平成24年度地方財政審議会(6月19日)議事要旨
日時
平成24年6月19日(火)10時00分〜12時00分
場所
地方財政審議会室
出席者
(委員) 神野 直彦(会長) 佐藤 信 木内 征司
中村 玲子 松本 克夫
(説明者) 自治財政局財務調査課 財政健全化専門官 川島 正治
自治財政局地方債課 課長補佐 内海 隆明
議題
(1)夕張市財政再生計画の変更の同意について
今回の議題は、標記について、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第10条第4項の規定に基づき、審議するものである。
当計画の変更については、北海道夕張市より総務大臣あてに協議のあったものである。
(2)地方債IRの現状と課題について
今回の議題は、地方債協会の「地方債に関する調査研究委員会」における報告書を踏まえて、地方債IRの現状と課題について説明を受けるものである。
要旨
I 議題「(1)夕張市財政再生計画の変更の同意について」
標記の件について、説明を受け、審議の上、これを了承した。
(主な内容)
○ 林内路網整備事業への北海道からの支出金は、事業の全額に措置されるのか。また、支出金は国と道が併せて支出するのか。
→ 道支出金は事業の全額に措置される。支出金は国の助成により道が造成した基金から支出するものであり、国費のみである。
○ 小規模な補正予算の編成でも財政再生計画の変更手続きが必要なのか。
→ 予算執行に工夫の余地はあるかもしれないが、健全化法上、予算の調製には計画変更が必要。
II 議題「(2)地方債IRの現状と課題について」
標記の件について、説明を受け、質疑応答及び意見交換を行った。
(主な内容)
○ リーマンショックや欧州債務問題等の海外の情勢をみていると、必ずしも投資家の拡大に努めていくことが良いとは限らない側面もあり、多面的な観点からIRのあり方を考えていく必要があるのではないか。
○ 市場公募債を発行していない団体というのは、どういった背景があるのか。市場公募債を発行したいが、投資家がいなくて発行出来ないという例はあるのか。
→ 現状では、貸出先の減少を背景に、指定金融機関などから有利な条件で借り入れることが可能であり、手数料等のコスト面から市場公募債は発行しないという団体がある。なお、市場公募地方債については、東日本大震災以降、電力債の起債がほとんどないことから、非常に旺盛な需要が継続しているところである。
○ 市場公募化を推進しているのはなぜか。
→ 財政投融資改革以降、地方債の引受けにおいて公的資金のウエイトが縮小傾向にあり、その分民間資金からの要調達額が増加している。こうした中で、銀行借入だけでは調達しきれない資金を市場から調達する必要性が高まって来ていることから、市場公募化を推進しているところである。
○ 年間100億円程度しか市場公募債を発行していない地方団体もある。市場公募債は、地方団体がマーケットに晒されることで、財政運営等について外部的な評価を受け、健全化が図られるというメリットもあるが、一方で、年間100億円という規模は、マーケットからすれば極めて少額であり、あえてマーケットから資金調達する必要性は低いのではないか。
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