会議資料・開催案内等

政策評価・独立行政法人評価委員会 政策評価分科会(4月28日開催)議事録



1. 日時  平成17年4月28日(木)10時30分から12時00分

2. 場所  中央合同庁舎第2号館 総務省共通会議室3(低層棟1階)

3.
出席者  (分科会所属委員)金本良嗣分科会長、高木勇三臨時委員、高橋伸子臨時委員、
  田辺国昭臨時委員、田中常雅専門委員、吉野直行専門委員
(財務省)川嶋大臣官房企画官
(総務省)田村行政評価局長、関大臣官房審議官、渡会政策評価官、松本政策評価審議室室長

4. 議題
(1)  政策評価と予算との連携強化について
(2)  政策評価制度に関する見直しの方向性について
(3)  平成16年度における各府省の政策評価の取組状況について


【金本分科会長】  それでは時間になりましたので、始めさせていただきたいと思います。
  きょうは財務省大臣官房の川嶋企画官においでをいただいておりまして、最初に政策評価と予算との連携強化についてご説明を15分ほどいただきたいと思います。この件は、後の議題でもあります政策評価制度に関する見直しの方向性とも密接に関連するものでありますので、議論についてはそのほかの説明をいただいた後にまとめてお願いをしたいと思います。それではよろしくお願いします。
【川嶋企画官】  財務省主計局で政策評価や予算書・決算書の見直しを担当しています川嶋と申します。よろしくお願いします。
  資料1を御覧いただきたいと思います。この資料は先月の経済財政諮問会議で財務大臣から、この見出しにありますように、「政策評価と予算との連携強化について」と題して説明した内容でございます。本日はこの資料に即して説明させていただきます。
  まず1ページめくっていただきますと、目次がございまして、大きく2つの項目に分かれております。1つは政策評価調書の見直しの方向性、2つ目が予算書・決算書の見直しについてでございます。
  1ページでございますけれども、「政策評価調書の見直しの方向性について」という見出しがございますが、まずこの調書は何かというところからご説明いたします。主計局では各省庁の政策評価の結果を予算編成に活用するために、概算要求あるいは要望に当たりまして各府省から施策の意図・目的、必要性、効率性等を記載しました「施策等の意図・目的等に関する調書」、これを政策評価調書と呼んでおりますが、これの提出を各府省に求めております。
  これはすべての予算要求・要望をカバーしているわけではなく、特に重要な予算、重点課題について求めております。(2)にありますように、特に平成17年度の概算要求に当たりましては、基本方針2004等を踏まえまして、可能な限り定量的な成果目標を書いてください、成果目標を達成するための手段も書いてください、さらに成果目標の達成度合いを事後的に評価するための具体的な方法も書いてください、というお願いをしたわけでございます。
  1ページおめくりください。平成17年度予算編成における扱いが書いてございます。財務省におきましては、この政策評価調書を参考としまして、要求・要望の中身を精査して、優先性等を判断したわけでございます。
  成果目標等も含めまして、具体的にどのように活用したのかという事例を昨年末に公表しました。すべてについて公表すると膨大になるものですから、一部を例として公表したわけでございます。全部で52事例公表いたしました。また各府省におきましても、本年の2月でございますが、重点課題につきまして17年度予算を踏まえた成果目標等を公表しております。総数がここにありますように1,424ということでございます。
  それで、どんな成果目標の例があったかというと、その下に3つほど例を挙げさせていただいておりますが、この説明は省略させていただきます。
  それで、次3ページでございますが、これは政策の体系図であり、政策、施策、事務事業という3つのレベルに分かれるということをご説明した資料でございます。これもご承知のことと思いますので省略します。
  4ページでございますけれども、ここに政策評価法に基づく政策評価と政策評価調書の単位について書いてございます。まず政策評価法上の実績評価方式による評価の単位ですが、これはご承知のとおり、施策程度のくくりが基本となっております。これは注に書いてあります政策評価に関する標準的ガイドラインでこういう方針が示されているということでございます。
  他方、政策評価調書の単位でございますが、これは先ほど申しましたように重点課題についてご提出を求めましたので、その性格に応じまして、施策レベル、事務事業レベルなど、さまざまな単位で提出されましたが、全体的には事務事業レベルの細かな単位のものが多かったわけでございます。
  すなわち、最後の矢印にありますように、政策評価法上の政策評価と、政策評価調書、すなわち主計局において予算編成過程で使うために求めている評価の単位で不整合であったということでございます。
  5ページをお願いします。後で申し上げますが、予算書・決算書の見直しの方向性につきまして、下線を引いてありますけれども、予算書・決算書の表示科目であります「項」でありますとか「事項」を「施策」程度の単位とする方向で現在検討・検証を行っております。
  また、諸外国の動向でございますけれども、例えば米国におきまして、特にブッシュ政権で予算と業績の統合を目指しまして、2004年度予算教書からPART(プログラム・アセスメント・レーティング・ツール)という手法が導入されました。その対象はプログラムで、おそらく施策程度の括りと考えられると思います。
  また、イギリスのPSA(パブリック・サービス・アグリーメント)でございますけれども、ここで示されておりますアウトカム目標も現在、細かな単位から大くくり化が進んでいるという動向でございます。
  それでは6ページを御覧いただけますでしょうか。政策評価調書の見直しの方向性ということで、最初に政策評価調書の単位について書いてあります。今申しましたように、政策評価法上の政策評価と政策評価調書の単位が整合的でない、あるいは予算書・決算書の見直しを施策単位とする方向で検討している。さらに、米国・英国等でも評価の単位は施策単位での大くくり化が進んでいる、といった状況でございますので、こういったことを踏まえまして、政策評価調書の単位をできる限り各府省における政策評価法上の政策評価の単位である施策程度のくくりに一致させるという方向で検討しております。
  また、施策を構成します事務事業につきましては、調書の中でその要求額等の記載をして、どういった事務事業が当該施策を構成しているのか、わかるようにしてもらうということを考えております。
  これによって、政策評価、特に政策評価法上の政策評価と、予算との連携の強化が図られるのではないかと考えております。
  次に、政策評価調書の記載事項でございますけれども、施策の必要性、効率性、有効性でありますとか、成果目標、成果目標を達成するための手段、成果目標の達成度合いの事後的な評価方法といったものが必要だと考えておりますけれども、その他については極力簡素化を図っていきたいと考えております。
  以上が政策評価調書の見直しという部分でございます。
  7ページには、関連します基本方針2004等が載っております。ここは説明を割愛させていただきます。
  次に8ページでございますが、これが大きなテーマの2つ目の予算書・決算書の見直しについてでございます。8ページ1.の上の○にありますように、15年6月に財政制度等審議会から出されました「公会計に関する基本的考え方」というのがございまして、その中で、現行の予算書・決算書について、「その表示科目が事業の内容とは必ずしも結びついておらず、分かりにくい上、政策目的毎に区分されておらず、事後評価になじみにくい」との指摘を受けたわけでございます。
  具体的にどうわかりにくいのかということを、9ページにイメージ図をつくってお示ししておりますので、9ページを御覧いただきたいと思います。
  ここでは厚生労働省の施策である「地域において適切かつ効率的に医療を提供できる体制を整備すること」を例に挙げております。まず予算書の方ですけれども、この施策にかかる予算を見るために、「甲号 歳入歳出予算 歳出」―これが国会での議決対象でございますけれども―の項の部分を見ましても、厚生労働本省あるいは保健衛生諸費の金額の内数となっていて、この中の幾らが当該施策にかかる予算か峻別できないという状況でございます。
  その右側に「参考のための添附書類」である予定経費要求書が書いてございます。これは予算の提出とあわせて参考書類として国会に提出するものでございます。この中に項の内訳を示す事項という記載があるんですけれども、この事項を見ましても、当該施策にかかる予算は、例えば厚生労働本省の事項である厚生労働本省一般行政に必要な経費と、厚生労働行政情報化推進に必要な経費という中に紛れ込んでいて、この予定経費要求書という参考書類を見ても当該施策の予算額が把握できないという状況になっているわけでございます。
  また決算書のほうでございますが、左側に歳出決算というものがございます。これも予算と同様の区分で作成されておりますので、幾らが当該施策にかかる決算だったかわからないということでございます。また、決算書につきましては、事項別に分けて決算をとることとなっておりませんので、上の予定経費要求書に対応するような決算書類はないわけでございます。
  したがいまして、一言で申し上げますと、施策にかかる予算額・決算額が現行の予算書あるいは決算書からは把握が困難であるということでございます。
  また8ページにお戻りいただけますでしょうか。こういったことを踏まえまして、16年6月に閣議決定されました「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」におきまして、「政策毎に予算と決算を結びつけ、予算と成果を評価できるような予算書・決算書の作成に向けて、平成18年度までに整備を進める」との方針が示されたわけでございます。
  こういった問題点の指摘、あるいは方針を踏まえまして、予算書と決算書の表示科目を施策単位とする方向で検討しているわけでございます。どういう検討をしているかは後で申し上げます。
  この予算書・決算書の表示科目と政策評価の単位が、施策程度のくくりで一致することによりまして、予算・決算と政策評価との連携が強まると考えております。
  次に10ページを御覧いただけますでしょうか。ここに検討状況を書いてございます。現在、一部の省庁のご協力を得まして、施策を単位として現行の予算書の組みかえを試みながら、予算書の表示科目の見直しが実際可能かどうかについて検討・検証しております。
  この検討・検証内容でございますが、1つは施策を基本単位とする予算書の作成は可能かということで、当然これを基本線としてこの作業に取り組んでいるわけですけれども、例えば複数の施策にかかるような予算をどう整理するかといったような問題がございます。
  それから2つ目、特定の施策に張りつかない間接経費、例えば旅費とか庁費なんかをどのように扱うかという問題がございます。
  3つ目は、国会による予算統制の観点から、過度に大きなくくりとならないかということでございます。これも、例えば、極端な例ではございますけれども、防衛庁で国の防衛という施策を1つの項として立てますと、その中には艦船の建造でありますとか、あるいは航空機の購入といったようなさまざまなものが入ってきます。そういったさまざまなものが入った項が議決される対象でいいのかどうかという問題でございます。
  4つ目は、弾力的・効率的な予算執行管理に支障を来すような、過度に小さなくくりとならないかということです。施策単位にするということを厳格にやりすぎますと、非常に細分化された項ができてきて、現在、財政法では項と項との間の融通というのは原則としてできず、あらかじめ国会の議決を経て、財務大臣の承認がなければできないという制度になっておりますので、あまり細分化されてしまうと予算執行が窮屈になってしまい、かえって効率的な予算執行ができないという問題があり、そのあたりをどう考えるかという点がございます。例えばですけれども、そういった点を検討・検証しているわけでございます。
  次に(2)は、決算書の表示科目について書いてございます。特に決算の場合は予算の執行過程での計数をどういうふうに管理していくかということが大きな問題でございまして、そういった予算の執行管理と、先ほど申しましたように事項別に決算をしていないという点がございますので、そういった事項別の決算の把握ができるかどうか、そういった実務上の問題につきまして現在検討・検証しているということでございます。
  この資料については以上でございますけれども、あとスケジュールについて簡単に申し上げておきますと、政策評価調書の見直しにつきましては、18年度の概算要求からこういった施策程度のくくりで調書を出していただくということを考えておりまして、予算書・決算書の見直しにつきましては18年度までに検討なり検証を終えまして、これはシステム整備も必要なものですから、その後必要なシステム整備をして、できる限り早く新しい予算書に移行していきたいと考えております。このあたり、経済財政諮問会議の場では、「20年度予算から新しい予算書・決算書に移行できるように」というご主張がございました。我々もできるだけ早く新しい予算書・決算書に移行できるように努力したいと考えております。
  簡単でございますが、以上でございます。
【金本分科会長】  どうもありがとうございました。
  それでは引き続きまして、政策評価に関する見直しの方向性と、これに関連しまして平成16年度における政策評価の取り組み状況について、渡会政策評価官から一括してご説明をしていただいて、今の川嶋企画官の説明内容とあわせてご議論いただきたいと思います。それでは、渡会さん、お願いします。
【渡会政策評価官】  私の関係の資料は、残りの資料がすべてそうでございます。何種類かございます。
  まず目次がございますけれども、目次の次に資料2−1と右肩に打ったスケジュールという紙がございます。本日、分科会でご議論をいただきますが、政策評価制度に関する見直しの方向性1)という字が見えるかと思います。もう一度、5月中下旬に、この分科会で見直しの方向性についてご議論をいただきたいと思っています。それが見直しの方向性2)という字のところでございます。
  中身は大体、5月の分科会で概成を見たいなと考えておりますが、その後、細かな字句の詰めの作業に入りたいと思っておりまして、方向性を確定、公表する時期でございます。1つは6月10日に国会報告という法定の事項がございます。それから一番下に※で書いてございますけれども、3月10日の経済財政諮問会議におきまして、改革の方向と工程を明確にして、基本方針2005で提示すべきと言われております。この改革の方向と工程、財務省と共同作業でつくっていくことになると思いますので、それも横目ににらみつつ、細かな字の詰めの作業に入りたいと考えております。
  それから、その次の資料で、資料2−2「見直しの論点整理」とございます。これは12月に当分科会でおまとめいただきましたものでございます。
  資料2−3、その次でございますが、「麻生議員提出資料」でございます。これが3月10日、先ほどの谷垣議員提出資料と同じ時期に麻生大臣が諮問会議で説明したものでございます。
  それから資料2−4、「成果主義型予算の実現のために」という紙がございます。これは3月10日の諮問会議で谷垣大臣と麻生大臣が説明し、議論をした際に、さらに議員4名から出た紙でございまして、その真ん中あたり、3番をごらんいただきますと、「総務省・財務省は、上記2についての検討を踏まえ、改革の方向と工程を明確にして、基本方針2005で提示すべきである」とうたわれております。
  最後が資料3でございまして、「平成16年度における各府省の政策評価への取組状況」、この1年間の取り組み状況を概数としてまとめたものでございまして、後ほど簡単に紹介させていただきます。
  それでは、政策評価制度に関する見直しの方向性について、これから説明をさせていただきます。
  まず、評価結果の予算要求等政策への反映についてですが、その検討の方向性につきましては、12月に出していただきました論点整理、それから3月10日の諮問会議での議論を踏襲しています。
  これから、主に検討の方向性について簡単にご説明させていただきます。先ほど財務省から説明がございましたように、財務省で政策評価調書、予算書・決算書の単位を施策レベルのくくりに一致させる方向で検討が行われるということでございます。財務省のほうでそういう作業が行われる片方で、政策評価の世界のほうでもそれを受けて、今後取り組まねばならないと思っております。
  そういう検討が行われることを受け、今後、政策評価については、施策を対象とした評価を中心に位置づけようと考えております。中心に位置づけるというのは若干きつうございまして、いろいろとご議論が出てくると思いますけれども、要するに施策レベルのくくりに一致させるということであれば、施策を対象とした評価に今後我々がより注目していかなければならない、ブラッシュアップしていかなければならないという認識でございます。
  そして、施策レベルを対象とした評価といいますと、実績評価方式が典型的な方式になろうかと思いますが、実績評価を行う際には、必要に応じ施策を構成する事務事業のレベルについて掘り下げた分析・検証を行う方向でございます。先ほどの財務省の説明にございましたように、現実の予算要求は事務事業レベルのものが非常に多うございます。施策の中で、その事務事業がどういう体系にあるかというのは明らかにした上で、新規要求等を必要に応じて事務事業レベルまで掘り下げた分析を行うということでございます。
  それから、政策のマネジメント・サイクルの中での、評価結果に基づいた政策への反映の方向性でございますけれども、評価結果に基づいた政策への反映の方向性を評価書に掲載する方向でございます。これは経済財政諮問会議で麻生大臣が説明した資料に基づくものでございます。
  そのほか、省議等において重要な政策設定が行われる際に、評価結果に基づいた議論が行われるよう徹底するとか、評価担当組織と予算等取りまとめ部局が合同ヒアリングを行うなど連携を強化する点については、12月の論点整理の結果をそのまま引き継いでいますが、こういうバックグラウンドを通じて予算要求等政策の反映を図りたいということでございます。
  次に、評価の目的に適した単位の設定でございますが、検討の方向性については、各府省において政策体系を明らかにし、政策全体における施策の位置づけ、施策を構成する主要な事務事業などを明示することでございます。先ほどの財務省の説明にも関連いたしますけれども、政策体系の中で当該予算要求にかかる事務事業がどういう位置づけにあるのかという側面がこれからクローズアップされてくるんじゃないかと思っています。
  次に、政策評価の重点化・効率化でございます。これも秋、この分科会で各府省との意見交換をしていただきながら、論点整理をまとめていただきました課題の1つでございます。重点化・効率化をいかに図ればいいか、いろいろ悩んでいるところでございますけれども、実績評価方式を用いた評価を実施する際には、あらかじめ設定した目標の達成度に関して毎年度実績の測定を行うこととし、その上で必要に応じ掘り下げた分析を行ったり、一定期間経過後の総括的評価に注力する方向でございます。実績評価方式の特色を踏まえるならば、毎年毎年すべての施策についてオールオーバーに細かな分析をやっていると大変な作業になりますので、基本的には毎年度実績測定をやり、その上で新たな要求事項など、あるいは測定結果が芳しくないものについては必要に応じて掘り下げた分析を行い、2年とか3年とか一定期間経過後に総括的評価をやる、こういうことによって重点化・効率化が図れるのではないかと考えております。
  次に、規制導入時等の事前評価の拡充でございますが、これはRIAの関係でございます。具体的には各府省が16年度から、去年の10月からでございますけれども、試行的なRIAをやっております。この半年余りの間に40件ほどの実例が出てきておりますので、とりあえずそれを各項目ごとに整理して公表したいと思っております。その上で、詳細に分析し、義務づけに向けた枠組みの検討という段階に入っていきたいと考えております。
  また、RIA以外の事前評価でございますが、新規に開始しようとする事業等について、施策等との関係を明らかにした上で、積極的に実施する等とあります。この辺はこれまでの論点整理等と同じでございます。
  次は達成目標の明示への取組でございますが、検討の方向性、達成目標の定量化等についてできる限り取り組むとの方向でございます。あるいは、定量化が困難な場合でも、達成目標の具体的な明示により実効性を確保する方向でございますが、この辺は3月の諮問会議で麻生大臣が説明した資料と同じでございます。
  次に、学識経験者の知見の活用・外部からの検証可能性の確保ですが、ここも麻生大臣が経済財政諮問会議で説明したとおりですが、評価活動全般にわたるものは学識経験者から成る会議を活用し、政策分野に応じて個別具体的に専門的知見を有する者の意見を聴くというふうに、意見の聴き方をいろいろ工夫する。そこで得られた意見の内容等については評価書に明記する。評価に関する情報の公表を徹底して、外部からの検証可能性を確保するということをうたっております。
  それから、評価書の簡明さの確保ですが、これも諮問会議対応でいろいろご議論いただいたことでございますけれども、評価書については、具体的にどのような内容を記載すべきか、あるいは要旨につきましても、備えるべき要素を横断的に検証できるようできる限り標準化する。形の前に評価書本体、それから要旨ともども、どういう事項をどの程度書き込むのか、中身について標準化を図りたいということでございます。
  最後に、総務省が担うべき役割ということでございます。これについては12月の論点整理をそのまま踏襲しておりますけれども、まず関係府省は、複数府省が関係する政策を立案する際には、達成目標等々の明確化を図る。そして、それが、十分明確じゃない場合でも、指標の設定や調査分析手法に工夫を凝らしつつ評価を行うとともに、施策が極めて多岐にわたっている政策につきましては、合理的と認められる単位により評価していくということでございます。
  以上が、見直しの方向性でございます。
  もう一つ、一番最後の資料、資料3、「平成16年度における各府省の政策評価への取組状況」をざっとごらんいただきたいと思います。
  表紙を1枚おめくりいただきまして、2ページでございます。平成16年度における各府省の政策評価の実施件数でございますが、トータルの数、右の合計欄の下から3つ目の行をごらんいただきますと、計9,416、この数字はまだ精査中でございますけれども、15年度が1万1,000件、その前が1万930件となっております。15年度と比べますと、16年度は若干減っておりますけれども、今、精査中ではございますが、ざっと見たところによりますと、事前評価の義務づけとなる個別公共事業、あるいは事後評価の事務づけをやっている個別公共事業の件数がかなり減っております。対象となる公共事業がたまたま16年度は15年に比べてかなり少なくなったということでございます。
  ただ、全般的に見ていきますと、例えば事前評価で義務づけられていない任意の事前評価の本数が増えているとか、あるいは実績評価方式を取り入れる府省の数が増えたとかいうことで、全般的には評価活動の幅が広がってきているなという感じは受けております。また、この辺は今後精査いたしまして、6月10日の国会報告の際にまたいろいろとご説明をできればと思っております。
  3ページ、各府省の基本計画、実施計画の策定状況でございますけれども、基本計画、3年から5年の間で各府省でそれぞれ定めておりますが、大体3年で定めるところが多うございます。また、予算年度に合わせて定めていることが多いということから、この4月1日で新たな基本計画に入ったという府省が8府省ございます。
  その状況が3ページ、4ページでございまして、5ページ、それでは、新たな基本計画、あるいは基本計画を新たに定めていないが、それを改正した中身がどうなっているかというのが5ページ以下に書いております。
  特徴的なところを2点ほどご紹介いたしますと、評価結果の政策への反映という意識がいろいろと出てきているようでございまして、5ページの一番上、内閣府のところ、3行目の終わりのほうからごらんいただきますと、政策評価の政策への反映という点を加えた、観点としてそういうものを加えたという記述がございます。
  また6ページ、公調委、下から2つ目の○、政策への反映に関する事項のところで、今後の政策の企画立案作業に適切に反映させるように努めるものとする。財務省が一番下の欄にございますけれども、一番下の・で、評価書の記述において、前年度政策評価結果の政策への反映状況の欄を設けることとした。
  あるいは8ページ、基本計画を途中で変更したものでございますけれども、真ん中に厚生労働省という欄がございます。それの一番上の○をごらんいただきますと、評価と予算の連携の強化により、評価書原案を査定資料として有効に機能させることとしたという記述がございます。こういうように、評価と政策の連携強化というのをかなり意識するようになってきたのではないかと思われます。
  もう一つ、特徴的なのはRIAでございまして、5ページにお戻りいただきますと、一番上の内閣府でございます。上から2つ目の○、RIAを事前評価に位置づけた、あるいは一番下の段、総務省の3行目、2億円以上の新規事業及び新たな規制の事前評価を実施する。7ページ、文部科学省、下から2つ目の○で、規制に関する評価を新たに導入する、あるいは8ページ、厚生労働省、一番下でございますけれども、規制影響分析の試行的実施の継続について規定したという字が見えます。
  このようなところが特徴的なところかなと思っております。
  以下、実施計画の特記事項が続きまして、16ページは各府省の政策評価の実施体制、ここはあまり大きな変化はございませんが、一番右の欄の学識経験者により構成する研究会等の名称という欄で、※でいろいろ注がございます。学識経験者の知見の活用の仕方についていろいろ工夫しているという記述が見られます。
  20ページ以下は、調査研究等々でございまして、説明を省略させていただきます。
  以上で私の説明を終わらせていただきます。
【金本分科会長】  どうもありがとうございました。それでは、あとの時間、ご議論をお願いしたいと思います。一括して議論ということでお願いをいたします。
  スケジュール的には、今回と次回、ご議論をいただいて、見直しの方向性についての取りまとめをしていただくということになりますので、心残りのないようにご議論をいただきたいと思います。
  それでは、どなたでも結構ですが、よろしくお願いします。
【吉野専門委員】  幾つか、大きな点と細かい点があるんですが、1つは、政策評価のときに、府省が考えた政策が、例えば政治的なプロセスで曲げられるということがあると思うんです。例えば、おそらく整備新幹線とか、皆さん府省の方は反対じゃないかと思うんです。よくわかりませんけれども。そういうことに対して評価をやった場合に、それはどう考えたらいいんだろうかというのがいつも疑問なわけです。府省としてはこういう政策を出したいけれども、政治プロセスでそうならなかった、それがまず第1番目の大きな質問です。
  2番目は、政策評価をやって悪かったんですけれども、それは予算のつけ方が悪いんではなくて、その実行のされ方が悪い。例えばPFIのように、ビルトは政府がやって、オペレーションは民間がやれば、もっと効率的になったかもしれないけれども、それを官がやっていたために非効率になった。そうすると、予算のつけ方は正しいんですが、施行の方法がよくなかったんじゃないか。そういうときに、この評価の中でそれが出てくるのかどうかということです。
  3番目は、前からよく申し上げた短期と長期があると思います。これですと、短期的に二、三年置きにうまくやると。しかし、それは長期で見ると、ほんとうはそういうふうにしないほうが5年後、10年後にはいいかもしれない。それに対してこういう評価をすれば、そういうものは評価しないほうがいいのかどうかということですね。ですから、もし5年、10年であれば、短期的な評価はわざわざしなくて、それで5年後、10年後に評価したほうがいいのではないか。そういうものもあると思うんですが、そういうめり張りみたいなものはお考えでいらっしゃるかどうか。
  それから、先ほどの政策評価における学識経験者の知見の活用・外部からの検証可能性の確保なんですけれども、いろいろ外部の方が検証可能なように評価の結果に対する情報を公開するということなんですが、私はここでやっていただきたいのは、その基礎となったデータの公表を是非しておいていただきたいと思います。そうすれば、例えばいろいろな道路の需要予測などでも、いろいろな研究者なりがそれをもう一度データを使ってみて、検証が可能だと思いますので、こういう検証可能性に関してはデータの公表をぜひお願いしたいと思います。
  以上です。
【金本分科会長】  4つほどあるんですが、どなたが答えることができるかというのは若干微妙な問題があるご質問ですが、何か反応できる方がいらっしゃれば。政治と各府省というのはいかがでしょうか。
【渡会政策評価官】  政策評価とは一体何かというそもそもの話になろうかと思うんですけれども、評価した結果がストレートにそのまま次のプランにつながるとは限らないと思っておりまして、政策を立案する際に重要な参考資料の1つを提供するのが評価の役目ではないか、私などはそう考えております。
  ですから、先ほどの政治的プロセス云々というような場合ですと、事後評価した結果を提供いたしまして、また政治レベルで意思決定するときにその評価結果を使っていただければいいんじゃないかなと考えております。
【吉野専門委員】  その場合も、どこまでが政治プロセスの決定で、どこが府省かというのがわからないといけないわけですね、ほんとうは。両方は難しいと思うんですけど。
【金本分科会長】  ただ建前上は、今、議会民主制ですから、そこは一体で予算書が出てくるわけですね。ですから、各府省はこれと違う意見を持っているというのは、裏ではあっても、表で言えることなのか、ちょっと私はよくわからないんですが。
【川嶋企画官】  今のご質問は、各府省におけるプランの段階での政治プロセスとの関係がどうかというお話だったと思いますから、お答えしなかったんですけれども、今、分科会長がおっしゃったような予算との関連で言いますと、今の政策評価法のたてつけというものは、基本的には政策評価の結果は予算編成過程で活用するよう努力しなさいという活用努力義務になっております。これは諸外国もそうなんですけれども、政策評価の結果を、機械的にストレートに財源配分に結びつけているわけではありません。一方では財政民主主義というものがございます。また、限りある財源の中でどう優先度合いを判断していくかということもございます。
  それから先ほど2点目でおっしゃいました、評価の結果が低かったけれども、それはマネジメントが悪かったわけであって、予算自体は問題がなかったというケースもございます。それなんかはまさに、評価結果は悪かったけれども、予算としては継続的につけていかなきゃいけない、むしろマネジメントしている人たちを変えていかなきゃいけないということだと思います。
  ちょっとお答えになっているかどうかわかりませんけれども、申し上げたいことは、予算という側面から見れば、必ずしも評価結果というものがストレートに予算配分につながるわけではなくて、予算の配分に当たってはさまざまな考慮要因があり、そこには民主的プロセスもあれば、一体なぜ結果が出なかったのかといった分析もあるということです。
【金本分科会長】  その点について若干。財務省のほうからご説明のあったことの意味ですが、きょうお聞きして何となく私の頭の中でフィットしたんですが、基本的には国会に出す予算書レベルのところでの書き方が今ご説明を受けたことで、その前の段階の、個々の事業の予算査定をどうするかとか、予算をもうちょっとつけるかどうか、これについては今の施策レベルの実績評価で機械的にやるということではないという理解でよろしいんですね。ですから、そのプロセスではもうちょっと違う事業評価の結果もあるでしょうし、いろんなものが出てきて、それを財務省のほうで見ていくといったプロセスなのかなと思っているんですが。
【川嶋企画官】  おっしゃるとおりでございます。予算書というのは数字ができ上がった後の姿ですから、その編成過程でどう政策評価というものを扱うのかというお尋ねかと思いますけれども、1つは、先ほど申しました政策評価調書というもので、総務省が中心となって充実を図られております政策評価法に基づく実績評価というものを、当方でも予算との関連で求めまして、その施策についてどういう効果があるかなどをまず検討させていただく。
  その後、それぞれの事務事業というものについて、査定は事務事業の積み上げになりますので、この事務事業がどういうふうにこの施策に対して効果を発揮するか、発揮しないのかというのを検証していくというプロセスになろうかと思います。
  ただ、そうはいっても、さっき言いましたような理由で実績評価がよかったからストレートにそれが高い予算に結びつく、あるいは悪かったから予算額が低くなるということでは必ずしもないということです。
【金本分科会長】  渡会さんのほうからご説明があった評価結果の予算要求などへの反映について、実績評価を中心とするということの意味づけがかなり微妙なところがあって、これで実績評価がいい結果になっているから、予算が自動的につくというふうに皆さんに思われると困るということがあって、よいから予算は要らないかもしれないということもあるし、悪いから予算がもっと必要かもしれないということもあるわけです。実施体制が悪いとすると、予算はつけるんだけれども、実施体制を変えろと言うかもしれない。そういったいろいろなことがあるということを、多分、最後の取りまとめのときはもう少し検討する必要があるのかなという気がいたします。
  あと、長期と短期の問題についてはいかがでしょうか。
【渡会政策評価官】  それにつきましてはまさに吉野先生おっしゃるとおりだと思います。政策の特性に応じて、きめ細やかに継続的に測定をすべきものもあれば、長期的なタームで、例えば総合評価方式を使っていろいろな角度から分析すべきものもあると思います。そこはまさに政策の特性に応じて評価方式を使い分けるということかなと思います。
【金本分科会長】  実績評価の使い方というか、ほんとうの使い方はどうか知りませんが、打ち出し方が省によって若干違いがあって、単に測定をして出すだけといったトーンにしているところと、もう少しそれを踏み込んで使うみたいなイメージになるところとありまして、短期のデータですと、一応毎年毎年チェックしないと忘れてしまうということもあろうかと思いますので、そういう場合には測定するだけといった感じに近くなると思います。その辺は具体的に見ないとよくわからないという感じですけれども。
  それから、最後のデータの公表についてはいかがでしょうか。どなたに聞けばいいかというのはよくわからないんですが。
【田村行政評価局長】  これは金本先生がいつもおっしゃっていますし、我々も問題意識としてはやはり、政策評価として出したものについての基礎データはできるだけ公表して、第三者がそれを同じようにチェックできるような仕組みをつくるべきだというのは、我々もそういう考え方でずっときていますので、各府省にもそれをさらに徹底していきたいと思います。
【金本分科会長】  公表はされているんだけれども、高いというのが往々にしてあるんですね。それは何億か持っていれば検証できるけれども、普通の人は全然できませんという、そういうのが私の関係するところで結構あるんですが、そこまで踏み込むかどうかということもあろうかと思います。
  これは結構、政府全体のデータに関する考え方みたいなのがあって、アメリカですと、無料で著作権も公開みたいなことがベースにあります。実際に全てそういうことになっているかどうかというのはわかりませんが、日本の場合は基本線がそうなっていない感じのところがあって、特に磁気媒体のデータについては、どこかから高い金で買わなきゃいけないというのが基本になっている。そんな感じです。
【田辺臨時委員】  財務省さんにお伺いすることなんだろうと思うんですけれども、今の政策評価調書で幾つか言われている問題点は、1つは、負担が大きい、だから負担を減らさなきゃいけない。それから2番目は、これはほんとうに実効性があるのというところなんだろうと思います。おそらく主計局の側でも出してはいただいてもらっているものの、なかなか使いづらいなというところはあるんだろうと思うんですけれども、ご説明の中でいただいた施策レベルでまとめるということは、負担は減るのかもしれませんけれども、これで実効性が上がるのかなというのはちょっとよくわからないところがございます。
  と申しますのは、一つは事業レベルですと、ありていに言うと、つけるか、つけないかという判断が見えやすい単位になっていますので、何でつけなかったんだ――なので、まだ熟度がないという形の判断をしたのだったら、非常によく目に見える状態にはなっているんだと思うんですけども、他方で実際に主計の中でやっている作業ですと、ゼロか1かという判断よりは、むしろ幾らつけるかということで問題が出てきたときに、減らす、削るか、かんなをかける等々では、何だかんだいって政策評価の調書はどんな形にしても使いものにならないのじゃないのかなと私は思っていまして、そうなると、これを施策レベルの中に入れるということで、全体との関係みたいなのは見えやすくなるのかもしれませんけれども、新規でどういう判断がなされて、それがほんとうに必要性があるのかどうかというのは、ちょっと見えづらくなって、その分だけ実効性はマイナス、減ってしまうのではないのかという感じは持っているんですけれども、そこら辺はどういうご判断なんでしょうか。
【川嶋企画官】  一つ目の、負担というのは、確かに我々の着眼した点でございまして、二度手間といいますか、政策評価法で評価をやって、また、予算要求でもやるというのはちょっと負担が重過ぎるだろうという観点はございました。実効性というお尋ねですけれども、先ほど分科会長のお尋ねに対してもお答えしましたけれども、確かに予算の査定自体は細かな事務事業レベルで、フルにつけていいのか、それとも部分的につけるのか、あるいは全くつけないのか、さまざまなニュアンスのある話かと思います。ただ、事務事業の上位概念として、各府省が、こういう施策をこういう目的でやるんだということを把握した上で、各査定担当者がこの事務事業がどれだけ施策に役立つのかといった観点からも検証する。やはり政策評価という体系があるわけですから、それと査定とを整合性を持たせてやっていくということなのではないかと思います。
  だから、政策、施策、事務事業という体系が各省庁できてきて、施策レベルについてもちゃんと成果目標を立ててやりなさいという流れになっている。だから、査定の中でも、その成果目標に対してどれだけ必要な事務事業になっているかどうか、そういう観点からも見ると。もちろん細かな内容も見ますけれども、そういった観点からも見るという意味で、使いものにならないということではないのではないかと思います。これからやってみるので、実際どうだったかという検証はまたしてみなきゃいけないと思うんですが、全くむだな作業をお願いするという形ではないのではないかと考えています。
  それと、もう1点、アメリカでプログラム・アセスメント・レーティング・ツールというのが導入されましたが、これも先ほど申しましたように、今の単位が1,000ぐらいですか、これも施策レベルでやっています。それについて実際の査定にどれぐらい役立っているのかというのをちょっと聞いてみました。すると、やはり実際の査定は細かく、財務省と同じように事務事業レベルでやっているんだけれども、その事務事業がどれだけ、この施策に対して効果を発現するのかどうかという、より高い判断をする、そういう意味で使えるんだという話でございました。
  以上です。
【田辺臨時委員】  もう1点、予算書の変更に関する部分なんですけれども、例えばイギリスなんかで資源会計等をもって変革した部分があるんですけれども、実際上、あれは既存の今の項立てみたいなものと、それから体系別に分けるという、実際のところ2本立てにして議会に提示するという形ではなかったのかなと思っているんですけれども、これは全く旧来の、例えばこちらに出てくる人件費別であるとか、旅費別とか、そういう積算の部分はなくして移行するという形なんでしょうか。それとも、この部分は残しておいて、それとは別の組みかえのものも見せるという形の対応なんでしょうか。
【川嶋企画官】  イギリスの話はちょっと後で申し上げるとして、我々がやりたいことをまず申し上げますと、職員基本給などの人件費でありますとか旅費というのは、いわゆる表示科目で言うと目というものになります。目についての見直しというのは、今はあまり念頭に置いておりません。施策レベルでまとめるのは、項であり、事項なんです。ちょっと技術的な説明になりますけれども、項の中に職員の基本給が幾らありますか、旅費が幾らありますかということで、目別に表示もしております。他方、事項というものでも表示しています。すなわち、項の内数について、目でも表示しているし、事項でも表示している。ただ、目というのは職員基本給が幾らか、旅費が幾らかというのをとらえるという意味で重要なことですので、何か変えなきゃいけない部分があれば変えますけれども、基本的にはそういう把握の仕方は必要であろうと思っております。そういう意味で目の職員基本給というのは予算の表示科目としては、そのまま残すということを考えております。
  それから、先ほどおっしゃいましたイギリスなんですけれども、2本立てとおっしゃいましたが、おそらく現金主義会計でやっているのと、それから発生主義会計でやっている予算書、いわゆる資源会計ですが、そういう発想であって、現在の我々の取組みは、発生主義でこれを表記しようかということまで含める話ではございません。そういう意味では、今ある予算書の表示科目を変えて、より施策レベルで見やすくしましょうということに絞った見直しということでございます。
【田辺臨時委員】  わかりました。
【田中専門委員】  先ほど吉野さんが言ったのは、すごく私も同感の感じを持っているんですが、一般市民なり経営者として見たときに、今の政策評価が予算とどう結びつくのかというところについて、現状の評価の限界というのはあるような気がするんです。一つは、我々会社経営をしているときにも、今言ったようなチェック機能をやるわけです。ISOなんかで同じことをやるんですけれども、そこで積み上がったことが経営判断に必ずしもつながらないんです。それと同じことが言えるんだと思うんです。
  だから、今、政策評価をしてきたことが、そのまま予算につながるかというと、参考にはなるけれども、全体の経営判断にはならない。なぜかというと、評価が一元化されてないんですよね。政策があって施策があれば、それぞれウエートづけがあって、それぞれの評価があって出ていくということができれば、少しは予算配分がわかってくるんだと思うんですが、まずそういうことがどこでもやってないし、見てもいないということだと思うんです。
  そういうことは、総務省の役割はこれからとても重要だと思うんです。先ほど吉野さんから政治的圧力という話もあったんですけど、それはどこもチェックができないのと同じように、例えば文化芸術の振興というテーマで、一般的に日本は絶対予算が少ないんじゃないかということが言われていますね。それから、その中でハード予算が多過ぎるんじゃないかと、ほとんどハードじゃないかと言われているんです。一般市民はみんなそう思っているんですけど、それはどこでどういうふうにチェックができるのかというと、チェックができないと思うんです。今言ったように、施策についてのウエートづけをどこかでしないとだめで、少なくとも今施策についての予算配分のウエートづけぐらいは、だれかが意識しないと、適正化が見られないんじゃないかと思います。
  それから、同様に各省庁に重なることについて、事務事業レベルで重なっていることがたくさんあると思うんです。それは普通の企業であれば、VEのことを考えて、重複事業は削ろうとか、重複させてしまおうとか考えるんですけど、そういうことがどこでもやられていなかったり、それから代替案を、いろんなことについての検討をしていないですよね。それは総合評価ということでやらなければいけないんであろうと思いますが、できれば、そういうことを普通の経営者意識で考えれば当然やらなければいけないことだろうということを意識していただけるとありがたいなと。
  今のレベルで全部どうやれということではないんですけれども、先ほど吉野さんが言ったことに対応できることを、できないじゃなくて、どうしたら対応していけるのかということを考えなければいけないと思いますし、そういうことができないと、先ほど言った短・長期の評価であるとか、緊急性を要するとか、重点項目という割り振りについても評価ができないはずですし、そういうことについて現段階での評価方式の中でまとめていただいているのは、これでいいと思うんですけれども、次のステップとして、総務省はそういうことを意識して取り組んでいただけると、ほんとうに予算との直結をしたようなエビデンスが用意できるのであろうと思うので、それを強く感じていますので、発言させていただきました。
【金本分科会長】  最初の施策に対する予算ウエートというものについては、なかなか深い問題と思いますが、どなたかレスポンスがあれば、どうですか。
【田村行政評価局長】  企業の場合と違って、経営判断というところでやるのと違って、行政の判断とはまた違ったところで政治の判断がどうしても入ってまいりますから、行政としては、こっちが効率的だと言っても、政治としてはもっと公平にやるべきだという議論が入ってくると、やはり我々としては政治で決まったことについて、その中でいかに公平、公正、効率的にやっていくかという立場になるものですから、どうしてもそこは一つ限界があるような感じがいたしております。資源配分の優先順位をどうするかという非常に大きな話になると、まさに政治の問題に入ってくるような感じがします。その中でも、今申しましたように、できるだけ効率、公平にやっていきたいというのが一つだと思います。
  それから、やっぱり政治プロセスの問題は吉野先生、皆さん、我々もそういう問題意識はあるんですけれども、一つは政策評価結果が公表された後に、外部からこれではおかしいということで、年末の予算に向けていろいろな議論があるのは、ある程度オープンになると思いますし、それからもう一つ、中で決めるときにどうかというときは、やはり今、田中先生がおっしゃったように代替案を行政の側も示して、こういう代替案があるけれども、この中で、こういう考え方で、これがいいということで例えば予算要求するというようなことは、これからどんどんしていかなきゃいけないんじゃないかと思います。これしかないということじゃなくて、やっぱり代替案を示して、その中でどういう判断で、例えば政治的決断にされたというのがオープンになるような形にしていかなきゃいけないだろうと思っています。
【金本分科会長】  あと、民間企業と一番違うのは、民間企業の場合は最終的に赤字か黒字かという明確な指標があって、それプラスアルファのいろんな経営戦略のための評価を行っているわけです。公共事業の場合はそれが欠けているというのが基本で、公共事業の事業評価のようなものは、それに類するものを外側から入れていくということをやっているわけです。そういうところで、なかなか予算と政策評価の関係というのは一筋縄ではいかない面があろうかと思います。
【田中専門委員】  民間企業とは違うと思うんですけれども、例えば今、絶対制限はわからなくても現状はわかりますよね。現状のウエートづけ予算配分はわかりますから、それをどう動いていったのかということは追えると思うんですよね。
  それから、総務省なんかでは特にそういうことはできると思うんですけれども、同じ施策でいっぱいダブっていますよね。国があって、都道府県があって、その下があるということ、要するに一般の人は見えないんです。サービスを受けるほうは同じことなんだけれども、その先が入り組んでわからないという現状なので、わりとそういうのが政策と予算と直結していないところがうまく議会が動かないところでもあるんだと思うし、日本特有なのかなという感じはするんですけどね。
【金本分科会長】  その辺は。
【川嶋企画官】  重複というお話がございましたけれども、確かに重複をどう排除していくかというのは、まさに査定当局が見なきゃいけない、トータルにすべての省庁の予算を見ているので見なきゃいけない点です。また現在、16年度から始められた取り組みですけれども、政策群というものがございまして、その一つの眼目が各省庁間の重複の排除と連携の強化です。そういった中で非常に似通って、連携してやったほうが効果が高いんだけれども、その中で別の省庁が同じことをやらないような形で効率的に進めていくといったことに取り組んでおります。そういった取り組みが進められていくと、今おっしゃったような点は若干なりとも改善していくんじゃないかなと思っております。
  それと、確かに民間企業と違って利益で結果が出るというものではないんですけれども、当然のことながら財政当局としては最も効率性の高い、言ってみれば最小限の財源でどれだけ効果が出るかという観点から当然査定をしておりますので、そういう意味では民間の発想にも近いものがあるのかもしれません。
【田中専門委員】  今の政策評価のフローの中に、そういうことが出てこないですよね。財務省ではやられている・・・・・・。
【川嶋企画官】  はい、そうです。一つは、政策評価をすべての予算項目について求めますかというと、それはなかなか事務負担の面で困難な話なんだと思います。だから、それは予算査定の中で、それぞれ事務事業についての各省なりの評価をどう聞くかという作業もありますし、先ほど来ご議論があります民主的・政治的プロセスの話であるとか、あるいはマネジメントが悪いかどうかとか、そういった話も含めて査定の中で判断していく話だと考えています。
【渡会政策評価官】  今、財務省のほうから予算を査定する側からの説明がありましたけれども、評価をする側としても私どもにも関係する政策群の話がございました。政策群についての評価について、これから取り組んでいきたいと思っていますし、各省にまたがる総合的な評価についても、私ども一層力を入れていかなければいけないという認識を持っております。
【田辺臨時委員】  2点ほどなんですけども、1つは評価の目的に適した単位の設定のところで、検討の方向性について、「各省において、政策体系を計画段階で明らかにし・・・・・・政策を構成する要素を明示する」と。これだけ読むとすごくナチュラルで美しい世界が構築されそうな気もしないでもないんですけれども、他方、世の中まだいろんな計画が残っているわけです。例えば社会資本整備計画があって、そこで構築されている世界と、例えば国交省のほうでつくっている政策評価のための政策体系というのもずれがありますし、当然ながらほかの農水でやっているとか、いろんな整備計画等々があるんだろうと思うんですけれども、それとの関係というのは、こちらの政策体系に合わせる形で、例えば計画年度を合わせろであるとか、そういう整備まで踏み込むような発言ではないんだろうとは思うんですけれども、この辺はある程度整理しておかないと、これの持っている意味というのが、事後的に美しく、美学的にはなんだけれども、実際のところは計画のところで動いているとなると、また若干違うような感じもするので、そこら辺の整備と踏み込みは、もう少しお考えいただいたほうがいいのではないかなというのが1点目です。
  それから、2点目はRIAのところの話であります。よく言われる議論は、各府省で、まだ評価手法は開発されていなくてできませんという部分なんだろうと思うんですけれども、ただ、これは諸外国で実際上行われているわけです。動いているところは評価手法がないというよりも、ただ単に今の現状でやるのは大変だとか、今の自分たちの能力ではどうやっていいかわからないという、それだけの話に終わっているところがありますので、もう少しこれは踏み込んで、要するに自分でやる必要はないわけであって、外にゆだねる部分があっても構わないと思いますので、それをプロセスの中でどう組み込んでいってまとめるかというところは、恐らく行政間のほうのお仕事だと思うんですけれども、そういう意味で言うと、ここの部分というのはかなり反対はあるのかもしれませんけれども、制度化に向けて、より一層の努力と踏み込みをしたほうがいいという判断であります。
【金本分科会長】  最初の政策体系と計画等とのお話は、何かございますか。私は個人的に知っているものが幾つかあって、それが全貌かどうかはわかりませんが、基本的には計画は今までのようなつくり方はせずに、こちらの評価に合わせた格好に移行しているといった感じで、移行のプロセスで評価法のところの評価と、それから計画のところの評価のあり方が若干ずれたりしていますが、一本化する方向なのかなという気がしています。そんな理解でよろしいですか。
【渡会政策評価官】  そうですね。例えば各省にまたがるような総合的な計画、閣議決定をするときに、ここ一、二年の動きは、成果目標なんかを掲げて作成するというのがちらちら出てくるようになってきたと思います。
【金本分科会長】  ただ、それがいいことなのかどうかというのは、まだ若干難しいところがあって、やっぱり評価指標で、特に定量的につくれるものというのは、国民が見て、それだけの予算をつけている意味があるかどうかを判断できるものになっているかどうかというと、あまり自信がないところもあって、それだけしか情報が出てこない。昔はこういう事業に幾らぐらいという数字があったんですが、そういうのが全然なくなっちゃって、成果目標だけあって、あとは毎年予算を決めると、そんな感じになっていますが、その辺はなかなかどう判断していいか私もよくわからないところですね。
【高橋臨時委員】  今の点に関連してですが、成果目標だけあって、評価がむずかしい計画に最近携わりました。内閣府が4月に閣議決定しました消費者基本計画という計画でございます。工程表のような形で一応達成目標時期などは載せていますが、全省庁にわたる計画です。
   消費者基本計画は、消費者基本法施行にあたり、消費者政策を強力に進めていこうという高い志のもとに計画が策定されたんですけれども、消費者行政というのはもともと国でも地方でも予算がつきにくいです。消費者基本計画に何を盛り込むかを内閣府と各省庁がやりとりして、最初に出てきたのを見たら、すでに着手しているものばかりだった。内閣府がかなりイニシアチブをとって、こういうことをやってくださいと言わないと、新規に予算をとって展開するようなものが出てこない結果が情けなくもありました。
  総務省が担うべき役割として、そういう複数の府省が関係するような政策の企画立案に関与していくことがあると思うんですけど、消費者基本計画にかかわってみて、まさに予算との関係が問題だと感じています。特に消費者行政は、国がアドバルーンを揚げても、実際にやるのは地方です。私はよくわからないので、総務省として、こういうことができるということをおきかせいただけるとありがたいです。
  それから、評価結果の公表についてです。消費者行政は、今まで国民生活センターなどが評価をしてきていて、地方間の格差がかなり出ています。悪徳商法は地方行政の弱いところに入るという現状があるものですから、全部公表すると、やっぱりまずいよということで、伏せている点もあります。総務省が消費者政策の行政評価をやったときも同じようなことが言えると思います。評価して、なおかつ効果的な対策が打てて、悪徳事業者が入り込まないすきをつくる必要があります。単に公表しただけでは悪い結果を招くのではないかと懸念しております。
  また、消費者行政に何で予算がつかないかというと、結果が見えにくいということもあると思うんです。消費者行政予算でウェイトが高いのは相談とか紛争処理の業務の部門なんですけれども、今はほとんどが不当請求、架空請求の対応にとられてしまっていて、本来やるべき相談業務に人が回っていない。データだけ見ると、トラブルに対する受付件数はすごく増えていますが、中身を見ると非常にお寒い事情がありまして、単に増えているものにつけるのでなく、いかに効率が出るようにつけていくかという議論が必要と思っています。
  トラブルはとにかく未然に防ぐことが大事ですから、消費者教育とか、あるいは今、内閣府で検討しておりますけれども、消費者団体訴訟制度のような不当な勧誘とかを事前に差しとめができるような制度をつくったほうが事業者の不正が抑止でき、効果的だと思っています。その辺の関係も見ながら評価していけるといいと思っています。
【金本分科会長】  財務省では個別のことについて、なかなかお答えできないと思います。全般的なこと・・・・・・。
【川嶋企画官】  消費者行政に関してなかなか予算がつきにくいとのことですが、それに今どのぐらい予算がついているかというデータを持っているわけではないんですけれども、基本的にこの行政分野だからつきやすい、つきにくいということではなくて、予算のメリハリを重視しておりまして、まずはこういう行政サービスを提供するんだという要求を省庁のほうでしっかりした基礎的データに基づき必要性なんかを査定当局に説明していただくことが重要だと思っております。
  それで、目に見えにくい部分は予算がつきにくいというお話がありましたけれども、例えば、ある意味では目につきやすいと思いますけれども、公共投資関係費というのは近年どんどん減らしてきておりますし、目につきにくいから予算がつきにくいとか、そういうことではなくて、やはり現在のきわめて厳しい財政事情の中で、どれだけ緊急度が高いか、優先度が高いかというのをいかにご説明いただけるかということなんじゃないかと思います。概念的にこういう行政分野にはつけないんだというポリシーがあるという話ではございません。
【松本政策評価審議室長】  評価専担部局としての総務省行政評価局が、統一性・総合性を確保するための政策評価を実施しておりまして、ご指摘の消費者行政の問題につきましても、そのようなアプローチが可能だと思っております。今後ともご指摘を踏まえて、どのようなアプローチが可能なのか検討していきたいと思っています。
  なお、現在当局がそれに取り組むに当たって幾つかの課題があると思っておりまして、それについてご説明させていただきます。一つは幅の広さです。「政策評価制度に関する見直しの方向性」にもありましたように、関係施策が極めて多岐に亘っている政策があります。消費者行政もその一つで、例えばリコール制度や消費者教育の問題から、食の安全・安心、トレーサビリティの問題まで幅広く、また、関係省庁も多く、消費者行政一本で括ってその政策全体を評価するというのは、ほんとうに実効性があるのか、現実的なのか。それも3年、5年かけて評価していいというなら別ですが、1年くらいで整理するとなると、一定程度評価に適する合理的な単位で切り口を見出しながらやっていくことが必要なのではないかと思っています。
  それから、平成17年4月に消費者基本計画が定められましたが、その内容については、いつまでに何を誰がどのように行うのかという各省庁の責務と、それから関係省庁が複数ありますから、どのように連携して総合的な展開を図っていくのか、そういったところは必ずしも、この基本計画上は十分明確にされていないと思っています。この点は関係省庁において明確化を図るよう努めてもらうとともに、評価専担部局としての総務省としましては、それができていないから政策評価を行うことを断念するということではなく、現在掲げられている政策がどのように展開されており、それはどのように今後脈絡が設けられて展開されていくのがよいのかということを各省庁とよく議論しながら実践的な方法で取り組んでいきたいと思っています。
  また、実際は消費者行政は地方で実施されていますので、それをどう評価するのかというご指摘をいただきましたが、それにつきましては、おそらく補助金が支出されていると思いますので、その部分の効果がどのように上がっているのかという視点で効果を測定していく方法があるのではないかと思っています。
  それから、評価した結果、地方の格差が出た場合に問題が生じないような形の配慮につきましては、当局としても評価結果をオープンにする段階で悪影響が出ないように留意することが必要と考えておりますので、評価結果の公表スタイルについては、十分検討していきたいと思っております。
【高木臨時委員】  政策評価と予算のところというのは、座長も、あるいは局長もおっしゃられましたけれども、やはり政治的判断というのは介在するというところから、ダイレクトなつながりというのは最初から無理と言えるわけですが、さりとて政策評価と予算との有機的な連携というのは強めていかなければいけないと思うところでありまして、そういった観点からしたときに、今回の財務省のほうでの取り組み、それから今回の総務省のほうで示された方向性、すなわち施策を単位として見ていくという切り口は、私はきわめて適切なのではないかなと思うところなんです。
  といいますのも、専門家の方は非常に細かい点までのつながりというのを期待されると一般的に言えると思うんですが、しかしざっくり見ようということでしか理解できない方も実は多いわけでして、そうしたところからしたときには、やはり施策ぐらいのくくりでないと見えにくいと。今でも予算書などから分析された方はご経験されているかと思うんですが、一つの事業なり、あるいは施策なりのところで、一体コストが、あるいは支出がどの程度あるのかということを見ようと思いましても、全然と言っていいくらいわからない状況なわけです。そういった状況は少なくとも改善されなければならない。そのときに、あまり細かなくくりをやるのは、かえって見えにくくするということがありますので、とりあえず施策というくくりで見ていくのが私は適当だろうなと思っているところであります。
  ただ、見直しの方向性に関してなんですが、あるいは3月10日のペーパーでも言えるのかなと思うんですけれども、施策というもの自体が概念的な理解はできるようになっていると言えると思うんですけれども、まだふにゃふにゃしているというところは否めないかと思うんです。財務省の3月10日のペーパーの厚労省のところの事例を見ても言えますように、ここで言っている施策なるもののところが、じゃあ一体イメージとしてどんなところが具体的にイメージできるかと考えますと、非常に抽象的と受けとめざるを得ないと。これが現状であると思いますので、今後施策と言っているものについての詰め、ここのところがかなり重要になってくるんだろうなと思いますので、見直しの方向性の中でもその辺の、今現在施策なるものが少々あやふやであるというところをにおわすようなニュアンスにされたほうがいいのかなと思っているところが一つです。
  それから、同じく見直しの方向性のところですけれども、総合評価方式を用いて、制度変更の場合に検討すると言い切られてしまっているんですが、これは総合評価方式を用いなければならないという言い方にも通じてしまいますので、ちょっと言い方としてご検討いただいたほうがよろしいのかなと思うところです。
  あと、それから重点性を出すというのは、私もきわめて重要だと思うんですが、ただこれは目標の重点化があって、それに沿っての評価ということではないかなと。政策評価において重点を置くという話ではないのではないかなと思うんですが、ちょっと意見として申し上げておきたいと思います。
  あと、これは外部からの指摘という欄で取り上げられるように、今まで申し上げなきゃいけなかったんじゃないかなと思うんですが、府省においての政策評価において、これまでの取り組みのところを見ている限りですと、省の外にある部分についての評価の目というのは、あまり届いてないのではないかと私は感じるんです。金本先生なんか重要性を指摘されるようなB/Cの話になると、もう一つの話だっていくと思いますし、あと、B/Cより前の話であっても、先ほど消費者の話ともちょっと関連するんですけれども、府省のほうから出ている補助金、多額のところが地方自治体に流れているわけですけども、そういった部分についての評価というのを、やはりもっと強化していかなきゃいけないのではないかなと思います。ということで、そういうふうな方向性も出されるのはいかがかなと思います。
  あとは、きわめて総体的な話ですけれども、政策評価のような制度というのは試行錯誤を繰り返して発展していくという制度と言えるかと思うんですけれども、我が国の国民性は無びゅう性を要求するというところがありまして、何か制度ができると、すぐきちんと動くんだという感覚が一般的と言えると思うんですが、生命、個人財産に関係するという話であれば別ですけれども、このような部分はトライアルアンドエラーを繰り返さない限り発展していきませんので、その辺のところを私は総務省政策評価局としても、もう少し打ち出していってもいいのではないかなと思うんです。やはり各省においても大分定着してきたと思いますし、前向きな取り組み姿勢になってきていると感じるんですけれども、さらに肩を押して勇気づけていくということが必要かと思うんです。そういう中では、今申し上げた点などは、やはり総務省政策評価局、あるいは分科会として打ち出していくというのはいかがかなと思いますので、最後のほうは提案ということで申し上げさせていただきました。
  以上です。
【金本分科会長】  時間もあまりなくてあれですが、特に事務局から今お話の・・・・・・。
【渡会政策評価官】  今の高木先生のお話、ごもっともだと思いますので、ちょっとこれからいろいろ工夫したいと思っています。最後、総論的に述べられたところにつきましても、そういうニュアンスが出るような工夫をしたいと思います。ただ、役所側から無びゅう性云々というのは、ちょっと言いづらいものですから、これから表現をまたいろいろとご指導いただきたいと思っています。
【金本分科会長】  その点に関しては、特に事業評価系は数字が1つだけ出てきますから、100%確実という数字はあり得ないので、数字自体が不確実なものであるという情報、あるいは不確実性の程度の情報が出てないというのが問題です。そういうのが出るようになって来ると、無びゅう性に関するイメージが違ってくるのかなという気がいたします。
【吉野専門委員】  1点だけよろしいですか。今までのご議論と関係するんですけど、やっぱり国と地方、どっちが政策を実際に実施したほうがいいのかというのも評価で出していただくと、ほんとうは今のいろんな議論に役立つんじゃないかと思うんです。やっぱり住民に近いところは地方がいいでしょうし、それから国のナショナルミニマム的なところは国がいいという大きなところはわかるんですけれども、それぞれの政策の中で今いろんな議論の中で、文部省の教育もそうですけれども、地方に出せ、持っていけと。ほんとうにそれがいいのかどうかというのは、やっぱり政策評価の中でぜひやっていただければと思うんですが。
【田辺臨時委員】  2点ほど。1つは総務省の役割なんですけれども、先ほど事務局のほうからもありましたけど、要するに各省ではきちっとやると。複数の省庁が連携しているような部分に関して、なかなか入りづらいと。計画があるとか、施政方針があるときに、全部見ない限りにおいては入り込めないという形になっていますので、それは対象でも水ぶくれしますし、視点においても水ぶくれするので、評価ができる適切な単位のところに入り込めるような形で少し広げていただければということであります。
  それと加えて、体系をきちっとつくっていくのはいいんですけれども、やはりそこの後でチェックするという機能がだんだん大事になってくるのではないかと思います。客観性担保のところは、今のところはかなり形式的に判断していますけれども、実態に入り込むのは難しい部分もあるんですけれども、もう少しチェックとしての意味を具体的に持たすような形にしていただきたいというのが1点目です。
  それから2点目は、実績評価にかなり傾斜していて、それは数値をきちっと決めて後で見るということなんですけれども、達成できなかったときに何が悪かったのかという情報は、これら全然出てきませんので、ほかのアナリティカルなツールをどう組み込むのか。それとの関係を実績評価の中でどうつなげていくのかということに関しても、もう少し書き加えていったほうがいいのかなという感じはしております。
  以上、2点ほど。
【金本分科会長】  もう時間もないのですが、私も1点だけ。施策単位という話はわかるんですが、それと評価が結びついているときに、実績評価の、しかも定量的な指標でということになると、実態上はうまくない。よく横断的にいろんな施策が、例えば環境指標に影響するというのがあって、指標と施策の関係がマトリックス的になることが多いんです。これをどうやるかというのが非常に難しいのかなと気がいたしております。これから具体例をご検討いただくということになるんだと思いますが、結構大変なことも多いかなという気がいたします。何とかうまくできるようにお願いしたいと思います。特に、パフォーマンスインデックスを出せというんですが、実際やりますとなかなか大変でありまして、ちゃんとパフォーマンスをメジャーできるものを施策単位でとれるかというところはなかなか大変という感じがあります。
  というところで、もう時間になったので、とりあえずきょうはこのあたりでよろしいでしょうか。何か特にございましたら。あと、もう1回ご議論いただくということでありますので、そのときに、あるいはそれまでに、もしあれば事務局のほうにお願いしたいと思います。
  それでは、きょうの議論を踏まえて事務局の方々には、さらに検討していただいて次回出していただくということでお願いします。
  次の分科会についてのアナウンスはよろしいですか。
【渡会政策評価官】  次回の分科会は冒頭申し上げましたように5月中下旬を予定しておりまして、案件は今回の続き、見直しの方向性ということが1つと、もう1つは政策評価の活用状況についてということなんですけれども、財務省の予算査定、それから総務省の機構・定員査定に政策評価をどう使ったかという活用状況についてご説明をいただくということにしておきます。
  また、日程については調整させていただきまして、追ってご連絡差し上げたいと思います。
【金本分科会長】  それでは、きょうの分科会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。
―― 了 ――

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