、政府として取り得る対応は何があるかという考えをお聞かせください。
答:
 おっしゃるとおり、今、国民の皆さんは、今のプロセスの中でまだ結果が出ていないから、実際に何が真実かということが明らかにされていないので、不満や、不安や、お怒りや疑いを持っておられることは十分承知しているところです。
 だからこそ、それぞれ関わっていると言われている各省庁の大臣が中心となって、何が真実であるかというのを今、懸命に究明していただいている最中だと思っています。もうしばらく時間が必要なのかなというふうに私は思いますし、必ず、内閣の一員としてもそこをうやむやにはならないように、ちゃんと注視していく覚悟でおります。

問:
 よろしいでしょうか。ありがとうございます。

大臣の動画はこちら(YouTube)別ウィンドウで開きます

ページトップへ戻る