生体認証とは、身体的または行動的特徴を用いて個人を認証するものです。
生体認証に用いられる身体的な特徴として、指紋、顔、静脈、虹彩(瞳孔周辺の渦巻き状の文様)などが、行動的特徴として、声紋(音声)、署名(手書きのサイン)などがあります。
生体認証は、広く個人認証として用いられているパスワードによる認証やICカードによる認証と比較して、パスワードの記憶やICカードの管理が不要なため利便性が高く、また、記憶忘れや紛失によるトラブルもないという長所があります。
その一方で、生体認証の種類によっては、以下の課題があります。
- 安定性の課題(人の成長、老化等による身体的特徴の変化によって、認証が正しく行われない等)
- 秘匿性の課題(サイン等の行動的特徴を盗み見られて成りすまされる等)
- 識別性能の課題(双子等身体的特徴が似ている人を誤認識する等)
- 認証情報の変更の課題(パスワードやICカードと異なり身体的特徴は、意図的に変更できない等)
なお、これらの課題に対策を施した製品も出てきています。
(2011年10月作成)
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