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「電波の安全性に関する説明会in米沢」を開催

平成26年11月18日

 東北総合通信局(局長:竹内 芳明)は、11月6日(木)、米沢市において、東北情報通信懇談会等との共催により「電波の安全性に関する説明会in米沢」を開催しました。

 この説明会は、携帯電話の普及をはじめとして、電波の利用が身近になっている中、電波が人体や医療機器などに与える影響などについて、一般の方を対象に電波に関する正しい知識を提供し、電波の安全性について正しく理解していただくことを目的として、平成16年度から全国で開催しています。今回の説明会は、東北6県では通算16回目の開催となり、95名の参加がありました。

 最初に、「電波の安全性に関する総務省の取り組み」と題して、東北総合通信局電波監理部長の小林詔から講演を行いました。  講演では、電波が人体に好ましくない影響を及ぼさない安全な状況を確保するため基本的な考え方及びそれに基づく基準値などを電波防護指針により示していること、この指針に定める基準値を超える場所には一般の人々が容易に出入りできないよう、柵などの安全施設の設置等を電波法令により義務付けていること、今日まで携帯電話使用を原因とするいかなる健康影響も立証されていないが、科学的な検証を積み重ねることが必要であること等の説明を行いました。また、だれもが安心して安全に電波を利用できる環境を確保するための総務省の取り組みとして、「指針の制定・制度化」のほか「国際的な連携・協力」、「調査研究」、「情報の提供」について紹介しました。

 続いて、「電波の性質と安全性」と題して、北海道大学大学院の野島俊雄特任教授から講演をいただきました。 講演では、電波の基本的性質のほか、「電波」と「電離放射線」の生体作用の違いや、他に発がん性が指摘されているものとのハザード分類比較、携帯電話の電波による発がん性に関する実験調査が様々な観点から行われていることなどについて説明がありました。 また、電車やエレベータ内での携帯電話に関する電磁環境の研究例や、植込み型心臓ペースメーカーなどの医療機器について、機器のどの部分に影響が生じる可能性があるのかといったことや、安全距離指針(注)の具体的な説明などもあり、参加した病院関係者の方からも「自分が具体的に説明できるくらいよく理解できた」といった声がありました。

北海道大学大学院 野島特任教授

北海道大学大学院 野島特任教授

質疑応答の様子

質疑応答の様子

 東北総合通信局では、安全で安心な電波利用環境を確保し、電波の安全性に関する情報を提供するため、今後も説明会を開催してまいります。



(注)植込み型医療機器から携帯電話を15cm以上離す
 これは、実測調査による植込み型医療機器への最大の影響発生距離が3cmだったのに対し、国際規格との整合性を考慮して15cmの推奨離隔距離を設定しているため、結果的に5倍の安全率に等しいマージンが設定されています。

連絡先

 東北総合通信局
 電波監理部 電波利用環境課
 TEL 022-221-0676

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