会議資料・開催案内等



情報通信審議会 情報通信技術分科会 ITU−T部会
移動通信ネットワーク委員会(第28回)議事概要


  1. 日時 平成20年2月25日(月) 1400分〜1600

  2. 場所 総務省 低層棟1階 総務省第1会議室

  3. 出席者(敬称略)
    専門委員
     竹中 豊文(主査)、久保田 文人、武田 幸子、田中 良明、田村 基、渡辺 文夫

    関係者
     伊藤 修治、神谷 勇、境 穣、佐藤 孝平、佐野 孝道、五十嵐 敦、土田 真二、
     濱井 龍明、日比 慶一、藤井 輝也、藤澤 純吉、舟川 公敏、巳之口 淳、
     永冨 和行

    事務局
      杉野(通信規格課企画官)、瘟Y補佐(同課課長補佐)、松浦(同課国際標準係長)、
      瀬田(同課国際標準係)

     (注)関係者はITU−Tセクターメンバー等

  4. 議事概要
    (1)  ITU−T 第8回SG19会合(平成20年1月17日から1月24日まで開催)の結果について

    1) 課題1(サービス及びネットワーク能力の要求条件並びにネットワークアーキテクチャ)について
    Systems Beyond IMT-2000のStage2を規定する勧告草案Q.FNABの研究計画を確認した。2008年9月SG19会合にて完成予定である。
    次会期課題テキスト2件を作成した。
    Q1A:"Applying IMS and IMT in Developing Country mobile telecom networks",
    Q1B:"Mobile telecom network architecture for NGN."

    (質問) Q1Aは、具体的にはどういうことか?
    (回答) 現在、発展途上国が導入シナリオに依存するような要求条件を3GPPにもっていくことは、難しい。ITUは、国際標準を作る場であるから、発展途上国の要望を受け止めるために、この課題が必要という意見があった。

    2) 課題2(移動性管理)について
    Q.1707/Y.2804(Q.MMF)を合意し、NGN位置管理Stage2文書Q.LMF、NGNハンドオーバ制御Stage2文書Q.HCFを進捗させた。両勧告草案とも2008年下半期の完成を予定している。
    Multi-connection in the heterogeneous access transport network environmentを新課題としようという提案がChina Mobile,Huawei連名で行われた。これに対し反対意見があり、合意に至らなかったため、2008年3月31日までメールにて検討を継続することとなった。

     
    (質問) 新課題として提案されたマルチコネクションに反対したのは誰か?
    (回答) Q5ラポータである、サムソンKees den Hollander氏、スイステレコムの人などが反対した。
    (質問) ヨーロッパ、アメリカからの参加は無かったのか?
    (回答) アメリカからは参加しなかった。参加者は主にアジアである。

    (質問) マルチコネクションとは何か?
    (回答) 異なるアクセス方式(GERAN/3G/LTE/WLAN/WiMAX/DSL, etc)を統合的に使用し、アプリケーションを継続できるようにする技術との印象を受けたが、提案文書には概念のみで具体的な記述はない。
    3) 課題3(既存及び発展するIMT-2000システムの確認)について
    3GPP/3GPP2参照勧告草案Q.1741.5, Q.1742.7を進捗させた。両勧告草案とも2008年9月SG19会合にて完成予定である。
    次会期は、今会期課題を継続することで合意された。但し、IMT-2000の"beyond"も含むとし、タイトルを"Identification of evolving IMT systems and beyond"とした。

    (質問) IMT systems に、beyondは含まれていると思う。4Gを含んでいるということか?
    (回答) 勧告化の対象範囲を広げたということ。
    (コメント) 2000をとるか、beyondをつけるかどちらかで十分だったと思う。

    4) 課題5(発展する固定網と発展するIMT-2000システムの融合)について
    IMSベースFMC Stage2勧告草案Q.FMC-IMSを進捗させ、2009年第一四半期の完成を予定している。

    (質問) Q.FMC-IMSの合意時期が延長したのは、3GPPとスケジュールを合わせたからか?
    (回答) 3GPPリリース時期に合わせた。

    (質問) Samsungは「モビリティはITU-Tでは開発せず他団体での作業を参照するのみ」と強調したとあるが、ITU-Tでの開発に反対すべきという文脈でよいか?
    (回答) Samsungは、他標準化組織で検討している作業をITU-Tで議論しないほうがよいと考えている。
    (質問) 課題1の新課題Q1Aでは、途上国の意見を3GPPに意見を採り上げようという意見と異なるように見えるが、どう考えればよいのか。
    (回答) 新課題Q1Aは、他で作成したものをApplyする中で問題点があれば指摘するという考えである。
    (コメント) 発展途上国をマーケットと考えている各社メーカ(エリクソン、ノキア)は、発展途上国の要求条件に対応していきたいと考えているようだ。ITU−Tであれば、3GPPといった他団体に対して、リエゾンを出すことができるため、ITU−Tを他団体への窓口と考えている。

    5) 次研究課題について
    ブロック案に関する合意事項は、以下の2点であった。
    移動通信研究は1つのブロックで行われるべきである。(関連研究が複数のSGに分けられることは避けるべきである。)1つのブロックとは必ずしも独立SGを意味しない。独立SGとして存続しなかった場合にはWPとして存続すべき。
    WPになるとしてもWPはもとよりSGの名称にもMobility, FMCの言葉が入るべき。
    時会期の課題について
    時会期の研究課題案は、全部で7課題が提案され、G/19(MM mechanisms supporting multi-connections for multiple access technologies)については、メール審議により2008年3月31日まで検討を継続することとなった。今後は、提案元の中国により、課題のスコープ等が明確にされるかどうかが焦点である。


  5.  今後の委員会日程等
     次回の委員会は平成20年9月開催のSG19会合の対処について、8月に開催を予定しており、詳細については事務局より、別途連絡することとなった。


    以上


    本件に関する連絡先
    情報通信政策局通信規格課国際標準係
    (電話 0352535762




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