報道資料
平成28年3月30日
フィリピン共和国における移動式ICTユニットに関するITUとの共同プロジェクトの実施結果の公表
総務省は、国際電気通信連合(ITU)及びフィリピン科学技術省と協力して、フィリピン共和国において、災害時に通信を迅速に応急復旧させることが可能な移動式の通信設備(移動式ICTユニット)を用いた実証実験を実施し、その結果を取りまとめましたので、公表します。
1 趣旨
総務省は、平成26年12月から、ITU及びフィリピン科学技術省と協力して、大規模な台風被害を受けたフィリピン・セブ島において、災害対策用の移動式ICTユニット(※1)を用いた実証実験を行う共同プロジェクトを実施してきました(※2)。
本ユニットには、車載型やアタッシュケース型等があり、容易に被災地へ搬入することができるため、既存の通信設備が被災して使えない状況であっても、迅速に通信環境を構築し、通話やインターネットを利用することが可能となります。
実証実験では、セブ島サンレミジオ市の市庁舎等に本ユニットを設置してWi-Fiネットワークを構築し、災害対策本部と避難所においてスマートフォンを利用した通話やデータ通信(写真や動画等のファイル共有等)に関する機能検証や有効性の確認等を行いました。また、同市の職員や住民向けに平時から本ユニットを活用するための技術トレーニングや災害等に備えた訓練を行うなど、現地の防災体制整備にも貢献することができました。今般、これらの実施結果を取りまとめましたので、公表します。
今後は、本実証実験の成果を国内外へ発信しながら移動式ICTユニットの導入・普及に向けた活動を推進するとともに、ITU等の国際機関とも連携して、フィリピンをはじめ自然災害を課題とする諸外国への貢献につながる取組を進めてまいります。
(※1)移動式ICTユニット((英語名)MDRU:Movable and Deployable ICT Resource Unit)とは、東日本大震災での教訓を
踏まえて、平成23年度から総務省が日本電信電話株式会社(NTT)等に委託して研究開発を行った、災害時に被
災地へ搬入して通信を迅速に応急復旧させることが可能な通信設備。車載型、アタッシュケース型等の小型化に
対応。
(※2)平成26年5月にITU、総務省、フィリピン科学技術省の3者で協力合意文書を締結し、同年12月から平成28年3月ま
で、ITUとの共同プロジェクトとして、フィリピン・セブ島で移動式ICTユニットを用いた実証実験を実施。
2 公表資料
3 参考(関連報道資料)
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