総務省は、テレビジョン放送による視聴覚障害者や高齢者に配慮した字幕放送等の普及促進に取り組んでいます。その一環として、平成28年度の字幕放送、解説放送及び手話放送の実績を取りまとめましたので公表します。
平成28年度における字幕放送等の実績の概要は、以下のとおりです。(注1)(注2)
(注1)マルチ編成を行っている場合には、放送時間は、チャンネルごとの放送時間を合計したもの。
(注2)各放送事業者における個別の実績については、別表2〜4参照。
【 字幕放送 】
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「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針」の普及目標の対象となる放送番組における字幕番組の割合(注3) |
総放送時間に占める字幕
放送時間の割合
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NHK(総合) |
97.4% [+3.6ポイント] |
84.4% [+3.8ポイント] |
NHK(教育) |
83.6% [+3.5ポイント] |
72.7% [+3.5ポイント] |
在京キー5局(注4) |
99.5% [+0.5ポイント] |
59.5% [+1.6ポイント] |
在阪準キー4局(注5) |
98.6% [+1.6ポイント] |
56.3% [+1.8ポイント] |
在名広域4局(注6) |
95.2% [+0.7ポイント] |
51.6% [+1.2ポイント] |
全国の系列ローカル局(在阪準キー4局及び在名広域4局を除く101社) |
78.0% [+1.2ポイント] |
46.3% [+1.5ポイント] |
上記以外のローカル局 (13社)
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19.0% [+1.1ポイント] |
11.9% [+0.5ポイント] |
※ [ ]は対前年度比
(注3) 2週間のサンプル週(平成28年5月30日(月)〜6月5日(日)及び11月28日(月)〜12月4日(日))
における調査。
普及目標の対象となる放送番組とは、7時から24時までの間に放送される番組のうち、次に掲げる放送番組
を除く全ての放送番組をいう。
・ 技術的に字幕を付すことができない放送番組(例 現在のところ、複数人が同時に会話を行う生放送番組)
・ 外国語の番組
・ 大部分が器楽演奏の音楽番組
・ 権利処理上の理由等により字幕を付すことができない放送番組
(注4) 在京キー5局:日本テレビ放送網(株)、(株)TBSテレビ、(株)テレビ朝日、(株)フジテレビジョン、(株)テレビ東京
(注5) 在阪準キー4局:(株)毎日放送、朝日放送(株)、讀賣テレビ放送(株)、関西テレビ放送(株)
(注6) 在名広域4局:(株)CBCテレビ、東海テレビ放送(株)、名古屋テレビ放送(株)、中京テレビ放送(株)
【 解説放送 】
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「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針」の普及目標の対象となる放送番組における解説番組の割合(注7) |
総放送時間に占める解説
放送時間の割合
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NHK(総合) |
12.7% [+0.9ポイント] |
11.4% [+1.3ポイント] |
NHK(教育) |
17.9% [+0.9ポイント] |
15.3% [+0.8ポイント] |
在京キー5局 |
11.7% [+3.3ポイント] |
4.0% [+1.1ポイント] |
在阪準キー4局 |
9.6% [+2.0ポイント] |
3.4% [+0.7ポイント] |
在名広域4局 |
7.8% [+1.6ポイント] |
2.8% [+0.7ポイント] |
全国の系列ローカル局(在阪準キー4局及び在名広域4局を除く101社) |
5.5% [+1.0ポイント] |
2.5% [+0.4ポイント] |
上記以外のローカル局 (13社) |
0.3% [±0.0ポイント] |
0.2% [+0.1ポイント] |
※ [ ]は対前年度比
(注7) 普及目標の対象となる放送番組とは、7時から24時までの間に放送される番組のうち、権利処理上の理由
等により解説を付すことができない放送番組を除く全ての放送番組としている。
なお「権利処理上の理由等により解説を付すことができない放送番組」とは次に掲げる放送番組である。
・ 権利処理上の理由により解説を付すことができない放送番組
・ 2か国語放送や副音声など2以上の音声を使用している放送番組
・ 5.1chサラウンド放送番組
・ 主音声に付与する隙間のない放送番組
【 手話放送 】
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総放送時間に占める手話放送時間の割合 |
NHK(総合) |
0.2% [+0.1ポイント] |
NHK(教育) |
2.7% [+0.1ポイント] |
在京キー5局 |
0.1% [±0.0ポイント] |
在阪準キー4局 |
0.1% [±0.0ポイント] |
在名広域4局 |
0.1% [±0.0ポイント] |
全国の系列ローカル局(在阪準キー4局及び在名広域4局を除く101社) |
0.1% [±0.0ポイント] |
上記以外のローカル局 (13社) |
0.6% [±0.0ポイント] |
※ [ ]は対前年度比
【 大規模災害等緊急時放送への字幕付与等の取組状況 】
(1) 大規模災害等緊急時放送での生放送番組への字幕付与
〇 大規模災害等緊急時放送で生放送番組に字幕を付与できる体制を整備している放送事業者
<NHK、在京キー局5社、在阪準キー局4社、ローカル局1社の計11社>
・ 一部の放送事業者では「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針」の普及目標対象時間帯(7:00〜24:00)
全時間帯で、常時生放送字幕付与専門スタッフがスタンバイして、生放送番組への字幕付与が原則可能
<NHK、在京キー局1社>
・ 他の9社は、普及目標対象時間帯(7:00〜24:00)を中心に、通常時に生放送番組に字幕を付与している時間帯
で対応が可能
・ 対応可能時間帯以外で災害が発生した場合は、
- 帰宅した自社要員を招集
- 外部事業者に要員の派遣を依頼
- 外部の専門入力事業者に依頼
することにより、発災後1時間〜6時間程度で準備ができ次第字幕付与可能
〇 全国の系列ローカル局では、系列局による大規模災害等緊急時放送をネット受けして、字幕放送を行うケース
がある。
(2) 緊急地震速報の音声による伝達状況
〇 緊急地震速報を送出する際、チャイム音とともに「緊急地震速報です。強い揺れに警戒してください。」などと
自動音声のアナウンスを実施
<NHK、在京キー局5社、在阪準キー局4社、ローカル局21社の計31社>
〇 ニュース番組等、アナウンサーが出演している生放送番組であれば、アナウンサー等が速報内容を読み上げ
<NHK、民放局全局>