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会見発言記事

武田総務大臣閣議後記者会見の概要

令和2年12月1日

冒頭発言

  おはようございます。

【日本放送協会令和元年度財務諸表及び業務報告書並びに総務大臣の意見等】

  本日の閣議において、NHK関連について、2件の閣議決定を行いました。
  NHKの令和元年度財務諸表などを国会に提出することと、同年度の業務報告書に総務大臣の意見を付して国会へ報告することの2件でございます。
  総務大臣の意見では、受信料の在り方について、コロナ禍における家計の負担軽減の観点から、国民・視聴者の期待に応えられるよう早急なる見直しを行うこと、業務・受信料・ガバナンスの三位一体の改革を進める検討を引き続き実施し、その結果をNHKの次期中期経営計画に反映することなどを求めております。
  詳細は、情報流通行政局放送政策課にお問い合わせください。

労働力調査結果別ウィンドウで開きます

  本日、労働力調査結果を公表いたしました。
  10月の完全失業率は、季節調整値で3.1%と、前月に比べ0.1ポイント上昇し、2か月ぶりの上昇となりました。
  就業者数は6,694万人と、一年前に比べ93万人減少し、7か月連続の減少となりました。
  また、就業者のうち休業者数は170万人と、前月に比べ27万人の減少となりました。
  新型コロナウイルス感染症の影響が引き続き大きく現れており、今後も十分に注視してまいりたいと思います。
  詳細は、統計局労働力人口統計室にお問い合わせください。


【「聴覚障害者等の電話の利用の円滑化に関する法律」の施行等】

  本日、「聴覚障害等による電話の利用の円滑化に関する法律」が施行となります。それにあわせて、電話リレーサービスの具体的な内容を定める「基本方針」を策定いたしました。
  「電話リレーサービス」は、手話通訳者などが手話又は文字と音声を通訳することにより、聴覚や発話に障害のある方に対し、電話による意思疎通を仲介するものであります。
  本法律により、電話提供事業者からの負担金を原資とした交付金が交付されることとなり、公共インフラとしての「電話リレーサービス」が実現をみることになります。
  総務省では、来年度早期のサービス開始に向けて、明日12月2日より来年1月4日まで、この電話リレーサービスを提供する機関及び負担金の徴収と交付金の交付を行う「電話リレーサービス支援機関別ウィンドウで開きます」の申請を受け付けます。
  電話を利用する全ての国民の方々に密接に関係するサービスが実現することを踏まえ、広くご理解いただくための周知広報などを含め、総務省では電話リレーサービスの実現に向け、しっかりと推進してまいります。
  詳細は、総合通信基盤局事業政策課にお問い合わせください。

  本日、私の方からは以上です。

質疑応答

NHK改革

問:
  先日公表されたNHKの令和2年度中間決算について伺います。コロナ禍でも増益を確保しましたが、大臣の受け止めとNHK改革の期待について改めてお伺いします。
答:
  11月24日に公表されたNHK令和2年度中間決算につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が顕著となっておりまして、受信料収入が7年ぶりに減少する一方、事業支出についても、番組制作の縮小等により前年度から238億円減少したことから、事業収支差金については、中間決算として過去最高額である449億円を計上したものと承知をしております。
  NHKにおいては、常に私の方からお願いしていますけれども、国民・視聴者からの受信料で成り立っていることを十分に踏まえ、とりわけこのコロナ禍における家計の負担が重くなっている中、業務の徹底的なスリム化、また、受信料の見直しなど、公共放送として国民・視聴者に対して何ができるかを真摯に検討していただきたいと考えております。

携帯電話の利用料金(1)

問:
  携帯電話料金について伺います。NTTドコモが本体ブランドで大容量プランを中心に料金引下げを検討しているほか、新たなブランドを立ちあげて月20ギガバイトで3,000円前後のプランの導入を検討しているとの報道があります。現時点での大臣の期待と受け止めをお願いいたします。
答:
  それぞれの経営的戦略に基づいた経営判断だと思いますので、個別のコメントは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、いずれにしましても、コロナ禍において家計の負担が重くのしかかっている通信料を何とか皆さんに対して理解を求め、国民の負担を軽減するために努力をしていただきたい、ただそれに尽きると思います。
  国民が、軽減された実感を味わっていただけるような環境を作っていただきたい。このことを切にお願いしたい次第であります。

携帯電話の利用料金(2)

問:
  先日27日金曜日の会見の中で、乗換えの障壁、具体的な金額を示されました。これは中途解約金やMNPの手数利用だと理解していますが、残された課題はありつつも、是正される政策というのは、もう既に走っているものだと思います。これをあえて先般紹介された意図や背景を改めて教えていただけないでしょうか。
答:
  走っている政策だと思いますか。
問:
  MNPの手数料は...。
答:
  それ自体が、ある意味「まやかし」なんです。9,500円の中途解約金をやめるという、これは、2019年の電気通信事業法の改正以前の方には、この負担は軽減されてないんです。それ以降の新規契約の人しか適用されないんです。それ以前に契約した人は何の特典もないんです。そんなのって、あり得ますか。
問:
  その点は、課題として当時残されていたと。
答:
  それを全然どこの会社も言わないじゃないですか。本当の実態を隠して、表のきれい事ばかりで国民を欺いているじゃないですか。
問:
  残された課題に早く着手したいということで
答:
  もちろん、そこのところをきちっとやって初めて、こうした制度改革に踏み切ったと言えると思うんです。ほとんどの方がその恩恵にあずかれない制度は、全く改革にはなってないと私は考えています。

携帯電話の利用料金(3)

問:
  携帯料金引下げについて教えていただきたいのですが、競争政策の結果というよりも、大臣が求められているのは、公共性や社会への還元というところを唱えて事業者の努力を求められていると思うのですが、制度が伴わない料金引下げは、結果的に、短期的にはユーザーにとってはすごく魅力的でも、中長期的に見ると、例えば、MVNOや新規参入の楽天モバイルにとっては非常に影響が大きいと思えるんですが、結果、大手3社の寡占化をまた後押ししかねない懸念もあるんですけれども、このあたりの考え方、改めて整理して教えていただけないでしょうか。
答:
  大手3社の寡占化を後押しするわけがないじゃないですか。この異常な状況を正常化するために、正常な環境を作ろうと我々努力しているんです。これをやったらMVNOの皆さん方が犠牲になるのではないかと。とんでもないです。すべての移行というか、乗換えのハードルを取っ払うように我々努力しているのですから。その一番恩恵を被るのはMVNOの皆さんなんです。一番の恩恵はそこにくると思いますよ。ですから、それによって初めて公正な市場競争が生まれる。
私は政治や行政の力で値段を上げ下げすることは適切ではないと思う。我々はとにかく、当たり前の競争原理が働く市場を作る環境をいかにして作るか。そのことをずっと訴え続けたわけであって、そのためには、乗換えの、国民にわかりにくい、目に見えない障害を取っ払うことが、一番その近道だと判断しているわけですから、MVNOの皆さんにとっては一番恩恵にあずかる道だと確信をいたしております。

特別自治市

問:
  大都市制度についてお伺いします。指定都市市長会が道府県から政令市に権限委譲する特別自治市の実現を訴えていますが、大臣の受け止めをお願いします。
答:
  地方自治、地方団体は、自主自立、それぞれの価値観に応じ、目的に応じ、それぞれの判断によって目指すべきものは記されると思うんですけれども、先般、林横浜市長、久元神戸市長、両市長がお見えになってその話を聞きました。
  大都市制度の在り方については、「特別市(仮称)」に関するこれまでの検討経緯も踏まえながら、私としては慎重に検討すべきものだと位置付けております。

携帯電話の利用料金(4)

問:
  先ほど、総理とも携帯料金の話をされたようにお聞きしているのですが。
答:
  総務行政全般について話しました。
問:
  料金引下げの件についてもお話しされた...。
答:
  もちろん今後の進め方について、我々としてはこういう方針で臨んでいきたいということは報告いたしました。
問:
  総理からはどのようなお話が。
答:
  国民のために、コロナ禍における重要な政策ですから、しっかりと結論を出してくれということで承ってまいりました。

問:
  ありがとうございました。
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