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「ICT地域活性化促進セミナーin山形」を開催

平成29年3月30日

会場全景

 東北総合通信局(局長:岡野 直樹)は、3月8日(水)、山形市において、山形県、山形県デジタルコンテンツ協議会、東北情報通信懇談会、東北電気通信協力会との共催により「ICT地域活性化促進セミナーin山形」を開催しました。自治体職員や観光、ICT関連企業等から約100名の参加を頂きました。

山形県デジタルコンテンツ協議会 清野会長

【山形県デジタルコンテンツ協議会 清野会長】

東北総合通信局 岡野局長

【東北総合通信局 岡野局長】

 開会にあたり、主催者である山形県デジタルコンテンツ協議会の清野会長から「本日は蔵王温泉地区で行ったフリーWi-Fi(無料公衆無線LAN)面的整備実証実験の成果を報告し、先進事例を学びながらビッグデータを活用した新たな観光資源の開発やニーズの把握による誘客策を考えていきたい。」、東北総合通信局の岡野局長から「人口減少や東京一極集中といった地域課題を、地域のポテンシャルを活かして解決することが重要であり、課題解決にあたり縦の糸(各分野の主要なプレイヤーが主体的に行動を起こす)、横の糸(官民連携・自治体間の連携)、斜めの糸(分野横断的に多様なステークホルダーが地域一丸となった連携体制を構築)の総合的な推進体制により推進する。」旨挨拶を述べた後、4名の講師から講演を頂きました。

山形県デジタルコンテンツ協議会・山形県Wi-Fi利活用研究委員会 小林委員長

【山形県デジタルコンテンツ協議会・
山形県Wi-Fi利活用研究委員会 小林委員長】

 はじめに、山形県デジタルコンテンツ協議会山形県Wi-Fi利活用研究委員会の小林委員長からは、「山形県Wi-Fi利活用研究実証実験の成果」と題して、外国人観光客に日本滞在中で不便だったものの第1位はフリーWi-Fiに関するもので、認証の煩雑さから乗換案内等のアプリをすぐに使えなかった等の事例が紹介され、この認証作業のワンストップ化等を検証するため蔵王温泉で実施した実証実験の成果が報告され、併せて得られたデータ(人気スポット・周遊ルートの地図表示、国別アクセス数や滞在時間等)を分析し、誘客につなげていきたい旨の講演を頂きました。

東北観光推進機構 佐藤副本部長

【東北観光推進機構 佐藤副本部長】

 次に、東北観光推進機構の佐藤副本部長から「東北地域のインバウンド拡大に向けた取組み」と題して、機構の進める「オール東北」の取り組みとして、知事によるトップセールスや旅行会社の招聘、東北観光のデジタルコンテンツ(YouTubeで約900万ビュー)、及び広域観光周遊ルート形成を行っていることが報告されました。蔵王キツネ村(宮城県白石市)が外国人観光客で賑わっているがこれは動物の画像をSNSにアップする人が多いためであり、山の中でもフリーWi-Fiがあることで人を呼べることを証明していると強調されました。機構では重点的にアクセスポイントを進める第一期、利便性向上に向けた認証一元化の第二期に分け、関係者と調整を行っていきたい旨の講演を頂きました。

豊岡市大交流課 谷口課長補佐

【豊岡市大交流課 谷口課長補佐】

 次に、兵庫県豊岡市役所大交流課の谷口課長補佐からは「ビッグデータとインバウンド誘客」と題して、「温泉街がひとつの旅館」(共存共栄の精神)というコンセプトで誘客に努めてきた結果、城崎温泉に外国人観光客が急増している。インバウンド誘客を図るためには、従来の勘と経験頼みで場当たりの施策「KKO」(勘・経験・思い込み)から、科学的・客観的戦略に基づく施策「DDD」(データ・デジタルマーケディング・デザイン)に転換することが重要で、誰に何を伝えれば良いかを意識することの重要性が数字として表れていると説明がありました。Wi-Fiにより得られたビッグデータの分析についても仮説を立て、データを取り、PDCAサイクルに沿って取り組む事が重要である旨強調されました。どの地域から豊岡市に入ってくるのか(入ってくる2時間前にはどこにいたのか等)、日帰りユーザーと宿泊ユーザー、旅慣れた人と慣れていない人で行動の違いはあるか等、地元でしか設定出来ない「分析項目」をいかに設定するかがカギであるが、まだ結果がぼんやり見えてきただけであり、仮説の立て方等について模索中である旨の講演を頂きました。

公衆無線LAN認証管理機構 佐々木理事

【公衆無線LAN認証管理機構 佐々木理事】

 最後に一般社団法人公衆無線LAN認証管理機構(Wi-Cert)の佐々木理事からは「公共公衆無線LANにおける利用開始手続き簡素化・一元化の取組み」と題して、Wi-Fi事業者間で連携を行う際の技術仕様(Web API)や業務フロー等の管理を行っている組織であること、技術方式の選定にあたってはエリアオーナーの過度な負担とならないよう努めていること等について講演を頂きました。

 会場では「蔵王温泉での実証実験アプリ」を紹介する展示や、Wi-Fi整備に関する相談コーナーも設けられました。

相談コーナー
アプリコーナー

東北総合通信局では今後ともセミナーを開催し、地域活性化につながるICT/IoTの活用事例を紹介してまいります。

連絡先

 東北総合通信局
 情報通信部 情報通信振興課
 TEL 022-221-3655

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