令和7年度地方財政審議会(1月30日)議事要旨
日時
令和8年1月30日(金)10時00分〜11時20分
場所
地方財政審議会室
出席者
(委 員) 小西 砂千夫(会長) 古谷 ひろみ 西野 範彦 内田 明憲 星野 菜穗子
(説明者) 自治財政局準公営企業室 課長補佐 山田 翔平
議題
下水道事業の現状と課題等
今回の議題は、下水道事業に係る経営の現状や、それに対応するための取組等について、説明を受けるものである。
要旨
標記の件について、説明を受け、質疑応答及び意見交換を行った。
(主な内容)
○1団体当たりの下水道事業職員について、人口規模が少ない団体において少ない傾向にあり、特に技術職が少ないと聞いている。今後、経営の広域化することで小規模自治体にとって技術職確保のメリットがあるか。
→経営の広域化について、技術職を含めた職員確保の観点からメリットがあると考えている。総務省で開催している研究会においては、下水道事業においては、広域化と民間活用を両輪で考えていく必要があるとされており、官民連携等を行ってもなお、自治体において担うべき業務があるため、自治体において一定の規模の組織を確保していく必要があるとの議論がなされている。
○下水道事業に従事する担当職員が減少しているのは、コスト削減とDXを含めた合理化などの要素が考えられるが、どちらのウエイトが重いと考えているか。
→定量的にどちらかは申し上げることはできないが、下水道事業においても技術職などの職員の確保が厳しい状況となっている。また、下水道事業は水道事業と比べ、維持管理について民間委託が多くを占めており、新増設など建設改良が終了したことに伴って、見合いの職員を減らすといった定員管理がなされているといった話も聞いている。
○自治体における持続可能な行政サービスの観点でも、水道事業や下水道事業は住民サービスに与える影響が大きいと考えている。持続可能な下水道事業のための方策について、総務省はどのような方策を検討しているのか。
→経営の広域化について、水道事業と下水道事業は料金・使用料徴収の観点や組織の一体化の観点から親和性が高いと考えている。この点、水道事業においては、経営の広域化が一定程度実現しており、下水道事業についても先行事例等を参考に検討していくことが考えられる。その上で、下水道事業については、一般会計側で実施する治水事業との兼ね合いもあるため、どのように広域化を実現していくかについて検討が必要な状況となっている。
○総務省において維持管理費に対しての公費負担の在り方について議論がなされているが、どのような議論がなされているのか。また、下水道事業についても、独立採算の原則が採られており、使用料水準の在り方や公費負担の在り方についても考えなければならないと思うがどうか。
→お見込みのとおり、下水道事業においても、独立採算の原則が採られており、維持管理費については原則使用料で賄うこととされている。一方で、八潮市の道路陥没事故を踏まえて実施されている、大規模管路に係る全国特別重点調査など、集中的に財政需要が生じており、これらに対応していくことによって、将来に亘って受益が生じる維持管理費も存在すると考えている。
また、使用料水準の検討にあたっては、今後、物価上昇局面における適切な使用料・公費負担の在り方の検討が必要と考えている。
○経営の広域化については、汚水処理方法の最適化と一緒に実施していく必要があるのではないか。その際には、コストダウンの観点だけでなく、下水道サービスの持続可能性を考慮していく必要があるのではないか。また、自治体だけでなく民間事業者についても職員確保が厳しい状況となっている。使用料の算定にあたっては、適切な投資試算を行った上で、大規模な設備の改築、更新を考慮していく必要があるのではないか。
→お見込みのとおり。その上で、合併処理浄化槽への転換など全体の最適化にあたっては、合併処理浄化槽の維持管理業者が地元にいるかどうかなど、地域によって状況が異なるため、これらも考慮した検討が必要となる。
また、使用料算定にあたって、適切な投資試算を実施することが重要である一方で、ストックマネジメントの取組については、自治体間で差が生じていると認識している。
○東京都や大阪府は使用料水準が相対的に低く、都市部と地方部で使用料水準について地域間の格差が生じているのではないか。また、下水道事業は水道事業とは異なり、自然流下で流す方式であるため、都道府県に流域下水道事業があるかどうかは、地形的な要因が大きいのではないか。
→お見込みのとおり、使用料水準について地域間の格差が生じており、個別の自治体で見れば、最小・最大で5〜6倍の地域差が生じている。東京都や大阪府、埼玉県など、地理的に広域的な処理が実施可能な団体において、流域下水道事業が広域的に行われており、また使用料水準についても相対的に低い傾向にある。
資料
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