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第43回 政策評価・独立行政法人評価委員会議事録
日時 平成19年11月12日(月)10時00分から10時21分
場所 総務省第1特別会議室
出席者
(委員)
大橋洋治委員長、金本良嗣政策評価分科会長、新村保子、樫谷隆夫、森泉陽子の各委員
小峰隆夫、佐藤主光、高木勇三、高橋伸子、田中常雅、谷藤悦史、八丁地隆、吉野直行、梶川融の各臨時委員
大竹文雄、木村陽子の各専門委員
(総務省)
増田総務大臣
(事務局)
関行政評価局長、伊藤大臣官房審議官、新井大臣官房審議官、若生総務課長、吉開政策評価官、松本(敦)評価監視官、吉田政策評価審議室長
議題
○
政策評価の重要対象分野の選定等について
配付資料(PDF)
資料1
経済財政改革の基本方針2007(抄)
資料2
政策評価の重要対象分野の選定等について(諮問)
資料3
政策評価の重要対象分野の選定等について(答申)(案)
会議経過
○ 大橋委員長
おはようございます。これより、第
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回政策評価・独立行政法人評価委員会を開催いたします。本日は公務ご多忙のところ、増田総務大臣にご出席いただいておりますので、ごあいさつをいただきたいと思います。増田大臣、よろしくお願いいたします。
○ 増田大臣
皆様、おはようございます。総務大臣の増田でございます。実は、この委員会に出席するのは初めてでございまして、日頃から大橋委員長をはじめ、皆様方に大変お世話になっております。まず感謝を申し上げたいと思います。
この政策評価制度でございますが、導入されて既に6年を経過しております。各省庁にも定着している制度でございますが、これもひとえに皆様方のさまざまな面でのご指導のたまものと考えております。こうした評価を行うこと自体は、政府部内で定着し、また、その結果を予算要求に反映させるということで動いているわけでございます。
しかし、この政策評価をより一層充実させる、その機能を強化させるためには、特に重要な政策分野、重要な事項を抽出して、より実効性の高い評価を機動的に行っていく、その評価の項目と、適切なタイミングがより重要になるのではないかと考えております。そういう問題意識で、今年のいわゆる骨太方針、「経済財政改革の基本方針
2007
」の中でも、政策評価の重要対象分野の選定等について、この委員会の調査審議を踏まえて、総務大臣から経済財政諮問会議に意見を述べることとされたわけでございます。こういうことによって、関係府省はより緊張感を持って評価作業に臨んでいただきたい、こういうことでございます。
したがいまして、本日のこの委員会におきまして重要対象分野の選定等について、私から当委員会に諮問をさせていただきたいと思っており、よろしくご審議の上、答申をいただきますようにお願い申し上げたいと思います。
なお、あわせましてお願い申し上げますけれども、独立行政法人について、今、見直し作業が進められております。全体で
101
ございますが、この中で
35
法人の見直しにつきましては、こちらの委員会にお願いしているところでございまして、中期目標期間終了時の見直しについての検討作業が今、行われているわけでございます。最終段階に入っているかと思いますが、引き続き、大橋委員長をはじめ、委員の皆様方にご尽力を賜りますようにお願い申し上げたいと思います。
冒頭に当たりまして、一言皆様方にごあいさつとお願い方々申し上げさせていただきました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○ 大橋委員長
ありがとうございました。
引き続き、増田大臣より諮問がございます。
○ 増田大臣
それでは、諮問させていただきたいと思います。
政策評価の重要対象分野の選定等について、「経済財政改革の基本方針
2007
」を踏まえ、政策評価・独立行政法人評価委員会の意見を求める。
よろしくお願いいたします。
(諮問文手交)
○ 大橋委員長
ありがとうございました。
それでは、ただ今の増田大臣からの諮問を受けまして、「政策評価の重要対象分野の選定等について」の審議に移りたいと思います。
なお、増田大臣におかれましては、公務のご都合により、ここでご退席になります。どうもありがとうございました。
(増田大臣退席)
○ 大橋委員長
それでは、議事に入ります。
まず、「政策評価の重要対象分野の選定等について」に関しましては、これまで政策評価分科会において審議を重ねてまいりました。そこで、審議に入る前に、金本分科会長から一言ご発言をお願いいたします。
○ 金本分科会長
それでは、ご指名でございますので申し上げます。
政策評価の重要対象分野の選定等につきましては、今年6月に閣議決定されました「経済財政改革の基本方針
2007
」を踏まえて、政策評価分科会及び分科会の下に設けたワーキング・グループにおいて検討を行ってまいりました。かなりの回数を重ねてきたものでございます。この後、事務局から説明がございます「政策評価の重要対象分野の選定等について」(答申)(案)につきましては、去る
11
月8日の政策評価分科会における議論を踏まえて、最終的に分科会において取りまとめたものでございます。
以上、ご審議をよろしくお願いします。
○ 大橋委員長
ありがとうございました。
それでは、事務局より、「政策評価の重要対象分野の選定等について」、資料に沿って説明をお願いいたします。
○ 吉開政策評価官
それでは、資料3をごらんください。
本年1月
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日の経済財政諮問会議におきまして、当時、政独委の委員長でもありました丹羽議員から、政策評価の重要な対象分野については、各省庁が決めるのではなく、諮問会議で総務大臣の具申に基づいて決定していくべきであるというご指摘がございました。これを踏まえて、委員会及び政策評価分科会におきまして、政策評価の機能の発揮に向けた取組につきまして、これまで精力的にご議論いただいてきたところであります。
委員会及び分科会におけるご議論の成果といたしまして、5月には菅前大臣から政策評価の機能発揮のための具体案を諮問会議に報告していただきまして、その内容が6月に閣議決定されました「経済財政改革の基本方針
2007
」に盛り込まれたところでございます。この「基本方針
2007
」では、総務大臣は各府省の評価の実施状況に関する政独委の調査審議を踏まえ、毎年末、経済財政諮問会議に重要対象分野の選定等について意見を述べるとされましたので、9月以降、金本分科会長に座長をお願いいたしまして、政策評価分科会の5人のメンバーからなりますワーキング・グループを開きまして、集中的にご議論いただいてきたところでございます。
分科会におきましては、ワーキング・グループでの議論を踏まえて、総務大臣への答申案についてご議論いただきまして、
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月8日の分科会の議論を経て取りまとめが行われました。その内容を便宜、私からご紹介申し上げたいと思います。
この答申案は総論部分と別添の各論部分からなっておりますが、まず、総論部分では1といたしまして、これまでの検討の経緯を述べております。
それから、「2 政策評価の重要対象分野の選定等の目的」といたしまして、「基本方針
2007
」に盛り込まれましたように、諮問会議と総務省・各府省の政策評価に関する連携の強化を図って国の政策に適切に反映していくということを述べております。
「3 重要対象分野の選定の考え方」でございますけれども、ここでは選定の基準を述べております。すなわち、1)政策の重要性、2)評価を行うことの意義を考慮いたしまして、内閣としての重要政策のうち、政策評価というツールを用いて分析、評価することが有効なものという視点でピックアップしております。
「4 重要対象分野に関する評価のねらい・視点」といたしまして、3点を挙げております。1)はいわば目標管理型の評価と言うことができるかと思います。2)は継続的に実施されている施策について、効果を検証するタイプの評価でございます。3)は新規施策等につきまして、事後検証が可能となるような枠組みの設定を求めるものと言うことができると思います。
最後に、「5 今後の在り方」といたしまして、政独委としても、各府省における的確な取組等を期待・注視して、今回のこの取組が効果的・効率的に推進されるよう、引き続き調査審議を進めていくという旨を述べております。
続きまして、別添といたしまして、各論部分をご説明申し上げたいと思います。
なお、総務大臣から諮問会議に意見具申をこれからしていただくわけでございますが、その際には、この各論部分を中心に行うことを想定しております。
まず、1の少子化社会対策関連でございますけれども、少子化社会対策そのものは極めて多岐にわたる施策を束ねたパッケージになっておりますので、それら全体についての評価を求めるということではなくて、その柱となる育児休業制度、それから、子育て支援サービス、ワーク・ライフ・バランスにつきまして、それぞれ評価を求めるという形になっております。
育児休業制度につきましては、継続就業率の向上につながっていないと考えられますことから、掘り下げた原因分析及び今後の施策の在り方の検討に資する評価の実施を求めることとしております。
それから、子育て支援サービスでございますが、例えば、大都市地域で待機児童が多いといった課題が見られますことから、これまでの取組の効果の検証及び今後の施策の在り方の検討に資する評価の実施を求めることとしております。
3番目のワーク・ライフ・バランスでございますが、これまでの施策の効果についての検証を求めるとともに、今後策定が予定されております「働き方を変える、日本を変える行動指針」(仮称)に基づく新たな施策につきまして、目標の達成に向けた取組をあらかじめ明らかにしていただいた上で、事後検証を求めるという形になっております。
大きな2番目の若年者雇用対策でございますが、これはフリーターですとかニートへの対策を中心といたしまして、各種施策の効果の検証、より効率的・効果的な施策の見極めなどによりまして、今後の施策の在り方の検討に資する評価を求めようというものでございます。
最後の大きな3番目の農地政策でございますが、この農地政策につきましては、去る
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月1日の経済財政諮問会議の議論を経まして、農林水産省が「新たな農地政策の展開方向」を取りまとめて公表しております。今後はこれに沿いまして、農地の有効利用を促進するための諸施策が講じられていくことになりますので、このような新たな農地政策につきまして、目標達成に向けた取組をあらかじめ明らかにした上で、事後の検証を求めようというものでございます。
私からの説明は以上でございます。
○ 大橋委員長
ありがとうございました。
それでは、本案につきまして、ご意見あるいはご質問などございましたら、どなたからでも結構です。ご発言をお願いします。
○ 木村専門委員
それでは、1点質問をいたします。4ページの1の1)でございますけれども、「育児休業制度については、制度利用者は増加しているものの、女性の継続就業の増加には必ずしもつながっていないと考えられることから」のところでございますが、先般の分科会では、この「女性の」を取ってしまってはどうかと、男女は関係ないだろうという意見もあったのですが、この「女性の」が残った理由をご説明いただきたいと思います。
○ 吉開政策評価官
この部分につきましては、ファクトといたしまして、女性の継続就業が増加していないということを述べているものでございます。
ただ、この育児休業制度全体につきましては、前回もご議論がありましたように、男女問わず継続就業を増加させることが目的であると思いますので、この1)の4行目の「今後の継続就業の増加を図る」の部分では、特に「女性の」と限らずに継続就業の増加を図ると書いているところでございます。
○ 木村専門委員
原文のままで私はいいと、別にどうしても変えてくださいなんて申しませんけれども、先般の分科会の議論では、後半でどう書くかにかかわらず、前半の「女性の」にこだわることはないだろうという趣旨だったと私は思います。
以上、意見でございます。
○ 大橋委員長
ほかにいかがでございますか。
○ 高木臨時委員
分科会で申し上げていることに重ねて、あえて申し上げさせていただきます。これまで省庁別の政策評価について、この委員会はどちらかと言いますと、
PDCA
のCの役割を果たしてきたと言えるかと思いますが、今回の重要政策の経済財政諮問会議への具申は、Pのところに関わる話と理解しております。これは大いなる前進ではありますけれども、これまで6年間、政策評価に関わり、強く感じてこの数年申し上げている点は、政策の立案段階において、明確なターゲットが設定されていないということです。
今回の答申案で、3ページの今後の在り方のところに、行数で申しますと2つ目のパラの1番下のところに、そういう趣旨を入れていただきましたけれども、政策の立案段階において指標等が明確に設定されていなければ、政策評価そのものも全体的にうまく機能していかないと言えますので、この点につきましては、改めて強調するような形で経済財政諮問会議に伝えていただければと個人的に願うところであります。
もう1点、これは私見でございますけれども、今回、丹羽前委員長から話が出されたタイミング等から、このような時期に、このような答申を行うことになったわけでございますけれども、予算も基本的に最後の詰めの段階にきているときに、このような答申を行うことは、
PDCA
のPの効果を考えれば、より早い段階でこのような答申をすることが適当であろう。私見としては、経済財政諮問会議の基本方針が固まる前の段階で、このような答申が出されたほうが予算への反映もされやすいと言えるかと思いますので、全体のスケジュールの今後の再検討が必要ではないかと思っておりますことを、改めて申し述べておきたいと思います。
○ 大橋委員長
その点につきましては、いかがでございますか。
○ 吉開政策評価官
基本方針には、毎年末に意見を述べると書いているわけでございますけれども、確かに高木臨時委員がおっしゃるように基本方針に反映させたほうがいいということも当然あるとは思います。しかし、基本的には、各省の評価が出てまいりますのが7月から8月末にかけてでございますので、その実施状況を見てから、次の年の重点対象分野を決めていくとなりますと、どうしても年末のタイミングになってしまうということもございますので、そういった点も含めまして、スケジュールにつきましては、また来年のテーマ選定に当たりまして、政策評価分科会でご議論いただきたいと思います。
○ 大橋委員長
ほかにご意見はございますか。
ご意見がございませんので、「政策評価の重要対象分野の選定等について」お諮りいたします。先ほど木村委員のご意見にございました育児休業制度のところの「女性の」という文言、そして、高木委員のPの効果を考えたより早い答申をという意見につきましては、答申のときに説明をするということで諮りたいと思いますが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
○ 大橋委員長
それでは、本件につきましては、当委員会として、本日示された案については、これを適当と認めるということを決定するということでよろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
○ 大橋委員長
ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
なお、事後の処理につきましては、私、委員長にご一任いただくことでご異議はございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
○ 大橋委員長
ご異議がございませんようですので、そのように取り扱わせていただきたいと思います。答申につきましては、委員会終了後に事務局から増田大臣に届けさせたいと思います。
なお、答申の内容につきましては、委員会終了後、事務局から記者発表することを予定しております。
以上でございますが、最後に今後の予定につきまして、事務局より説明をお願いいたします。
○ 若生総務課長
それでは、今後の日程等につきまして、ご説明申し上げます。
まず、本日決定いただきました答申を受けて、今後、増田大臣から経済財政諮問会議に意見を述べることになるわけですけれども、その諮問会議の日程でございますが、できれば
11
月中に行う方向で調整したいと思ってございます。
それから、次回の本委員会でございますが、先ほど増田大臣のごあいさつの中にもありましたように、現在、独立行政法人評価分科会で、独法の主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の方向性の案についてご審議をいただいております。次回はその案につきまして、ご審議をいただくということで、現在
12
月
11
日火曜日の午後の方向で調整してございます。詳しくはまた別途ご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○ 大橋委員長
以上をもちまして、第
43
回政策評価・独立行政法人評価委員会を終了いたします。どうもお忙しい中、ありがとうございました。
(了)
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