電波の異常伝搬による受信障害

 電波の異常伝搬による受信障害は、大きく分けて以下の2種類に区分けられ、どちらの障害も春から夏にかけて稀に発生します。

  1. スポラディックE層
     国内又は近隣諸国の電波がスポラディックE層という地上約100kmに形成される電離層に、送信所からの電波が反射して遠方まで到達するため、ご家庭のテレビに混信し画面が乱れるものです。
     なお、この障害は主にVHF帯の1チャンネルから3チャンネルに障害が発生する場合がほとんどです。

    スポラディックE層による障害


  2. フェージング(ラジオダクト)によるもの
     フェージングによるものは、テレビの送信所から受信点までの距離が比較的大きい場合に、電波が伝搬する通路又は通路上の大気の媒質が気象条件などにより変動することによって、受信電波の強さが変化し、安定して放送波の受信ができなくなる現象です。
     また、フェージングの一種として、気温や水蒸気の量により大気中の電波の屈折率が大きくなり、地表面(海面)との反射を繰り返すことにより、通常では届かない遠方へ電波が届くようになる事象をラジオダクトと呼びますが、このダクトにより運ばれた電波がご家庭のテレビに混信して受信障害が発生します。
     
    通常時の電波の伝わり方
    ダクト発生時の電波の伝わり方
  • 受信障害の特徴
     症状は、デジタル放送では、混信によるブロックノイズの発生などの障害がほとんどです。
     障害発生時間は、短いときも長いときもあり、時間の経過とともに比較的に穏やかに変化しますが、数時間以内に消滅することがほとんどです。
     電気雑音や受信ブースターの不具合などによる受信障害は、ご近所などごく限られた範囲に発生しますが、異常伝搬による障害は比較的広範囲に発生します。

     中継局経由で放送を受信している場合、中継局が受信する電波に障害を受けると、その中継局から送信される電波の信号(画像、音声、デジタル信号)そのものが乱れますので、中継局の電波を受信しているすべての世帯で受信障害を受けることになります。

  • 対策
     異常伝搬による障害は、自然現象によるものですので、これといった対策の方法はありません。
     アンテナに指向特性の鋭いものを使用することや他に受信可能な中継局がある場合は、その中継局を受信できるようにアンテナを調整することにより、障害を軽減することができる場合があります。

お問い合わせ先 総務省信越総合通信局 情報通信部 放送課 受信障害対策官
電話 026−234−9991

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