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会見発言記事

野田総務大臣閣議後記者会見の概要

平成30年9月18日

冒頭発言


 おはようございます。
 私の方から1件。

【熊本県小国町、大分県宇佐市及び姫島村出張】

 明日9月19日(水)、熊本県小国町、大分県宇佐市及び姫島村を訪問して、地域活性化施策の取組状況等について視察いたします。
 総務省では、地域おこし協力隊や、地域における再生可能エネルギーを活用した分散型エネルギーシステムの構築など、地域活性化に向けた取組を推進しています。
 私は総務大臣として、全国の現場の声をお伺いするため、これまでも全国様々な地方を訪問してまいりましたが、今回はこういった地域活性化に関する取組について現場の声をお聞きするために、熊本県及び大分県を視察して、それぞれ関係者の方々と意見交換をしてまいります。
 熊本県小国町では、地区の住民が合同会社を立ち上げて、再生可能エネルギーである地熱を活用した発電事業を開始するなど、地域資源を活用した地域振興に取り組んでおり、今回はこの地熱発電所等を視察させていただきます。
 大分県宇佐市では、地域おこし協力隊の方が築100年超の古民家を改修して開業したカフェを訪れ、協力隊の方々と意見交換をさせていただきます。
 同じく大分県の姫島村では、小学校の校舎をリノベーションして整備した「姫島ITアイランドセンター」へサテライトオフィスを進出させた企業の方々と意見交換をさせていただきます。
 いずれにしても地域の資源を活かした地域づくり、地域活性化に向けた取組と伺っていますので、明日の視察を通じ、地方の現状や課題をしっかり把握して、来年度の予算編成はもとより、今後の総務省の施策に活かしていきたいと考えています。
 詳細については、地域力創造グループ地域政策課にお問い合わせください。


 私の方からは、以上です。



質疑応答

北海道胆振東部地震の被災団体に対する財政支援及び人的支援

問:
 幹事社から1問質問させてください。大臣、金曜日に北海道に入りまして、地震の現場をご覧になったと思います。視察も踏まえまして、今後、財政支援や職員派遣の調整など、総務省としてどのように、北海道の被災地を支援していくお考えなのか教えてください。
答:
 まずは、今回の地震によってお亡くなりになられた皆様方に心から哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様方に対し、心からお見舞いを申し上げます。
 14日の視察において、厚真町の避難所では、避難された皆様方のお声を伺ってまいりました。そして、道内及び他県からの応援職員の方々を激励させていただき、厚真町の土砂崩れの現場や札幌市の液状化被害を受けた現場の確認、そして、高橋北海道知事、秋元札幌市長、宮坂厚真町長との面談を行いました。そして、活躍していただいた消防職団員の方々を激励し、関係の皆様方に感謝を申し上げさせていただいたところです。
 短い時間ではありましたけれども、現地の状況を直接拝見し、その復旧・復興には相当の支援が必要であることを実感したところです。
 その際、北海道の知事さんからも財政支援についての要望もいただきましたが、総務省としては、札幌市や厚真町を含む被災団体の当面の資金繰りを円滑にするために、本日、普通交付税の繰上げ交付を実施したところです。
 被災団体の実情をこれから丁寧にお伺いしながら、財政運営に支障が生じないよう、適切に対応してまいります。
 また、厚真町、安平町、むかわ町においては、対口支援団体となった東北ブロック7県から派遣された職員が避難所運営や罹災証明書交付等の支援を行っています。引き続き、北海道や各対口支援団体と連携しながら、3町をしっかり応援してまいります。
 総務大臣として、今後とも被災された皆様方を全力でお支えできるよう取り組んでいきたいと思います。

政府におけるセクシャルハラスメント対応

問:
 大臣が取り組まれてきたセクハラの問題の関係でちょっとお伺いしたいのですが、この春に財務省の方で残念な問題が起きたあとに、大臣の方で政府としての取りまとめを進められたと思います。その取りまとめに際していろいろな対策というのを本格的に進めていかなければならないと思うんですが、改めてになりますが、大臣、いろいろと女性記者の方からヒアリングをした状況を踏まえて、今のメディア等、セクハラを巡る関係についてどのように感じておられるかお聞かせいただけますか。
答:
 何度も申し上げてきたんですけど、セクシュアル・ハラスメントというのは人権侵害になるわけですね。特に女性に対して専ら行われるわけですけれども、私たちが進めている男女共同参画社会の形成を大きく阻害するもので、決してあってはならないことであります。
 何十年、このことについては、各方面、メディアもそう、行政もそう、政治の中でも教育現場でもそう。ずっとセクシュアル・ハラスメントはいけないことだと分かっていたはずなんですけれども、今お話があったような事案が起きてしまいました。
 これがレアなことなのか、それとも氷山の一角なのかというのは大変大きな問題だったので、しっかりとそこはエビデンスを形成しなきゃいけないということで、特に今回はメディアで働く女性と権力を持った側、行政のトップという関係だったので、女性のメディアの方々に非公開でいろいろと真実を語っていただけたことは、本当にありがたい気持ちでいっぱいでした。ご自身の経験とか話されたので、その時を思いだされて大変辛い思いをされている方もお見えになりましたので、申し訳ないことをしたなと思うとともに、そういう勇気を持って話していただいたことに感謝をしたいと思っています。
 結局は氷山の一角である、常態化しているということが明らかになり、ラウンドテーブル等を持つ中で、毅然とこれに対処していかなきゃいけない。国際社会の一員と標榜している中で、他国に比べて非常に取り組みが遅れている結果が出たんだということを、総理以下、私たちは認識したわけです。
 6月12日に「セクシュアル・ハラスメント緊急対策」が決定されました。この時も、法制化という声がずいぶん多かったと思います。ただ、法律をするには、その間ずっと積み上げが必要であって、すぐに対応できないもどかしさもあり、むしろ実効性がある、法律ではないけれども、法律より実効性があり即応できるようなものということで、しっかりとメニューができたと思っています。
 今、総務省もここ少し前にセクシュアル・ハラスメントの幹部の研修が行われたというふうに聞いていましたし、一番問題だったのは、しっかりと学んでいないということだと思います。特に男性の方が。そういうことを積み重ねていただく中で、人間として当たり前の所作、振る舞いができるように、これからも注視していければいいなと思っています。
問:
 関連でもう1件お伺いしたいんですが、その対策の中に盛り込まれていた記者クラブ等の協議の場ということに向けて、いろいろ、それが取材規制に繋がるおそれがあるのではないかとか、様々な論点を示されているわけですが、そもそも大臣がそういった協議の場を設置しようとした狙いということを改めてお伺いしたいとともに、今後の運用方針についてどのようにお考えなのか、その2点をお願いします。
答:
 むしろ逆で、今回メディアの中の女性の働き方を阻害する最悪のセクシュアル・ハラスメントをしっかりと対処していこうということがスタートでしたから、この場というのは、専らここにいる皆様方、とりわけ女性の方たちが、各省毎ですけれども、例えば総務省にあって、女性だということで不当な取扱いがあったりとか、具体的に言うと1対1はお断りしますとか、そういうことがあった時に、きちっと総務省と記者さんが意思疎通を図って、それはやってはならないことだという意思確認する場所であって、私はわざわざこれを設置しなければと思っていたのは、もう既に6月12日のいろいろ厳しい決定が下る相前後、必ずしも行政ではなくて、経済界の重鎮の人たちからも、これから僕の担当は女性を外そうとか、冗談でもそういうことをおっしゃる方たちがいたので、冗談じゃないと。
 そういうことが起きてはならないということで、とりわけ行政が発する情報は、極めて国民生活に重要なものですから、そこで女性が担当することで歪んだり、情報が過小になったりと、そういうことは決してあってはならないという、いわゆる女性記者側の立場に立った上で、こういう場を作っておかなければ、リスクヘッジのためにそういうことをやってしまうことがあっても、ものが言えなくなってしまうのは問題だなと思ったからで、そこはぜひ、今日改めて申し上げるので、役所の側の必要があって作ったわけではなく、むしろ皆さん、南さんは男性ですけど、女性の記者がそういう不利益、不都合にあった時に、ちゃんとものが申せる場所を確保した。それはしっかりと使っていただいて、風通しのよい皆さんの関係を作っていただかなければならないと思います。
 ですから、意思疎通の場というのは、常設、会議の体をしているものではなく、その都度、不都合が発生したり、そういうところで皆さんが必要に応じて意見交換をしていただく場だと、ご理解いただければと思います。ご理解をいただいてない役所もあるやに聞いていますので、今日私ははっきり申し上げたので、これは皆さんの方からそれぞれにお伝えいただければよろしいのではないかと思います。

自由民主党総裁選挙

問:
 自民党総裁選、3日後、20日に投開票されます。先週から、金曜日から演説会とかテレビ討論会とか、論戦が繰り広げられていますけれども、テレビ等で多少ご覧になっていらっしゃいますでしょうか。
答:
 私も仕事があったりしているので、ずっとテレビの前に座って一部始終を視聴するという機会はありませんが、皆さんが発出してくれているニュースや新聞報道によって、その内容については理解しているつもりです。
問:
 では、その上でなんですけど、総裁選の印象と、もう最終盤ですけど、今後期待することみたいなのがあれば。
答:
 それぞれ独立した、そして、ベテランの国会議員ですから、政策の持ち方とか政治のあり方については当然違いがあっていいと思います。
 最終盤に向けて、やはり、未来を託す次世代の若い人たちに対して、具体的にこの国をどう導いていくかというお話をしていただける機会を作っていただきたいなあと。私自身はそうしようと思っていたので、期待をしているところです。


問:
 ほかに何かよろしいでしょうか。では、ありがとうございました。

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