総務省トップ > 組織案内 > 研究会等 > IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会 > IPv6によるインターネット高度利用化に関する研究会 IPv6によるモノのインターネット社会ワーキンググループ(第2回会合)議事概要

IPv6によるインターネット高度利用化に関する研究会
IPv6によるモノのインターネット社会ワーキンググループ(第2回会合)議事概要

日時

平成21年9月24日(木) 10:00〜11:45

場所

総務省 8階 第1特別会議室

出席者(敬称略)

(1) 主査
中村修(慶應義塾大学)
(2) 構成員
会津泉(多摩大学)、阿賀谷匡章(株式会社ジュピターテレコム)、内山昌洋(パナソニックコミュニケーションズ株式会社)、笠原秀一(株式会社ウィルコム)、菊池正郎(ソネットエンタテインメント株式会社)、岸川徳幸(NECビッグローブ株式会社)、木下剛(シスコシステムズ合同会社)、高井時雄(財団法人日本データ通信協会)、高瀬晶彦(株式会社日立製作所)、丹波廣寅(ソフトバンクモバイル株式会社)、永見健一(株式会社インテック・ネットコア)、林一司(ニフティ株式会社)、細川雅也(日本アイ・ビー・エム株式会社)、真崎博司(ソニー株式会社)、松村敏弘(東京大学)、松本佳宏(株式会社ケイ・オプティコム)、三膳孝通(株式会社インターネットイニシアティブ)、森島昌俊(株式会社NTTデータ)、山下達也(NTTコミュニケーションズ株式会社)、山下良蔵(日本ケーブルラボ)
(3) 総務省
福岡電気通信事業部長、長塩データ通信課長、中沢データ通信課企画官、武馬データ通信課課長補佐

議題

  1. 構成員からのプレゼンテーション
    (1) IPv6によるモノのインターネット社会WG説明資料(山下構成員)
    (2) IPv6への移行ステップに関して(細川構成員)
    (3) モノが繋がるインターネットとは?(三膳構成員)
  2. 自由討議
  3. その他

議事要旨

【構成員からのプレゼンテーションについて】
・ 山下構成員より「IPv6によるモノのインターネット社会WG説明資料」について説明。
・ 細川構成員より「「IPv6への移行ステップに関して」について説明。
   ○クラウドコンピューティングの視点は今までなかったので、面白い。クライアントが使うIPアドレスはどうなっているのか。
   ○クラスター毎にアドレスが振られていて、その中でNATをかけている。
   ○つまり顧客毎にグローバルアドレスを振っているということになるが、アドレスは足りているのか。
   ○今後は分からないが、今のところ足りている。
・ 三膳構成員より「モノが繋がるインターネットとは?」について説明。

【自由討議】
○IPv4、IPv6共存期間は短くした方が良いという考え方があるが、IPv4を利用するユーザーを減らすというシナリオも考えられるのではないか。また、IPv4、IPv6共存対応にコストをかけても回収する期間が短いということは、ビジネス的に可能かは疑問である。
○Microsoftは、windows XPのサポートをいつ止めるかは分からないが、その時期に合わせて事業者がIPv6対応をすると、ユーザーにIPv6に移行してもらえるのではないか。やはり業界の動向はMicrosoftに左右される部分は大きいはずなので、関係業界は戦略的に動く必要があるだろう。また、モノを前提とした接続サービスを考える場合には、IPv6のみによるサービスで良いのではないか。
○モノにIPv6を振るという考え方は良いと思う。PCに関しては、IPv4サポートを止めることはできないだろう。ユーザーにとってIPv6のメリットとなるようなサービス、例えばエニーキャストのサービスを出せると良いだろう。また、回線費用をIPv6の場合は安くすると移行が進むのではないか。

○モノにはIPv6を振るのが良いと言うが、現在もモノ(デバイス)でインターネットにつながるものもあるが、IPv4アドレスだけなのはなぜか。
○事業をしている人は、一番信頼できて安いもの、目の前にあるものを使ってしまうため、現時点ではIPv4アドレスが使われているのかもしれない。
○ISPがIPv6をサポートしていないということか。
○IPv6について、まだ検討できていないというのが本音だろう。
○いつになったら、IPv6が使えるのかという疑問がずっとある。どこかのタイミングでIPv6を利用できる状況になっていることを明らかにすべき。

○山下構成員と三膳構成員のプレゼンで、トラヒックについての考え方が若干違っているが、どういう意見なのか。
○近い将来の時間軸では、トラヒックは変わらないだろう。三膳構成員の意見はもっと先のことを言っているのではないか。モノのインターネットのモノは、センサー系がまず導入されると思っており、その部分についてはトラヒックに影響しないと考えている。
○センサーを人間が使っている間は、トラヒックの問題はないだろう。モノ同士が直接通信するようになると状況は違ってくると思っている。
○今すぐの対応は必要ないか。
○必須ではないが、考慮しておく必要はあるだろう。
○気になっているのは、ISPのIPv6対応が終わったとしても、モノ同士がつながるような状況になった場合に、大丈夫なのかということ。モノ同士の通信のために特別な投資が必要なのではないか。
○ISP事業だけを考えたときは、順次対応するという考え方で良いと思う。M2Mxのようなものを考えるのであれば、ISPだけが投資をするということについて考える必要はないのではないか。例えば白物家電ごとにネットワークにつなぐためのサーバーが必要になる仕組みではなく、家電全体での仕組みを作るのが良いだろう。また、クラウドでもサービスによって仕組みが違うのであれば、うまい仕組みを考えられると良い。どちらもISPだけがやるのではなく、協力する体制ができると良いと思う。
○モノがつながるネットワークでは、最低限のセキュリティを確保するような仕組みが必要だろう。それがないと、モノのインターネットの世界にはならないのではないかと思っている。

○今はISPがIPアドレスをユーザーに割り振っていて、責任分解点もISPに近くなっている。そのモデルが今後も続くのか。今後、色々な情報がネットワークを流れるようになると誰が責任をとるかということは問題になってくると思う。
○ISPは責任を取りたくはない。最終的にはサービス提供主体の責任ではないか。サービス提供主体側で、ISPには問題がないということが分かるようになる仕組みが必要だろう。そうならないと、この先ISPの事業に影響があるだろう。
○例えば家の温度が分かるようになった場合、それを誰に売るのか、その時にISPは何をするのか、そういった様々なケースを明確にし、ビジネスモデルを考えておくべきだろう。
○いくつものISPを渡ってサービスを提供するようなものは、責任主体が分かりにくくなるため、エンドユーザーにとっても良いサービスとは言えないだろう。
○例えば、ワイヤレスのローミングは、色々なコネクティビティを使っている。そのように、コネクティビティの主体とサービス提供主体が分かれているものは、今後もっと広がっていくだろう。ISPとしては、まず要求仕様通りのコネクティビティを提供することが重要である。その上で、プラットフォームやサービスを構築していくのが良いのではないか。

○モノのインターネット社会については、(1)IPv6ネットワークがあってコネクティビティが提供されれば何とかなりそうであること、(2)責任主体を明確にするためのモデルが必要ではないかということ、(3)仮想化サービスによってアドレスが足りなくなるのではないかということ、について今後議論を深めていき、親会へのいくつかの提言をまとめていきたい。

【その他】
○ 次回の開催日時(10月14日14時〜)について連絡。

ページトップへ戻る

IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会
サイドナビここから
サイドナビここまで