地上デジタルテレビ放送は、従来のアナログ方式と比べて、より高品質な(ゴーストや雑音のない)映像と音声を受信することができる新たな放送です。
現代の生活のなかで最も身近な「テレビ」もデジタル化によって、今までにない豊かで便利な新しい世界を実現します。
地上アナログテレビ放送では、受信者に届くまでに、雑音で映像音声が劣化したり、高い建物などの影響で反射によるゴーストが起こることがありますが、地上デジタルテレビ放送では、ゴーストはなく、高品質の映像・音声が届けられます。
今までの地上アナログテレビ放送1チャンネル分の電波でデジタルハイビジョン放送することが出来ます。ハイビジョン映像は16:9のワイド画面、走査線の数が1080本、また、CDなみの高音質でまるでその場にいるかのような臨場感と迫力を楽しめます。
地上デジタルテレビ放送では、デジタルハイビジョン放送1チャンネル分で、現行の地上アナログテレビ放送と同等の標準画質の2〜3番組を同時に放送することができます。
これにより、例えばスポーツ中継の延長時などに、メインチャンネルで時間通りドラマを放送しながら、サブチャンネルでスポーツ中継を引き続き楽しむことができます。
字幕放送とは、セリフやコメントを文字テロップで表示するサービスです。地上アナログテレビ放送の場合は、特別なアダプターが必要でしたが、地上デジタルテレビ放送では、受信機の標準機能として字幕放送を楽しむことができます。
また、番組によっては生放送も字幕付きで楽しむことができます。
ドラマなどの筋書きを音声で紹介する解説放送を楽しむことができます。
受信機器によってはアナウンサーの声をゆっくりしたスピードで聞くことができる話速変換装置を内蔵した地上デジタルテレビが登場しています。
データ放送はリモコンボタンを押すだけで、ニュース、気象情報や交通情報など、暮らしに役立つ便利な情報を見たいときにいつでも見ることができるサービスです。
また、番組内容と連動しているデータ放送が行われている場合もあります。例えばドラマなら、番組を見ながら、あらすじや登場人物を確認したり、スポーツなら、試合経過や選手紹介などを見ることができます。
双方向機能は受信機器に(※)電話回線やインターネット回線をつなぐことにより、テレビ局と双方向に情報のやりとりができるようになる機能です。
リモコンの操作で視聴者参加型の番組、例えばクイズやリクエスト番組などに参加できるようになります。
※別途、通話料が必要となる場合があります。
EPGとは「Electronic Program Guide」という電子番組表のことです。リモコンのボタンを押すだけで、テレビ画面にその日から1週間先までの番組表が表示されます。放送時間や出演者など、番組内容の表示や知りたい情報の検索、番組予約を行うことができます。
また、番組の視聴予約や録画予約も簡単に行うことができ、放送時刻の変更があっても対応します。
地上デジタルテレビ放送の音声はCD並みの高音質です。特に5.1chサラウンド放送では、6個の専用のアンプとスピーカーで臨場感のある音声が楽しめます。
なお、対応番組については、電子番組表(EPG)や新聞のテレビ欄などでご確認いただけます。
携帯・移動体向けのサービス(通称:ワンセグ)により、携帯電話のほか、車載テレビ、パソコンなどで乱れの少ない映像が受信できるため、外出先でも地上デジタルテレビ放送が楽しめるようになります。
特に緊急災害時には、電話が混み合ってつながらない状況でも、避難経路や安否情報などを受信できるため、重要な情報端末となります。
地上デジタルテレビ放送により、介護サービスの申込みや各種公共施設の予約などが、テレビを通じて行えるようになり、家にいながら各種行政サービスの手続きを済ませることが可能となります。
サーバ型放送ホームサーバと組み合わせて、あらかじめ希望する番組などを指定し、蓄積しておくことで、見たいときにいつでも見ることができるサービスも検討されています。